宜野湾−沖縄県

 小杉未醒(放菴)は、1916(大正5)年に沖縄へ旅行した。
 2月3日に沖縄へ到着するとすぐ、那覇の壺川にあった仲地唯謙の別荘を借りることとなり、以後、2月27日に出発するまで、そこに拠点に各地を精力的に巡っている。

普天満宮・拝殿

普天満宮・拝殿

 沖縄に着いて3日目の2月6日、小杉未醒は普天間へ行き、普天満宮の奥宮が祀られた洞窟=鍾乳洞まで参拝している。

普天満権現本社・奥宮(普天間洞窟=鍾乳洞の入口)

普天満権現本社・奥宮(普天間洞窟=鍾乳洞の入口)

(前略)
宜野湾村より首里街道に会し、行程三里
半にして普天満に達す、 花月の女共既に行厨
と共に在り、 権現本坊本堂の隣家を以て
休息所となす、 暖日軟風、宛として初夏の
時候なり、 権現本社は鍾乳洞内にあり、
堂は左して深からずと雖も 乳垂乳苟夥
しく、好個の模範的鍾乳洞なり、

小杉放菴の『日記』(大正5年2月6日の項)より

調査:2009年12月5日[小杉放菴研究舎]