前売り断然１番人気のロードカナロアだが、この馬には逆らわない方が良いだろう。セントウルＳこそハクサンムーンに届かなかったが、斤量のせいもあるし、単なる叩き台であり万全の仕上がりではなかったことによるのだろう。もちろん目指すのはこのスプリンターズＳであり、暮れの香港スプリントである。セントウルＳでは全力は出し切っていない。そこがサマースプリントを獲りに万全の状態で臨んだハクサンムーンとは違うところだ。昨年のスプリンターズＳを勝った後は、香港スプリント、高松宮記念、そして距離が伸びた安田記念まで制したのだから力の違いは万全である。頭はロードカナロアで堅い。

　それでは、紐はどの馬を狙えば良いのだろうか？ロードカナロアを負かしたという点ではハクサンムーンなのだが、この馬はサマースプリントを狙っており、そこで燃え尽きている可能性もある。また、すんなり逃げられれば良いのだが今回はフォーエバーマークが逃げ宣言をしている。２頭のハナの奪い合いで消耗してしまう危険性がある。両者の直接対決はアイビスサマーダッシュで仲良くワンツーを決めたというのがあるが、短距離直線コースなので展開はそれほど関係がない。今回はお互いにハナを譲らないと共倒れの可能性がある。それでロードカナロアに次ぐ２番人気なのだから割り引いたほうが良い。

　相手筆頭は昨年のこのレースの３着馬ドリームバレンチノ。函館スプリントＳこそ斤量と休み明けが応えて凡走しているが、高松宮記念も２着であるしスプリント重賞で安定した戦績を残している。今回もロードカナロアには敵わなくとも２着は十分可能性がある。

　もう１頭マジンプロスパーを紐で押さえておこう。ＣＢＣ賞を58kgを背負って勝ち、復活を果たした。今の調子でこのメンバーなら２着は射程圏内である。

　ロードカナロアを頭、ドリームバレンチノ、マジンプロスパーを紐にして３連単で流す。流す相手は他にスプリント実績こそないがマイルでめざましい活躍をしておりスプリントに強いサクラバクシンオー産駒ということが不気味なグランプリボス、中山芝1200mコースと相性の良いサクラゴスペル、そして前述のハクサンムーンといったところ。