有馬記念特集

第42回 有馬記念(グランプリ) (G I)
1997年12月21日中山競馬場芝2500m4歳上馬齢

傾向:JC激走馬は来ないの法則
普通中3週だとゆとりのあるローテーションだといわれる。しかし、JCに限って言えばそれは当てはまらない。それだけ激しいレースなので疲れがなかなか抜けないからであろう。過去の例を見ても、昨年のファビラスラフィン以下、ヒシアマゾン、レガシーワールド、トウカイテイオーなどJCで連にからむほどの強豪が人気を背負いながらことごとく散っている(テイオーは有馬を勝ったが、それはJCに出ていない年であり、JCを勝った年は惨敗している)。今年の場合エアグルーヴは危ないだろう。しかも、JCで2着に来ただけではなく天皇賞・秋も勝っているので例年以上に人気になるだろうし、例年以上に危険だと言える。秋天・JCでしのぎを削ったバブルガムフェローが疲労のため回避したことからも、かなりの疲労が残っていることが予想される。

特集:年度代表馬は誰の手に?
今年はこの調子でいくと2冠サニーブライアンが年度代表馬になってしまう。G1 2勝ならメジロドーベルもいるが、レースの格を考えるとサニブーのほうが上だ。まあ、ひょっとしたらJCを日本馬最先着で2着というのはG1一個分の価値があると思うのでエアグルーヴというのがいるが。で、やはりこういう年は有馬を勝った馬で年度代表馬が決まってしまいそうである。サニーブライアンはそれほどには強いとは思えないし(少なくともミホノブルボンやトウカイテイオーほどにはという意味である)、関係者の方には失礼だがスター性に欠ける。

そこで、年度代表馬になるための条件を考えてみると勝てば年度代表馬確実なのはエアグルーヴ、メジロドーベル、マーベラスサンデー、タイキブリザードあたりか。このうちドーベルは2着でも可だろうし、グルーヴは掲示板でも可かもしれない。これ以外で勝てばひょっとしたらというのが、シルクジャスティス、ダンスパートナー辺りである。それ以外の結果に終わったら、やっぱりサニブーってことになっちゃうかな?

仮説:秋華賞は実はハイレベル?
昨年から新設された4歳牝限定秋のG1秋華賞。新生エリ女や菊花賞に比べて軽く見られがちだが、実はかなりレベルが高いのではないだろうか?というのは、昨年は1着ファビラスラフィン、2着エリモシックだが、ファビラスはJCで2着にくるし、エリモシックは今年のエリ女でダンスパートナーを敗っての勝利。今年はどうかというと、1着メジロドーベル、2着キョウエイマーチだが、キョウエイマーチはマイルCSで古馬に交じって2着。ということは、勝ったメジロドーベルはこの有馬でも連対するのでは?と考えられる。
ドラマ性
有馬記念はドラマチックだといわれる。オグリキャップやトウカイテイオーの劇的なラストランはあまりにも有名だが、去年も境勝太郎師の引退ということで、境勝厩舎のサクラローレルが勝った。

エアグルーヴが有馬を最後にターフを去ることが表明したが、そのエアグルーヴに今秋苦しめられていたのが、昨年の天皇賞馬バブルガムフェロー。連戦の疲れがたたり出走回避へ。そこで、このバブルの仇を討つとしたら、同厩舎のタイキブリザードだ。グルーヴが勝つよりもブリザードが勝った方がドラマチックであることは間違いない。数々のG1で2着や3着と善戦しながら涙をのんできた苦労人(苦労馬?)でもあるし。

傾向:宝塚記念と有馬記念
ファン投票のある2つのGI連対馬は対照的な成績を残している。過去10年その年の宝塚記念連対馬が【3,3,0,4】なのに対し、前年の有馬記念連対馬は【0,0,1,7】なのである。しかし、その両方にあてはまるのがマーベラスサンデーであり、それ以外の馬はどちらにもあてはまらない。だからこのデータは今年に関しては使えないかな?さて、マーベラスにどっちのデータの裏付けが味方するか?

