マルセ太郎の病棟日誌
「岡山の空」 2000年2月17日から2月28日まで
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岡山の空(1)2000.2.17

広島・福山病棟のドクターちゃびんです。

昨日の午後、マルセさんは岡山の川崎医大附属川崎病院(川崎医大の母体となった病院)の肝臓病センターの伊藤俊雄医師の治療を受けました。さすがは5000例以上の治療経験を持つ医師だと感心しました。マルセさんの肝臓の奥の方の癌へ血液を送っている血管に、まことに巧に細いカテーテルを入れて、癌にだけ取り込まれる薬(油のようなもの)を入れていきました。モニター・テレビで見ていますと次々と薬が癌に取り込まれる様子がわかり、癌の部分が染まってきました。一番大きい右側(手術で切り取った段端)にできた3センチ位のものと周囲にある家来のような小さいものに、見事に入りました。

肝臓の左側にも何個かの小さなものがあるのですが、左の肝臓に行く血管は、今までの治療で殆どつぶれて(詰まって)しまっているようです。小さな血管を見つけて、巧にカテーテルを進めて薬の注入を試みたのですが、この血管からは主に横隔膜に血液が流れていて、小さな癌に薬が入らず、あまり効果的でないと判断して予定どおり2時間で治療を終わりました。左側の治療は、もう少し血管が太くなるのを待てば、効果的な治療が可能であるとのことです。とりあえずは大成功と言えます。ただ、横隔膜へ行く血管はマルセさんの弱点とみえて、治療終了の時点ではかなりの痛みを訴えておられました。前回も同様のことがあったので、伊藤先生にはその旨前以て話してありましたので、無理をせず、この血管からはわずかな量の薬を試験的に注入しただけでしたので、痛みはすぐに治まるから大丈夫と言う伊藤先生の言葉に安心して、マルセさんと別れて福山へ帰ってきました。以上が、昨日の報告です。感想は別便にします。ウオーキングの時間です。

2000.2.17福井県三国町の藤井先生からのメイル

数野先生へ

うれしい報告を有難うございます。5月14日に、私の地元の三国町でマルセさんにスクリーンのない映画館をやっていただこうと計画しています。先日、「春雷」を見逃したのでどうしてもナマで、と言う感じです。3月11日、「癒しの環境研究会」に私も久しぶりに行く予定です。お会いできればうれしい限りです。

立木さんへそして伊藤さんへ

春雷の台本、拝読致しました。有難うございました。これで少しストレスが解消できました。何の変哲もない会話の中に深みがあるんですよね。マルセさんの芝居は。役者さんたちの間の取り方や口調で様々に変化することを知っているだけに、見てみたいなあと思いました。在宅医療のちょっと偏屈で一徹な医者もいいですね。きっとこの役はあの人が演じたんだなあって想像できます。

5月14日、マルセさんの出前公演、以前公演していただいたみくに文化未来館でお願いします。午後2時頃からがいいです。内田さんにお伝えください。さて、何を演じて頂くかですが、ビデオになってる3本以外のものがいいです。殺陣師段平とか浅草物語とか。加賀のPAP財団の和田浩さんにもお知らせしておきます。その辺で北陸ツアーが出来るといいですからね。そうすれば連日私は楽しめますから。藤井康広

2000.2.17立木寅児

とりあえずは大成功。うれしいです。本当に有り難うございました。27日には元気なマルセ太郎にあって、感想を聞きたいです。感謝、大感謝!

2000.2.17立木寅児

更新、数野さんの労作、スクリーンのない映画館「生きる」前説 本編、http://www.ppn.co.jp/saru/index.html

来月より「悲劇喜劇」に連載が始まります。映画の話、月一度、マルセ太郎と映画を見てしゃべると言うのも面白いですよね。

岡山の空(2)2000.2.17

広島・福山のドクターちゃびんです。

まず、周囲の状況から。マルセさんが入院している部屋は4階の469号室室です。病室というのは普通は壁に頭が向くように直角に並んでいますが、この部屋は鰻の寝床のような4人部屋で、部屋に入ると左右にベッドが壁に添って二つずつ並んでいます。マルセさんのベッドは右の奥で、頭を窓側に向けて寝ると窓から岡山の空が見えます。左手前のベッドにパンチパーマ風のおじさんが一人入院していますが、あとの二つのベッドは空いています。

川崎病院の肝臓病センターは100床近いベッドがあり、すべて肝臓病の人が入院しています。毎週10人位の人がマルセさんと同じような治療を受けています。大学病院やがんセンターなどでは分業化が進んでいて、このような血管内治療は放射線科の医師が行うことが多いようです。川崎病院の肝臓病センターでは伊藤先生を中心として肝臓内科医が、血管内治療を行っています。医師が患者さんの状態をより詳しく把握できて、より積極的な治療が可能となります。分業化された病院では、ある専門分野のチーム(または医師)の判断で、治療の適応(すべきかどうかということ)が決められて(制限されて)しまって、主治医や担当科のチームがくやしい思いをすることが多いというのが現状です。

