フェブラリーステークスの存在意義って?

 ダート路線の整備のために1997年よりG1に格上げされたフェブラリーS。ダートといえば地方競馬だが地方でも統一グレードという格付けがなされた。また、JRAは地方競馬振興のために協力していくとの発表がなされた。

 しかし、フェブラリーSの開催時期は統一G1川崎記念と同時期である。川崎側が2月下旬から2月上旬に時期をずらすと、JRA側のほうもそれにあわせたようにずらす。G1としての第1回フェブラリーS勝ち馬シンコウウインディと同年の川崎記念馬ホクトベガはどっちが強いのだろうか?2回目のグルメフロンティアと川崎記念を勝ったアブクマポーロは?どちらも川崎記念を勝った馬のほうが強いとしか思えない。川崎記念のほうが伝統があり格も上なのである。

 JRAが施行時期を2月上旬に繰り上げたのは国際ダートG1の最高峰ドバイWCの代表馬選出のためであるらしい。かといって無理に2月に行う必要はあるのだろうか?レース名がフェブラリーSであるということだけが2月に行う理由だろう(じゃあ4月に行われる皐月賞はどうなんだということになるが)。また、月の名の英語名+ステークスという名称はオープン特別にこそふさわしいものでありそれがG1だと言われてもピンとこないものがある。もっとダートG1にふさわしい名前にしたほうがいいだろう。JRAの他のダート重賞はユニコーンSやアンタレスSなどギリシャ神話からとった名前が多いので、G1もギリシャ神話あたりから取ってはどうだろうか?

 またフェブラリーSの行われる東京ダート1600mというコースにも問題がある。そのコースは2コーナーからスタートであるが、スタート地点は芝コースである。そして芝コースを横切りダートコースにはいっていく。このようなコースだと「真のダート王者」を決定するレースにはふさわしくないのではないだろうか。純粋にダートだけで行う競馬をして、それでダート王者決定G1を行うべきである。

 中央競馬と地方競馬。このように競馬が2極化しているのは日本だけであろう。せめてダートだけは地方と中央が協力しあってこそ本当に強い馬を選び出す競馬の原点ともいえるレースができるのではないだろうか?JRA初のダートG1が設立された年に奇しくも最優秀ダート馬が該当馬なしだったようにまだまだダートの体系は大幅に改善する余地がある。


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