99年に行なわれた障害レース改革で重賞がグレード制になったり（すぐにではなかったが）国際レースが設立されたり障害経験馬が平地に出走するときは障害での賞金は本賞金に加算しなくなったなどと改善された点も多いのだが、問題点というか改悪された点もある。それは400万円以下の条件戦が無くなったということである。そのためオープン馬が飽和状態なのだ。コウエイトライの様な実績馬が除外による優先出走権を持つ登録馬が多かったという理由で春麗ジャンプＳで非抽選除外されて、（他の障害レースなら賞金別定でかなり重い斤量を背負わされるので）平地を使わざるを得なかったのは酷すぎないか？今回の阪神SJにはコウエイトライをはじめとして前走平地を使ったという馬が３頭も出走する。また、未勝利をやっと勝っただけの馬にとっても強い馬が出てくるオープンで戦うよりは、自分の身の丈にあった条件戦で戦った方が幸せだろう。それに観ているもしくは馬券を勝っている側にとっても出走馬の実力が伯仲したどの馬にもチャンスがあるレースの方が見ごたえがある。早急に400万（今の賞金体系だと500万か？）の復活を望む次第である。条件戦廃止が決まった98年と比べたら障害入りする馬はかなり増えてるのだから。

　本命は前走平地を使わざるを得なかったコウエイトライ。昨年はずっと休養していたが、その前は阪神ジャンプＳ２連覇に阪神スプリングジャンプ２年連続２着と阪神コースは得意な馬である。重賞でもかなり実績があるし、障害の名手小坂が乗っているのも魅力だが、それに加えて得意の阪神コースであるので狙ってみよう。叩き３戦目でそろそろ復活があるころだ。障害のレベルが高すぎるということで中山グランドジャンプや大障害は使わずに他場の重賞を中心に使っている馬なので、他の有力馬はここを叩いて大障害狙いなのに対し、コウエイトライはここで勝負に来ると思われる。

　対抗は同じく前走平地を叩いたゴールデンシャイン。平地を叩いてここで勝負だ。オープンで堅実な走りを見せている馬なので障害でも十分通用するだろう。その他マヤノスターダム、テイエムトッパズレ、ショウリュウケン、テイエムハリアー、トーワベガといったところに流そう。