岡山の空(3)2000.2.17

広島・福山のドクターちゃびんです。

今朝、川崎病院の伊藤先生に電話で聴いたところ、マルセさんの痛みはすぐにとれたとのことです。ご安心ください。それを確認してから、広島の池田さんと岡山の日高さんに連絡して、お見舞いに行くように言っておきました。昨日、治療中に病院のスタッフの人たちにマルセさんの本を見せて、マルセさんについて紹介し、本はそのままおいてきました。こんどはビデオを持っていきます。今朝の電話で伊藤先生いわく「わしらも、あがあに書かれるんかのう」と。さっそく本を読んだようです。そのお通りと言っておきました。さて、昨日の病院での見聞の感想。

(1)痛いことはして欲しくない。

注射は痛いことにきまっているか?そうではない。痛くないようにしようと思えば、できることです。病室にストレッチャーで迎えに来た看護婦さんが、マルセさんをストレッチャーに移す前に、おしりに注射をすると言って注射器を持っていました。3ccほどの液が入っています。前投薬と言って、手術や検査などで身体に負担のかかることをする時に、前以て使う薬です。身体の不都合な反応を押さえる薬(副交感神経の働きを抑制する薬)と鎮静剤と鎮痛剤を混ぜたものです。大変気持ち良くなり、少しドキドキしたり、少し眠くなったります。マルセさんに聴いたところ、今までは、このような注射はしなかったとのことです。常識的に行われていることだと思っていましたので意外でした。さて、その注射器を看護婦さんに渡してもらって、痛くないように注射をする方法を教えてあげました。

ところが、レントゲン室で透視台の上に寝かされたマルセさんの左の足の付け根の、カテーテルを動脈に通すための鞘のようなものを刺し込む部分の皮膚に、若い先生が局所麻酔の注射をするのですが、マルセさんには一言も声をかけずに、いきなりブスッとやるものですから、マルセさんの顔が痛みで歪んですっごく痛そうでした。スタッフのみんなにマルセさんは耳が遠いから大きな声で話してくれるように言っておいたのですが・・・。さすがに伊藤先生は(午前中の外来が長引いて、若い先生がマルセさんに準備をしている間にテレビ室でおにぎりを一個食べた)、麻酔が効いた所へ針を刺すときにも、ちゃんと大きな声で少しボーッとしているマルセさんに大きな声で説明をしました。

(2)肝臓の手術の時のこと。

透視台の上に寝かされたマルセさんの足の付け根を消毒して、穴開きシーツという特殊な紙製でディスポの大きなシーツを身体にかける様子を見て、なるほど、これかと気付きました。「そして、前開きの寝間着がパッとひろげられる。そして油紙(あぶらがみ)みたいなものがサーと裸の上に載せられる。このへんに(右の腹部をおさえる)、これだけの穴が(両手で輪を作る)あているのを肌で感じる。あっ、こっからメスが入るんだろうなっと思う。」これだ。マルセさんは、手術室で麻酔をかけられて意識がない状態でのこの光景を、なぜありありと描写できたか。わかりました。

(3)呼吸法の訓練が必要。

足の付け根から肝臓にまで通した細いカテーテルから、造影剤を自動注入器で注入しながら高速のビデオ撮影をしますが、その時には呼吸を止めます。肝臓のすぐ隣には肺がありますので、息を吐いた状態で約10秒位止めなければいけません。マルセさんは、どうもうまく止められないようです。私が、息を吐いて止めるのが難しいからだと言って、吸ってから止めてもらうようにしましたが、同じ結果でした。マルセさんの呼吸は、浅くて早い呼吸です。普段から、呼吸法の練習をする必要があります。特に腹式呼吸とか、腹の底から笑うとかいうことを毎日練習してください。それだけでも健康には良いはずです。

(4)伊藤先生の血管内治療。

医学は年々進歩していますので、今までに受けた治療のことをとやかく言うつもりはありません。伊藤先生の治療は、血管内に肝臓癌にだけ取り込まれる薬を注入する方法で、抗癌剤はほんの少しだけしか使いません。この方法ですと、血管が詰まることはなく、何回でも治療をすることができます。治療中も伊藤先生は、手術や今までの肝動脈塞栓術などのために詰まってしまって、すっかり様子が変わった血管をあいてに、一言の愚痴も言わずに極めて手際良く治療を進めました。「お見事!」としか言い様がありません。以上、感じたままに。

2000.2.17立木寅児

> (4)伊藤先生の血管内治療。
> 医学は年々進歩していますので、今までに受けた治療のことをとやかく言うつもりは
> ありません。伊藤先生の治療は、血管内に肝臓癌にだけ取り込まれる薬を注入する方
> 法で、抗癌剤はほんの少しだけしか使いません。この方法ですと、血管が詰まること
> はなく、何回でも治療をすることができます。治療中も伊藤先生は、手術や今までの
> 肝動脈塞栓術などのために詰まってしまって、すっかり様子が変わった血管をあいて
> に、一言の愚痴も言わずに極めて手際良く治療を進めました。「お見事!」としか言
> い様がありません。
> 以上、感じたままに。

