小さな工夫/10Kボビン分解道具 と巻き方( 

UP dated 2012.05.27 revised 2012.12.30


●10Kボビン(コイル)シールドケース分解道具 と巻き方

・ジャンク10Kボビン(コイル)を巻き直すときにシールドケースを外す必要があります。
・周辺にあるもので、簡単に外す道具を考えました。

●ツールの製作

 

・準備するものは、左側写真。使わなくなったACセパラプラグ、丸頭M3x3〜5mmビス。
・プラグは先端にφ3.5の穴が明いていますが、写真のように、先端から金ノコで切り溝を加工します。
・切り溝は、やすりでバリ取り。10Kシールドをはさむ角は、特になめらかに。
・写真の切り溝は、曲がっていますが、これは失敗作です。まっすぐに加工してください。曲がっていても使用上は問題ありませんが、

・使い方は、右の写真をご覧ください。切り溝の間に10Kコイルの対角(幅14mm)をはさみ、押し込みます。
・10Kコアの頭に 丸頭M3x3ビスを入れて、木板の上にひっくり返し、セパラプラグをかなづちで軽くたたきます。

・すると間単にシールドケースが抜けます。

●コイルの巻き方;LTと表示ある10Kジャンクコイルを巻き直し

・左は、分解し、コイル巻き終わりのタップ部線にマッチ針を差し込んだ状態です。
・まき溝は、下から1段、2段、3段、4段目まであり、コイルは、2段〜4段にかけてφ0.1mmUEWx35t巻いてあります。
・マッチ針を差し込んだ状態で半田ごてを当てて、半田を溶かし、マッチ針をこじって、UEW線を根元から切らないように、引き抜きます。線は再使用します。(右写真)

 


<コイルの巻き方>
・下右図のような、1次:2次=14t:3tのコイルを巻く例を示します。
・2次コイル 3tを2段目溝に巻きます。まずφ0.1mmUEW線の片側を、10Kコイル端子に3-4回からめ、しっかりと約10秒間半田揚げをして、UEW(ポリウレタン皮膜)を解かします。 そして端子についた余分な半田は、机にこつんと当てて、一旦払い落とし、再度フラックス入りの新品半田揚げをし、接触不良のないように半田付けします。
その後、ゆるみなくφ0.1mmUEW線を引っ張りながら、2段目溝に3回巻き、反対側の10Kコイル端子に3回からめ、こちらも半田付けします。

・同様にして 1次コイル14tを 3段目x7t、4段目x7t,合計14t巻きます。 この10Kボビン、刻印LTは、端子が4本で、シールドケースをかぶせると、1次、2次の区別ができなくなってしまうので、1次コイル側(14t)は、抵抗残材リード線に接着剤を付けて中間穴に、押し込んで、3本足としておきます。(完成;下左写真)

・このようにして作ったコイルのインダクタンス可変幅は、4.5μH〜1.33μHで コア最上位置でインダクタンス最大、コア最下位置で最小となります。 1次コイルに同調コンデンサ120pFを取付けると 6.53MHz〜12.0MHz をカバーします。


・なお、ピン端子〜巻き溝間のリード線は、ポット型コアに接触しないように、縦溝の中にしっかりと収納します。ポットコアに接触すると、コイルのQが低下し、伝送効率が大きく低下することがあります。



●中華製 10Kボビンのケース外し



・中華製の 10Kボビンは、ケースが カチッと気持ちよく抜けない。

 その場合は、左図のようにプラスドライバー先端で押す。
 約5mmほど ストロークすると、ようやく、シールドケースが抜けます。

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