日本のダートのトップホースであるエスポワールシチーが出走せず、外国馬も地方馬も居ない寂しいメンバー構成だが、それでも一応は日本のダート競走の頂点であるレースであるのでそれなりのメンバーが揃った。

　今年は石坂厩舎がヴァーミリアン、キングスエンブレムと２頭出しをしてきているがキングスエンブレムの方が人気となっている。しかし、ここは相対的に人気の無いヴァーミリアンを本命としよう。キングスエンブレムは勢いがあるが、ＧＩ級のレースへの出走はこれが初めてである。格という意味では数々の大レースを戦ってヴァーミリアンが上だろう。そもそもキングスエンブレムは前走は勝っているもののその前は準オープンで２戦連続二桁着順と不安定な馬である。また、武豊騎手をヴァーミリアンの方に乗せて来たのを見ても厩舎サイドはヴァーミリアンで勝負なのだろう。「キングスエンブレムがいい」とコメントしてヴァーミリアンへのマークを少しでも減らすのが厩舎の本音だと思う。キングスエンブレムも相手として押さえるが、本命はヴァーミリアンとする。

　その他の馬では昨年のこのレース２着で重賞戦線で安定した成績を見せているシルクメビウスを筆頭に、逃げさせると怖い藤田騎手が騎乗の逃げ馬トランセンド、シリウスＳでキングスエンブレムに0.5kg多い斤量ながら3/4馬身まで迫ったラヴェリータといったところが有力。２頭出しの矢作厩舎でデムーロを起用するので実はそちらが勝負馬と思われるマカニビスティーも穴として押さえておこう。