なぜか、感動的ですらある。涙がでました。いつだって、プロのする仕事は僕らを感動させますね。それにしても、某、国立がんセンターと手が切れておれは喜んでいるのです。この5年間某、についていくたびにおこってたんだぞー東大闘争は医学部から始まったんでしたよね。何にも変わってないんです。患者はモルモットじゃないんだー。今日はちょびっと、酔ってます。いたがりのマルセをよろしくお願いします。広島病棟のみなさん、マルセをよろしく、大変かもしれんですが見舞ってください。しゃべってると元気になります。

2000.2.17広島病棟 Yuka Danjoe だんじょう ゆか
先生、マルセさんにお見舞いで「花」を送りたいのですが、大丈夫でしょうか?治療によって花がだめなこともあるときいた事があるんですが。病棟宛に送れば届きますよね。
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病院名は「川崎病院」で、わかるのですが、良かったら、住所も教えていただけませんか?勝手ばかりすみません。

岡山の空(4)2000.2.18

広島・福山病棟のドクターちゃびんです。

今朝、伊藤先生に電話したところ、マルセさんは痛みもなく、全く元気で、予定通り2月24日に退院できるとのことです。それまでに皆にビデオを見せて、病院のスタッフにも中毒症状が出るようにします。マルセさんは今、一体何を考えているでしょうか。次の芝居のことでしょうか。きっと窓から見える空に、何かを想い描いていることでしょう。明後日の日曜日には、広島の連中と一緒に見舞にいきます。明日土曜日の午後は、マルセさんの見舞にいくか、「海の上のピアニスト」を見にいくか、迷っています。やっぱり映画を見てから、マルセさんに会いに行くことにしましょうか。

今週、狛江市中和泉の細谷皮膚科の先生から手紙が来ました。マルセさんの自宅は元和泉で、近くだそうです。全くの偶然ですが、手紙の内容は今度、日本ホメオパシー医学会を創るので入らないかというものでした。ホメオパシーというのは近代西洋で発達した治療法で、薬を限りなく薄めていってもちゃんと効果があるという説に基づいています。日本ホリスティック医学協会の帯津良一先生らが中心になって創るようです。細谷皮膚科に事務局をおいています。前からマルセさんの奇病が気になっていて、昨年同じような人が胃癌になったので、きっとこれも癌と関係があるのだと思い込んでいましたが(馬鹿なことにマルセさんにも言ってしまいました)、それは元心臓外科医の単なる不勉強で、尋常性白斑(しろなまず)という何でも無い皮膚の病気ですが、この皮膚科の先生がマルセさんのかかり付けに医になれるかどうか、知りたいと思っています。どなたか情報を下さい。

ところでマルセさんの今の住所です。

川崎医科大学附属川崎病院 肝臓病センター 469号室
金原(きんばら) 正周(まさのり)様
岡山市 中山下(なかさんげ)2-1-80 郵便番号 700-0821 電話番号 086-225-2111

よろしくお願い致します。

2000.2.19立木寅児

> それまでに皆にビデオを見せて、病院のスタッ フにも中毒症状が出るようにします。

うっひっひ!そう言うの大好きです。こういうのも院内感染っていうんでしょうか?まあ、本人が行ってるんだからこれ以上の感染源はないんだけれど、正ちゃんは病院では至極おとなしい?患者を演じちゃうからなー一発芸でもやってくればいいのに実は芸人魂をお読みの型はご存知ですが、マルセは病院で瀕死のガン患者の前で「サル」をやって若い看護婦さんに怒られた前科があるんです。芸人魂P206「病室のステージ」、

>この皮膚科の先生がマルセさんのかかり付けに医になれるかどうか、知りた
> いと思っています。どなたか情報を下さい。

ここからも目と鼻の先です。一度小生もかかったことがあります。そう言えば小生の子どもたち、(子どもいることいいませんでしたね、すんません、白状します。二十歳を頭に三人もいます。勘弁して下さい。この件に関する質問は個人メールで)全員アトピーでお世話になりました。まだ、一番下の子はかかってるんじゃなかったかなー。連絡係りしましょうか?

女医さんです。慈恵医大の(例の某、医大)皮膚科にいて狛江で開業しました。一時期体をこわして休業していました。Beフリーのすぐそばでやってたんですが、再開発で新しいビルが出来て今のところに移りました。狛江には皮膚科がなかったのでいつ行っても待たされます。住まいは別だと思います。通いの先生ですね。近所にかかりつけのお医者さんの必要性は前から感じています。昨日も、「岡山の空」シリーズのプリントを取りに来たママ(マルセ夫人)とその話をしました。女医さんですから、いいかもしれませんね?何がいいんだ!

