昨年は１番人気のアンライバルドが惨敗する等荒れたレースだったが。１８頭立てになって以降の日本ダービーはもともと１番人気が連対することが多く堅いレースである。１番人気が消えて荒れたのは超不良馬場だった昨年と、強い牝馬が出てきたウオッカの年という特殊事情があった年だけだ。今年も１番人気を狙って行けばいいのだが、最終的に１番人気になりそうな馬が２頭いるのが悩ましいところである。

　ヴィクトワールピサとペルーサの２頭が人気を二分しているが、本命に推すのはヴィクトワールピサの方。デビュー戦でローズキングダムに負けた以外は負けなしだし、ラジオNIKKEI賞や皐月賞というレベルの高いところを勝ってきているという点が評価できる。また、ダービーはまだ勝っていないがダービージョッキーにふさわしい実力・実績を兼ね備えた騎手が順番が回ってきたときに勝つことが多い（例外は何度も勝ってる武豊）ので、今回は岩田康誠騎手が勝つ番だろう。順番が回ってきそうな騎手と言えば内田騎手もそうなのだが、乗っている馬の力も考慮すると本命はヴィクトワールピサで決まりである。

　対抗はルーラーシップ。母はオークスや秋天など数々のＧＩで活躍し特に府中が得意だったトニービン産駒のエアグルーヴ。父はＮＨＫマイルＣとダービーを連覇したキングカメハメハ。まさに府中が得意でなおかつ大舞台が得意そうな血統構成である。毎日杯でつまずいて残念ながら皐月賞には出走できなかったが、プリンシパルＳを圧勝してダービーに駒を進めてきた。プリンシパルＳの圧勝を見るとやはり府中コースには適性があると思われるし、血統的背景から距離が伸びても大丈夫どころかむしろプラスになるとだろう。プリンシパルＳからダービーというのはあまり実例はないのだが、この血統は魅力である。

　▲は人気の一角のペルーサ。デビュー以来４連勝で、特に同コースで行われた青葉賞での勝ち方が強かった。皐月賞には出走せず狙いをダービーに絞って来たというのも狙える理由の一つである。府中巧者の藤沢和雄厩舎に初ダービー制覇の期待がかかる。

　その他ではあのローザネイ一族のローズキングダムが堅実に２、３着ということがあるだろうから狙ってみようと思っていたのだが、ダービーは回避するという情報も飛び交っていたので状態は万全ではないと思われる。普通のレースなら大事を取って休むところだが、せっかくのダービーなので記念に出てきたという感が強いので馬券は見送りとする。

　さて、今年のダービーは枠順確定後、金曜日の前日発売終了後に人気の一角を占めるダノンシャンティが骨折が判明したため出走取消となった。金曜の前日発売の時点ではダノンシャンティの馬券が売られており、ダノンと同じ枠の８枠には２頭別の馬がいるので、金曜に発売された枠連８枠絡みは買い戻し対象とはならずに馬券としてそのまま有効である。ということは８枠絡みの枠連が必要以上に売れているということだ。今回の狙い馬は８枠以外の馬である。というわけで配当的においしい枠連を狙ってみることにする。ローズキングダムが来ちゃった場合の保険にもなるし。