*今月のレコード
CD
1)ベートーヴェン;交響曲全集、序曲3曲
リップ(S)ベーゼ(Ms)ヴンダーリヒ(T)クラス(Bs)
クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団、ウィーン楽友協会合唱団(1960.5.29 〜 6.7 ウィーン)
[MUSIC & ARTS CD-886/890]
・最近、欧米各社で流行の疑似ステレオ盤は、音質を劣化させているものが少なくないが、このM&A盤はけっこう聴きやすい。チェトラ盤に較べると、弦の音がもっさりとしている。私はやはりチェトラ盤の方が、一音一音に強烈な気魄がこもっているようで好きだが、実際の響きに近いのは、いかにも楽友協会大ホールらしい残響の多さといい、あるいはこのM&A盤の方かも知れない。ところでこのチクルスでは、6月4日にシェリングとヴァイオリン協奏曲も演奏しているはずなのだが、それは出ないのだろうか。
2)《近衛秀麿の世界》(ベートーヴェン;《運命》《田園》《合唱》、シューベルト;《未完成》、ドヴォルザーク;《新世界》他
近衛秀麿/読売日本交響楽団(1968.2.〜 9. 杉並公会堂他)
[プラッツ PLCC-650-53]