岡山の空(5)2000.2.21

広島・福山のドクターちゃびんです。

昨日の午後、広島からの池田さん、下岡さん、土屋さんと新幹線で落ち合って、岡山のマルセさんのお見舞いに行ってきました。すぐにメイルを書くにはもったいなくて、余韻にひたっていました。「だれにでも言うちゃあいけんよ」という広島型の中毒症状がでたようです。

池田さんは色々と気を使う人で(結果は頭に出ています、私も?)、「今じゃったら、ぐたーとしてしんどいんとちがう?」「時間は、昼飯をすまして、ちょっと落ち着いたころ」「お見舞いには何を持っていくか」とか色々と前日深夜まで悩んで(実は皆で広島で飲んでいました、私も「海の上のピアニスト」の余韻に浸りながら一緒に飲んでほとんど意識不明でした、久太呂→花いちもんめ)決めたお見舞いを持って、午後2時半に病室にいきました。「こんにちは!」・・・病室はもぬけの殻、いやパジャマが脱いで置いてありました。しまった、外出、ひょっとしたら大阪かと看護婦詰め所に行って聴くと、「弟さんが来て外出されました、時間は2時35分まで」とのことでした。やれやれと胸を撫で下ろし、例の有名な弟さんに会えなかったことを残念がりながら、皆で屋上(10F)にある庭園に行ってみることにしました(池田さんと下岡さんがタバコを吸うため)。大きな鯉が泳いでいるりっぱな庭園でした。

時計を見ながら病室(4F)に帰ってみましたが、まだです。看護婦詰め所の横に待合風のベンチをコの字型に置いたスペースがあるので、そこで待とうと廊下を詰め所の方へ歩きだしたところ、帽子をかぶり、見慣れたご本人のお姿を発見。隣に同じような格好だが、二まわりくらい背を高くしたような、皮の帽子に皮の足首まであるようなコートを着て、西部劇に出てくるようなおじさんです。この人が例の「弟」さんです!マルセさんが皆を紹介してくれました。途端にちょっと怖かった顔が、本当に人柄の良さがこぼれるような笑顔になりました。ベンチに座って弟さんが「がんセンターでできへんことが、なんでやの?」と聞かれましたが、その返事をする間もなく「大阪まで帰らないかんから」と席を立たれました。さっきは「大阪は近いから」と言ったばっかり。私たちに気を使ってくれたのです。仕方がないので、その回答はマルセさんにしておきました。

マルセさんは4人部屋ですが、この日は一人だけの同室者も外出していて、誰もいないからと、部屋で話すことになりました。2時間余り、タップリと。帰りに皆で(マルセさんは病院)岡山駅の地下街にある炉端焼きで、祝杯をあげました。マルセさんは、お元気です。朝のウオーキングの時間です。ではまた。

2000.2.21立木寅児

岡山は小生の尊敬する小説家藤原審爾のふるさとです。そして、マルセがきっかけでファンになり全集まで買いひょっとするとマルセ病の原因となる因子をうえつけられた作家色川武大。この色川さんが藤原さんを師として仰いでいた事がこれまでの小生を支えていたかもしれない、まあ、ちょっとオーバーかもしれませんが、岡山は小生にはそんな縁をかんじさせる街です。その岡山でマルセさんが治療を受けていて次々に送られてくる「岡山の空」は久々に爽やかな希望の便りです。

今日は青空 エーとなんでしたっけ、My Blue 〜私の青空?うたいながらスキップ

でもしてみようかマルセも病室でうたっていたりして、とにかくマルセさんは歌が好きです。マルセさんの舞台は必ず「歌」がはいります。マルセのCDでも焼こうかしら、もちろんアカペラ。伴奏が入るとあかんのですわ。続報を楽しみにしております。

岡山の空(6)2000.2.22

広島・福山のドクターちゃびんです。

さてお待ち兼ねのマルセさんの独演会です。まず、今回の第10作目のマルセ喜劇の話です。
昨年の12月初め頃までは、身体がしんどくてとても書く気にならなかったこと。
佐藤療法の注射をして、うんと楽になり、書けるような気になったこと。
お正月には家族で有馬温泉へ行ったが、温泉では原稿が書けなかったこと。
マルセさんの劇に出たいために、スケジュールを開けて参加してくれた北村昌子さんのこと。
いよいよとなっても原稿が書けず、第10作目にして空振りの三振かという話。
永さんが観に来て「・・・・・」という葉書をくれた話。
結果は大成功だったこと。
北村さんのふるまいとセリフの真似。
北村さんが「死は散文的にやって来る」というセリフに異議を唱えた話。
チエホフの三人姉妹の話。
「イカイノ物語」のように観客が自然とアンコールを求めるエンディング。
「春雷」のように静かに余韻を楽しむエンディング。

そして、結局「春雷」の再現となりました。マルセ太郎の舞台のない劇場「春雷」の上演でございます。私たちは岡山で「春雷」を観ることができました。最後に暗くなって星が瞬くさまが脳裏に焼きついてしまいました。最高に幸せでした。それからまだまだ続きます。今度は「海の上のピアニスト」の話です。原代はTHE LEGEND of 1900(1900年の伝説)というイタリア映画です。音楽も素晴らしく、エンニオ・モリコーネです。

