荒れるイメージがあるアルゼンチン共和国杯だが、今年は極端な軽ハンデで馬券になりそうな馬がいないため比較的手堅い狙いで行こう。軽ハンデといえばヴィーヴァヴォドカがいるが、母や兄弟の成績を見ると明らかに短距離向きだし、自身も距離が伸びたところを使われる様になってから惨敗続きである。しかも、ダンスインザダーク産駒は現役種牡馬の中で最も出走が多いにもかかわらず一度も馬券になっておらず、逃げ馬も３着が１回あるだけで信頼性は低い。消しの要素たっぷりで斤量以外に買える材料も無いのでヴィーヴァヴォドカは無印とし、手堅く狙っていこう。手堅くといっても「ハンデ戦にしては手堅く」といった意味だが。

　本命はトウショウウェイヴ。このレースと相性のよいオクトーバーＳを勝った馬である。今年の出走メンバーでは唯一のオクトーバーＳ出走馬。今年のオクトーバーＳは内容の濃いレースだったがそのレースをトップハンデで勝っているというのは心強い。その上、東京コース［5.4.0.1］という抜群のコース適性の高さ。軸として信頼しうるのはトウショウウェイヴで決まりだ。

　対抗は昨年の２着馬ジャガーメイル。同じような条件（同コースのハンデＧII）で行なわれた目黒記念でも２着しており、この条件は得意なのだろう。血統的にも府中の芝が得意なトニービンの系統のジャングルポケット産駒である。鞍上を名手スミヨンに替えて臨んでくる今回は勝負がかりであると思われる。鞍上の腕にも期待しよう。

　単穴は同じくジャングルポケット産駒のトーセンキャプテン。府中実績こそないが、前走は京都大賞典３着と力を付けてきた。以前東京で走っていた時よりも大分成長してきている今なら重賞を勝ってもおかしくない。母はあの英オークス４着馬サンデーピクニック。血統的にも魅力である。しかも今回はルメールを鞍上に持ってきての勝負。期待してよい。

　その他の馬では前走1600万条件ながら圧勝を決めた母父トニービンのアーネストリーが府中になると激走しそうで怖い。また、ウチパクに乗り替わった３戦連続連対のスマートギアにもチャンスがあるだろう。これらの馬を押さえておく。