堅めに決まることが多いレースだが、今年は人気がかなり割れている混戦模様である。例年とは異なり荒れる気配があるので、穴っぽい馬を中心に狙ってみよう。

　本命はサウジダービーの勝ち馬ピンクカメハメハとする。サウジダービーの後、ＵＡＥダービーに挑戦して10着に敗れている。この２戦だけがダートへの出走であり、日本のダートには今回が初見参である。サウジアラビアの競馬のレベルは正直どの程度なのかは分からないが、この馬が勝ったレースはダービーなのだからどこの国でもその国の３歳馬の最高峰のレースなのだろう。また、日本のダートは世界的に見ると特殊なコースで、ダートというよりは砂に近いので、海外の実績がそのまま日本のダートに直結するわけではない。しかし、日本のダートを経験した馬の中に抜けた存在がいないので、この様な「未知の魅力」を持った馬こそ狙う価値がある。日本とはコースの質が異なる海外とは言えダート戦を経験しているのだから、芝しか走っていない場合と比べるとダート慣れもしているだろう。有利な外枠を引いたのも好材料だ。ダート1600mの「ダービー」を勝っているこの馬を本命としよう。

　対抗はヒヤシンスＳの勝ち馬ラペルーズとする。前走の青竜Ｓはこのレースとの相性がいいレースであるが、そこでは出遅れて力を発揮できなかったこともあり、11着に敗れている。あの「脚質出遅れ」なペルーサの産駒であり、出遅れ癖も見事に遺伝しているようだ（ただしペルーサはまともにスタートした時よりも出遅れた時の方が成績が良かった）。しかし、ヒヤシンスＳでは出遅れを巻き返して青竜Ｓやこのレースにも出走するプロバーティオ、ゲンパチフォルツァといった面々を下して勝利を挙げている。少なくとも東京ダート1600mでは能力的に上位だろう。

　単穴はその青竜Ｓの勝ち馬ゲンパチフォルツァ。青竜Ｓは１番人気のラペルーズが不発だったので、後方の馬が仕掛けるタイミングが遅れ、先行したこの馬が粘ることができたという見方もできるものの、ユニコーンＳと相性の良い青竜Ｓを勝っているというのはポイントが大きい。前走は芝スタートの外枠での勝利であり、今回の最内枠がどう影響するかが鍵だが押さえておこう。

　混戦模様なのでその他の馬にも手広く流すこととする。ピンクカメハメハから手広く流すが、縦目としてラペルーズ−ゲンパチフォルツァも押さえておこう。