「いい物語があって、それを語る人がいるかぎり、人生、捨てたもんじゃない」

このセリフが映画の冒頭と中間と最後の三回出てきます。マルセさんはこのセリフが大変気に入っているようでした。全くの作り話を、あれだけ人を引きつける映画に作り上げたのはすごい。他にも「ピアノの鍵盤は88個で限りがあるが、音楽は無限である」とか、ニューヨークの街を見て「終りのない街には住めない」とか、「海の声が聞こえる」とか、人生とはなにかを考えさせる映画でした。渡辺先生や、大塚善章さんの話。マルセさんの話には終りがありません。今度は、明日の午後病院に行きます。

岡山の空(7)2000.2.22

広島・福山のドクターちゃびんです。

訂正と追加です。THE LEGEND of 1900を1900年の伝説と訳しましたが、ナインティーン・ハンドレッドの伝説と訂正します。主人公のピアニストの名前がダニー・ブードマン・T.D.レモン・ナインティーン・ハンドレッドといいます。パンフレットでは1900年=ナインティーン・ハンドレッドとなっているので、1900年の伝説でいいのかな?どなたか教えてください。

「海の上のピアニスト」の映画の中で、二人のピアニストが決闘する場面があります。これをマルセさんが再現してくれました。ピアノ演奏を決闘に使うこと自体に、発想のユニークさがあると言われました。ピアノの話から大塚善章さんの話になったと思います。すごいスピードで演奏したあとのピアノのピアノ線で、タバコに火を付けますが、これも現実には無いことで、伝説だそうです。

岡山の伊藤先生はマルセさんのビデオも観たようです。院内感染は確実に進んでいます。マルセさんには明日直接お話ししますが、治療後のCT検査は4月の広島公演の時でいいそうです。伊藤先生は、そのほうがいいと言っています。

岡山の空(8)2000.2.24

広島・福山のドクターちゃびんです。

昨日、マルセさんに三回目の佐藤療法(BRP療法)の注射をするために、岡山の川崎病院へ行ってきました。私の診療所は水曜日と土曜日の午後を休診にしていますので、こういうときに大変便利です。午後1時までの診療をすませて、新幹線で岡山へ行きました。2時半に病院に付き、病室を覗きました。今日は右手前のベッドにもちょっと痩せた小柄なおじさんが入院していました。左手前の○○風のおじさんは点滴を受けていました。マルセさんのベッドの近くへ行って「こんにちは」と言いましたが、返事がありません。半分閉じたカーテンのむこうでご本尊はすやすやとおやすみでした。

とりあえず看護婦詰め所へ行って、主治医の若い○○先生に会い(前以て連絡してあったので詰め所で待っていてくれました)、BRP液を渡して、注射の方法を教え、入院時のマルセさんの血液検査の結果をメモさせてもらいました。部屋に帰って、なにやらムニャムニャと寝言を言っているマルセさんを起こして、まず○○先生が注射をすることを説明し、しばらくして看護婦さんがBRP液が入った注射器を持って入ってきました。

長年医者をしていますと、ちょっと見ただけで医師や看護婦のできはだいたい見当がつきます。ちょっとやばいかなという気がしたので、この人は痛がりですから宜しくねとたのんだんですが、どうもぴんときません。例の痛くない注射の仕方も教えたのですが、私が医者ということを知らなかったのか(?)、全く関係なく無言でブスリ、あとはご想像におまかせします。とにかく注射はすみました。私がするべきでした。

ここはうっとうしいからと、詰め所の横のベンチがコの字型に並んだ休憩所へ行きました。マルセさんは一番奥のベンチを独り占めに窓を背にして座り、私は右手前のベンチに座りました。さあさあ、マルセ独演会の始まりです。一時間余り聴いたところで、京都からのお見舞いの人と合流しました。しばらくして私はマルセさんの今後のことを伊藤先生と打ち合わせるために中座しました。レントゲン室で治療をしている伊藤先生と、治療を見学しながら話をして、6時までに帰って狛江の細谷皮膚科の先生に電話をすることになっていたので遅れないように福山へ帰りました。

細谷律子先生は大変良心的な先生のようで、事情を話したところやはり肝臓のことがわかる内科の先生の方が良いと思うと、二人の先生の名前を教えてくれました。伊藤先生から、虎ノ門病院分院の先生のルートで近くの先生を探して貰うことも、今日依頼しますが、細谷先生が教えてくれた二人の先生についての情報を下さい。和泉本町の藤川雅彦先生と東和泉の松沢喜一先生です。福山から出た宮沢喜一という変な政治家がいますので、喜一という名前にはちょっとひっかかりますが、宜しく。では病院を回る時間ですので、出かけます。当院からの患者さんが入院している4つの病院を回って、患者さんを診るのが朝の日課です。ウオーキングを兼ねていますが、今週から少し離れた病院が一つ増えましたので車で行きます。