出走予定馬とコメント
馬名コメント
アロハドリーム秋天登録忘れは痛いが、福島記念は負けすぎだ。
インターユニークオープン特別は勝ったけどねぇ、、、。
エアグルーヴ現役最強かもしれんが、JC連対馬は惨敗するんだよな。
オースミタイクーン距離実績が短距離に偏っている。ほんとに距離持つの?
カネツクロス回避という話も出ていたが、ホントに出てくるのかな?
サンデーブランチ去年の宝塚2着馬。でも、あのレースはそんなにレベルが高くなかったよね。叩き2戦目で狙い目なんだが、中山コース未経験が気になる。
シルクジャスティス本当はこの馬はめちゃくちゃ強いかも。追い込み一辺倒なので、内回りはどうかという気がしないでもないが。
スノーエンデバーJCブービー馬が果敢に挑戦。一かばちか思いっきり逃げるしかないな。勝っても負けても。(除外対象)
タイキブリザード数え切れないGI2着。勝ったGIは安田記念だけだが、いろんな距離をこなすオールラウンドプレイヤーである。海外いって箔が付いた。貫禄で走れ!
ダンスパートナー3頭出走するオークス馬の中では最年長。安定性が魅力だが、牝馬は苦戦してるんだよね。
テイエムオオアラシ4連勝中だが、出走した最高格のレースが福島記念だし、ぶっちぎったわけでもないからね。
マイネルブリッジ昨年3着の意外性の男。買うんなら複勝だ!
マイネルマックス3歳時は強いと思っていたんだが、4歳の今年は絶不調。
マウンテンストーンかつては人気あったんだが、最近の成績みると人気にもならないだろうし、無理じゃないかな?
マーベラスサンデー昨年2着。宝塚勝利以来半年ぶりの出走だが、トウカイテイオーなんて1年ぶりでも勝っちゃうので、この馬のチャンスありそう。
ミナモトマリノス(補欠)
メジロドーベルこの馬はめちゃくちゃ強いと思う。ローテーションも無理はないし、オールカマーも勝っているので古馬でも牡馬でも何でも来い!
ローゼンカバリーマウンテンストーン以上に「・・・(同じこと)」と思ってしまう。

結論
 やはり、「危険な人気馬」エアグルーヴは切る。グルーヴさえ切れば高配当が期待できる。ちなみにローゼンカバリーも新聞などで話題になっており、人気先行になるかも。

 ダイユウサク、メジロパーマーのような意表を付く馬がいきなり穴をあけるのが有馬記念。しかし、事実上の年度代表馬決定戦となっている今年はそれほどには荒れないだろう。来ても納得できる組み合わせで決まるものと予想される。

 そこで、まず実力上位のマーベラスサンデーとメジロドーベル。それから大崩れしないタイキブリザードに、結果は「善戦マン」だが実力のあるシルクジャスティスで勝負!

  

マーベラスサンデー メジロドーベル2000pts
タイキブリザード1500pts
シルクジャスティス1000pts
メジロドーベルシルクジャスティス
タイキブリザード
シルクジャスティスタイキブリザード 500pts

結果
1着シルクジャスティス
2着マーベラスサンデー
3着エアグルーヴ
4着ローゼンカバリー
5着エアグルーブ
馬連配当: 1240

的中! 1000 x 12.4 = 12400pts

レース後の私のコメント
 今年も暮れの風物詩、1年で最も盛り上がる国民的行事となりつつあるレース有馬記念のスターターが台に登る。いよいよスタート。旗が振られる。そして、、、しかし、生演奏のファンファーレは札幌記念並に下手くそだった。有馬記念ぐらいトランペッターに精鋭部隊を使えよ>JRA。

 閑話休題それはさておきレースを振り返ってみよう。鼻を切ったのはやはりこの馬、カネツクロス。そして2番手にタイキブリザード。その後ろはあまり覚えていないので省略して、後ろから2番手にジャスティス。そしてダンスパートナーが最後方からの競馬となった。ブリンカー最装着で鼻を切るのではと思われていたローゼンカバリーはちょっと出遅れ後ろからいく。

 最後の4コーナーで、先頭はタイキブリザード。タイキブリザードはやや厚めに賭けていたのでそのまま粘ってくれと思ったが、エアグルーヴ、マーベラスサンデーにかわされてしまう(;_;)。

 「結局この1,2番人気馬で決まってしまうのか?んな馬鹿な。今年の秋のG1は堅すぎるぞ!」とかなんとか思っていたら、末脚には非常に定評のあるシルクジャスティスが競りかける。そしてマーベラスをなんとかかわし念願のG1制覇。極端な追い込み脚質のため、展開に恵まれなかったり、不利を受けたりして運がなかったが、まともに競馬ができればやはりこの馬が1番強い!

 2着のマーベラスサンデーは、実は1番人気だった。グルーヴではなくこの馬が1番人気だ。「1番人気は連にからむ」という有馬の伝統は引き継がれていく。半年ぶりだが、パドックなどを見ても毛ヅヤが非常によい。状態は万全だった。2年連続有馬を2着だ。

 そしてエアグルーヴ。連戦の疲れを考えると、有馬での差のない3着は賞賛に値する。1着シルクジャスティスはG1初制覇(ただしダービー2着があるが)なので、年度代表馬はエアグルーヴかな?それともサニブー?

 メジロドーベルは8着。53kgが魅力なので、もっとやれると思ったのだが。まだ4歳なので、今後も頑張ってエアグルーヴのような馬になって欲しい。

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