前走武蔵野Ｓで圧倒的な強さを見せつけたクロフネ。芝での活躍が目立つ馬だが、血統的・体形的にもともとはダートのほうがより適性のある馬である。芝は能力の絶対値の違いで勝ってきたが、より適性のあるダートではもっと活躍できるはずである。武蔵野Ｓと比べて相手が強化されるが、ここでも不動の軸となるだろう。

　外国馬ではリドパレス（ＵＳＡ）が注目されている。確かに体系も立派で、能力の高さや格では出走メンバー中文句無しのトップだと思う。しかし、能力の差だけでは決まらないのが競馬。状態面まで考えて、そのレースでその馬の能力が発揮されるかということまで考えて予想しなければならない。この馬は熱発で一度は来日を見合わせるような動きがあった。また、その影響でか来日後の調教もあまり行なっていないという噂もある。ＪＣでは世界の強豪が見事に敗れ去るシーンが何度もあるが、同じ招待レースであるＪＣダートも米国ナンバーワンダート馬が脆くも崩れ去るということがあっても不思議ではない。自腹で日本に遠征に来たような馬ならそれなりに陣営のやる気があるとは思うが、招待レースでは必ずしも陣営が勝とうとしているわけではないのである。今回のリドパレスは危険な人気馬と見たので、無印とする。

　リドパレス以外の米国馬は格的に何枚も下なので無印。ヨーロッパの芝馬は実は日本の時計のかかるダートには適性があるのではと思ったが、今回の出走馬に限っては血統を見ている限り日本の馬場で走ってもやっぱり芝の方が走りそうである。というわけで今年は外国馬はすべて無印とする。

　クロフネの相手にはまず筆頭として昨年の覇者ウイングアローをあげる。フェブラリーＳでも２年連続連対しており、東京コースへの適性は抜群である。それからミラクルオペラ。ダートでは大崩はしない。それからプリエミネンスも前走は取り消しだったが、人気を下げているようなので買いである。日本最強のダート種牡馬アフリートの仔こそＧＩにふさわしいかも知れないし。

　他の有力所では、レギュラーメンバーはすんなりハナを切れればチャンスはあるのだが、他に逃げそうな外国馬がいるので無印。フェブラリーＳの覇者ノボトゥルーは距離がマイルまでしか持たないだろうからいくらペリエが乗っていても買えない