2000.2.24立木寅児

>ちょっとやばいかなという気がしたので、この人は痛がりです
> から宜しくねとたのんだんですが、どうもぴんときません。例の痛くない注射の仕方
> も教えたのですが、私が医者ということを知らなかったのか(?)、全く関係なく無
> 言でブスリ、あとはご想像におまかせします。とにかく注射はすみました。私がする
> べきでした。

あはは、絵が出てきて笑いました。

> 和泉本町の藤川雅彦先生と東和泉の松沢喜一先生です。福山から出た宮沢喜一という
> 変な政治家がいますので、喜一という名前にはちょっとひっかかりますが、宜しく。

藤川雅彦医院は知っています。松沢喜一医院は知らないのでちょっと、聞いてみます。

岡山の空(9)2000.2.24

広島・福山病棟のドクターちゃびんです。

マルセさんは今日退院されます。今回の治療は、すぐに公演があるという理由で特に控えめにしたそうです。次回4月にあらためて、充分な治療をするそうです。そのときには、やはり少し強い薬を使うので、入院も長めになるそうです。マルセさんの肝臓の機能は今までほとんど問題がなかったのですが、最近、少しGOTとGPTの値が上がっています。「春雷」の後遺症で、一時的なものと思いますが、要注意です。退院後も薬は続けて頂きますが、週3回位注射をするほうが良いのであれば、自宅に近いところで、対応してくれる医師を探してくれるように、伊藤先生にも頼みました。

壇上さんからのお見舞いの花(野菜?)がちゃんと届いていましたよ。差出人の住所が病院になっていたので「この方も入院中なんですねえ」とマルセさん。ベッドの横に丸椅子を置いて、その上に飾ってありますので、寝返りを打って右に向くと、目の前に見えます。どうみても食べられそうな物です。チョウさんからのお見舞いも、ちゃんと着いていました。私たちの口にも入れさせて頂きました。有り難い味でした。

美星町の中世夢が原(テーマパーク)で仕事をしている日高さんも、お見舞いに来てくれました。彼は私の所へ病院から電話をしてきて「そんな人は入院してない」といわれたので、もう一度名前と部屋を教えて欲しいと。もう一度教えましたが、もう一度電話をしてきてました。マルセさんは、そこにはいません。日高さんが行ったところは倉敷の川崎医大です。自宅から、そんなに遠くない川崎病院でマルセさんに会った日高さんは、「大変深刻な顔をしていた」そうです。この方は、いつもそんな顔をしています。大変真面目な人です。倉本聰の富良野塾の一期生で、ジャンジャンでも仕事をしていたそうです。私は3月に彼の自宅に招待されています(池田さん、お時さん、ごめん、今回は私だけです)。飲まないと話せない人です。飲みだすと酒も話も止りません。

もう一人、見舞に行ってくれた人。ご主人が末期の肝硬変で、伊藤先生のお世話で肝臓移植を考えています。マルセさん、ばれていますよ。彼女に対しては、すぐに着替えて外出の許可をもらい病院の近くの喫茶店に連れ込んで、いや間違いました、お連れして、いつものように哲学の講義をたっぷり2時間したそうですね・・・。

昨日はですねえ、きっと「着替えてちょっと」と予想していたのですが、はずれ。ここは、うっとうしいからと詰め所の隣のベンチヘ。座りかたが自然とサルの携帯模写になってしまうのは何故?お陰で、京都から来られた惠島さんに会えました。さすがはマルセさん。京都のメイルはくどいのであまり読んでいませんが、メイルに登場される方でマルセさんが世話になっている人のようでした。どなたかホロウを。色々と京都での面白い話も出ました。

川崎病院は病院(医大の方も)には、医療秘書という職種があり、各病棟に一人ずつ(肝臓病センターは二人)いて、伊藤先生に会いたいというと、連絡を取ってくれて、そこまで一緒に案内してくれます。日本の病院では、珍しいシステムです。日本の病院は、先進国の四分の一から五分の一の職員しかいません。もちろん医者と看護婦が主体で、秘書とかカウンセラーとか、医療技術者はごくわずかです。何でも医者と看護婦がやります。つまり、何にもできません。どうして病院の看護婦さんは、こんなに注射がへたになったのでしょうか。それに黙っていきなり針を刺したりしなさんなよ。誰だって飛び上がりますよ。

現在の福山の話です。患者さんを人と思わない、もちろん患者さん中心、患者さん主体の医療などは探しても無いような、お役所の病院へ、これから院長に会いに行きます。やる気の無い、責任感のかけらも無い、思いやりなどさらさら無い。患者さんへの対応は極めて不適切で遅く、患者さんの苦しみなどへいちゃら。被害者は88歳になる私の母親です。輸血が間に合わなかっただけのために、生きるか死ぬかの目に合わされています。誰か、いい弁護士さんを紹介してください。この国の医療を人間の医療にするためには、革命が必要です。私たちは革命を起こします。それにしてもヒマです。これではこっちが先につぶれるかも知れません。では続きはまた。

2000.2.24下岡

広島の下岡です。

> チョウさんからのお見舞いも、ちゃんと着いていました。
> 私たちの口にも入れさせて頂きました。有り難い味でした。

マルセさんが一人では食べきれないからとお裾分けをいただきました。「油かす」というものなのでしょうか?お饅頭(お餅)は美味でした!

