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「ウィーン/60」について

 1994年5月から1997年3月まで、HMVレコード店で配布された月刊フリーペーパー『はんぶる』に、27回にわたって連載した「ウィーン/60」の原稿です。これまでは縦書きの画像版のみにしていましたが、開始から20年が近づき、思うところあってテキスト版も公開することにしました。
 題のとおり、1960年のウィーンに焦点をあてた(後半は拡がりますが)ものです。
 1960年に興味を持ったのは、連載開始よりも前の1987年か88年、つまりはもう四半世紀も昔のことです。
 途中には、大きな変化もありました。それはちょうどフリーペーパー版の『はんぶる』進行中の1995年のことなのですが、著作隣接権の占有期間が20年間から50年間に延びたのです。このため、それまでは公有盤として法的には問題がなかった1960年のライヴ盤が、それ以後は海賊盤となる事態となり、『はんぶる』はやりにくくなってしまいました。2011年元旦になれば再び公有盤になるのだから「あと15年待てばいいんだ」などとうそぶいて中断したのですが、気がつけばもはやその2011年も過ぎて、再び公有盤になっています(70年間に延びるまでは、ですが)。
 約20年前の原稿なので、当時とは考えの変った点や、事実と異なる不正確な記述や、入手可能な音源の有無の情報の古さなど、問題が多々あることをご了承ください。どうしても変更すべきと考えた数箇所を除き、当時の自分の記録として、ほぼ原型のままにしてあります。
(2013年12月30日記す)

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