秋華賞について

 日本には5代クラシックという伝統の4歳戦がある。牡牝混合の皐月賞(2000m)、東京優駿(日本ダービー: 2400m)、菊花賞(3000m)、牝馬限定の桜花賞(1600m)、優駿牝馬(オークス : 2400m)である。

 牡(牝の出れるが、牡が有利)に3冠があるのに牝には3つ目がないということで設立されたのがビクトリアカップ(後のエリザベス女王杯 : 2400m)である。そして、古馬の牝馬限定G1を作ろうというのを機にエリザベス女王杯が古馬に解放され(距離は2200に短縮)代わりに設立されたのが秋華賞(2000m) である。だったら、エリ女はそのままであらたに古馬牝馬G1を作り秋華賞にすればいいのではと思うのだが、ここでは名前については深くつっこまないようにしよう。

 問題は秋華賞の2000mという距離である。一般に牝馬は牡馬に比べ長距離を得意とする馬が少ない。菊花賞馬ダンスインザダークの全妹である名牝ダンスパートナーでさえ果敢に菊花賞に挑戦したが、5着である。しかし、いかに牝馬が長距離が苦手とはいえ、春に2400mで女王を決めてからわざわざ、距離を2000mに短縮する必要があるのかということである。やはり、旧エリ女のように2400mで秋の4歳牝馬ナンバー1決定戦は行って欲しい。どうしても距離を短縮する必要性があるのなら、オークス2000m、秋華賞2400mにすべきだが、オークスはクラシックであるのでそう簡単には条件変更とはいかんのだろう。その煽りを受けたかのように牝馬3冠目が短縮 になっている。

 かといって、菊花賞が面白いのは3000mという未知の距離への挑戦である。あのスパルタ調教で鍛え上げる戸山師のミホノブルボンですら距離の壁に泣き3冠をとりのがしている。まあ、秋華賞を3000mにするのも無茶だが、せめて2400m以上の距離で行うべきである。


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