> 誰か、いい弁護士さんを紹介してください。
> この国の医療を人間の医療にするためには、革命が必要です。
> 私たちは革命を起こします。

本当に。介護保険も。

さて、広島の状況ですが、「生きる」はチケット完売です。今回は早かった〜。池田病棟長も今後のやりくりに困るくらいに。いい艶の頭になっております。ホクホク顔してP打ちへと出掛けました。趙さんの「君が代づくし」の応援よろしくお願いします。下岡 真

2000.2.25壇上さん

> それにしてもヒマです。これではこっちが先につぶれるかも知れません。
> では続きはまた。

数野先生の病院がつぶれるのはとっても困るけど、でも本当は忙しいその合間を縫っての「岡山の空」が、ほとんど毎日読めるので、マルセさんの存在がなんだかぐっと近くなったような気がします。忙しくても、「岡山の空」(10)も(11)も、待ってます。「どこか遠い(舞台)の世界のヒト」ではなくて、この今の日本で住み暮らしているマルセさんになったような。数野先生、川崎病院の住所ありがとうございました。私の名前を「広島病棟」としたので、病院名になっていたんでしょうね。下岡さん、「趙 博・強化月間」がんばりましょう!

2000.2.25伊藤

伊藤則子@狛江重症病棟です。

数野先生、お疲れさまでした。マルセさんの様子をお知らせ下さって、本当にありがとうございます。今日も、「マルセさんの公演を観たいんだけど、今マルセさんはどうしているの?」とファンの方からお電話で聞かれました。「今、岡山で治療を受けているけど、うまく行っているみたいですよ」とお返事させていただきました。そんな風に、お返事できるのがとても、嬉しいです。

*細谷律子先生は大変良心的な先生のようで、事情を話したところやはり肝臓のことが
*わかる内科の先生の方が良いと思うと、二人の先生の名前を教えてくれました。伊藤
*先生から、虎ノ門病院分院の先生のルートで近くの先生を探して貰うことも、今日依
*頼しますが、細谷先生が教えてくれた二人の先生についての情報を下さい。
*和泉本町の藤川雅彦先生と東和泉の松沢喜一先生です。福山から出た宮沢喜一という
*変な政治家がいますので、喜一という名前にはちょっとひっかかりますが、宜しく。

和泉本町の藤川雅彦先生には、数年前に一度診ていただいたことがあります。丁寧に説明をしてくださる、親切なお医者さんという印象です。場所はBeフリーから、歩いて10分もかからないと思います。三男が通っていた狛江第一中学校の校医さんで、保健室の先生と細かく連絡を取り合いながら、保健室登校や不登校の子どもたちを診て下さっています。保健室の先生は藤川先生を「非常に柔軟に対処してくれるので助かる」と言っていました。ちなみに、私は保健室の先生と連携し保健室登校や不登校の子どもたちに学力面でのお手伝いをしていました。

2000.2.25立木寅児

> 輸血が間に合わなかっただけのために、生きるか死ぬかの目に合わされています。
> 誰か、いい弁護士さんを紹介してください。
> この国の医療を人間の医療にするためには、革命が必要です。
> 私たちは革命を起こします。

金竜介弁護士は先頃、「草加事件」の最高裁判所で堂々弁論を張って、(それも傍聴席の方に向かって、裁判官にけつ向けて)差し戻しをひき出した新進気鋭、今、売り出し中の弁護士です。東京電力OL殺人事件の弁護も担当しています。

台東合同法律事務所
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週3回の注射をしてくれる近所のお医者さん?和泉本町の藤川雅彦先生
03-3780-5729

東和泉の松沢喜一先生?松沢医院と言うのがありません

2000.2.25趙 博@大阪第2病棟です。

広島方面の「御同病(朋)」のみなさま、大変ご苦労様です。下岡さんが書きました。

> マルセさんが一人では食べきれないからとお裾分けをいただきました。
> 「油かす」というものなのでしょうか?

油菓(ユグァ)ですね。ごま油と砂糖の餅は「キルム・トッ」これが、めっちゃ旨いのです。

> お饅頭(お餅)は美味でした!

猪飼野朝鮮市場の名代・「トックの岩本商店」自家製餅&菓子ですからおそらく日本一でしょう。日本一の朝鮮餅…ケッタイやなぁ。おそらく、マルセさんの世代は正月とか法事でしか食べられなかった、懐かしい「おやつ」です。ところで「岡山の空」シリーズは、毎日心温まる通信でした。わたしもお見舞いに行きたかったのに行けないので、悔しくて「おみやげ」を送りました。数野先生のおかげです。多謝!

『春雷』について、感じたこと・考えたことを

もっともっと書こうと思っているうちに「岡山の空」に吸い込まれてしまいました。もう一度反芻して、「春雷のあと・シリーズ」をアップしたいですね。

> 趙さんの「君が代づくし」の応援よろしくお願いします。

そうそう、昨年11月の、あの失礼な「教師ども」にチケットを押しつけたらどうでしょうか?「趙さんは口に出さないけど、たぶん怒ってたよ」とかなんとか言って…。

2000.2.25立木寅児

> そうそう、昨年11月の、あの失礼な「教師ども」に
> チケットを押しつけたらどうでしょうか?
> 「趙さんは口に出さないけど、たぶん怒ってたよ」
> とかなんとか言って…。

そうだそうだ!といって後ろに隠れるにはもってこい、のおあにいさん

岡山の空(10)2000.2.25

広島・福山病棟のドクターちゃびんです。訂正です。マルセさんは今日、退院されました。午前中に電話がありました。今までのマルセさんからの電話の中で、今日が一番いい声でした。狛江での治療は、伊藤さんのメイルからも人柄が伺える和泉本町の藤川雅彦先生がいいようですね。岡山の伊藤先生とも話をしました。よければ伊藤先生に紹介状を書いてもらい、私が電話をしておきます。

2000.2.25下岡

広島の下岡です。

> 油菓(ユグァ)ですね。ごま油と砂糖の餅は「キルム・トッ」
> これが、めっちゃ旨いのです。

ついでに、もう1種類のかきもちみたいなのにポン菓子が両面にまぶしてあるのは、どういう名前なのでしょうか?親近感のあるお菓子でした。

> 数野先生のおかげです。多謝!

シェンシェー 謝々 (すみません大工哲弘級の駄洒落でした)

> 『春雷』について、感じたこと・考えたことを
> もっともっと書こうと思っているうちに「岡山の空」
> に吸い込まれてしまいました。もう一度反芻して、
> 「春雷のあと・シリーズ」をアップしたいですね。

マルセさんの舞台のない演劇「春雷」は素敵でした。素敵という言葉は、いままで使ったことがあまりありません。

>> 趙さんの「君が代づくし」の応援よろしくお願いします。

> そうそう、昨年11月の、あの失礼な「教師ども」に
> チケットを押しつけたらどうでしょうか?
> 「趙さんは口に出さないけど、たぶん怒ってたよ」
> とかなんとか言って…。

広島弁に直すと「おんどりゃー 趙さんはぶち怒っとるんどー 来(こ)んかったらわかっとるんじゃろーのー わしゃー 知らんけーの」ですね。解りました。下岡 真

2000.2.26立木寅児

岡山の空シリーズ お疲れさまでした。今朝、「だんな」のご機嫌伺いに行ってきました、「市川だんご」でおます。多少まだ、病院のにおいを引きずっていましたが、この間の「岡山の空」シリーズの話で大笑いしました。一番受けたのは、てっちゃんおじさんの話でした。「東大で、でけんことが、なんでここで、できるんや」Dr数野の返事も聞かずに「あっ、新幹線の時間や」ママが笑い転げていました。明日はオウムで話題の大田原公演です。

岡山の空(11)2000.2.25

一昨日のマルセさんの公演。なぜ最近の医師や看護婦さんは患者に声をかけずに、患者さんに痛いことをするのか。なぜ最近の医師や看護婦さんは注射がへたなのか。地元の某公立病院の心無い医療に怒っている私が、患者の家族として感じたこと。信頼関係のもとは、コミニュケーションである。

2000.2.27

立木寅児 殿へ

笑っている場合ではありませぬぞ。狛江で注射をしてもらう先生はどなたにしますか、返事を下さい。

2000.2.27立木寅児

> 笑っている場合ではありませぬぞ。
> 狛江で注射をしてもらう先生はどなたにしますか、返事を下さい。
> 狛江での治療は、伊藤さんのメイルからも人柄が伺える和泉本町の藤川雅彦先生が
> いいようですね。岡山の伊藤先生とも話をしました。
> よければ伊藤先生に紹介状を書いてもらい、私が電話をしておきます。

和泉本町の藤川雅彦先生
03-3780-5729

にお願いしようかと・・・

2000.2.28

立木寅児 殿

了解しました。さっそく伊藤先生に連絡しました。順次、ご報告致します。

ところで、こちらは大変取り込んでおりますので、「生きる」はしきりなおします。台本風に打ち直します。実を言うとイントロの部分は私が受け持ったのですが、映画の部分は、岡山までお見舞いに行かれた、高橋さんの作です。高橋さんのご主人は、残された治療方法が、肝臓移植しかないという状態です。伊藤先生のお世話で、京都大学へ手続きをすることになりそうです。ビデオおこしも途中で止っています。やっぱり私がやることになりそうです。岡山の空も(11)が残っています。

伊藤先生にマルセさんのことを相談したとき、移植も選択肢の一つだと言われました。これは、マルセさんの人生観にはそぐわないと考えて、おすすめしませんでした。移植といっても日本では、生体肝移植しか可能性がありません。どなたかの肝臓の一部を頂かなければいけないわけです。

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