[癒しの環境研究会]

[笑うこと、感動することで難病も癒される] 栄養と料理「特集2 笑いが高める免疫力」2005年9月
[「癒しの環境研究会」活動中] SCOPE通巻450号特集 SCOPE Vol.38:14-15, 1999
[米国癒しの環境視察研修日程](2000年1月8日〜1月16日)

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[笑うこと、感動することで難病も癒される]
栄養と料理「特集2 笑いが高める免疫力」2005年9月号p78〜81 

「癒しの環境」のたいせつさを訴えて東奔西走する高柳和江さん。病気の治癒には人が笑ったり生きがいを持てるような環境づくりが欠かせないというお話を伺いました。
お話 高柳和江 日本医科大学医療管理学教室助教授
まとめ/宮都浩司

高柳和江:神戸大学医学部卒業。「癒しの環境研究会」代表世話人。死生学や医療の質をテーマとした研究にとり組み、患者の視点で医療を見直す新しい風を医学界に吹き込む。2002年、NPO法人「21世紀癒しの国のアリス」を立ち上げ、高齢者の尊厳ある生をサポートする活動もスタートさせた。著書に『ドクター和江の「元気な病人」になる秘訣』(海竜社)、『生き方のコツ』(飛鳥新社)など。
癒しの環境研究会ホームページ

ストレスに対して日本人は「凍結」する

「厚生労働白書」によると、日本国民の約8割がなんらかのストレスを感じて生活しているそうです。ストレスを感じたときに人聞はどうやってそれに対処するのかというと、一つは「抵抗行動」をとります。ストレスの原因となるものと闘ったり、逃げたり、積極的な行動を起こすことです。もう一つは「凍結行動」です。ピストルでおどされたときに手を上げてかたまってしまうように、降伏して忍従してしまうことです。日本人に多いのはこのうち「凍結行動」タイプです。「凍結行動」をとるということは、うつ状態になってしまうということを意味しています。精神がうつ状態になるかいようと、胃潰瘍をはじめさまざまな病気の連鎖が次々と起こります。それを打ち破るために、じつは笑いが非常に効果的なのです。そこで私は、患者さんが自分の病気と闘おうという積極的な気持ちになり、その行動がとれるようになるために「癒しの環境」の必要性を提唱するようになりました。

癒しの環境があって人は笑うことができる

病院の食事を考えてみましょう。まず目で見て「彩りがきれいね」とほっとして、食べて、「ああ、おいしい」とほっとする。それが「癒しの環境」ということです。先日視察したスイスの病院ではがんの手術のあと、おしゃれにセッティングされたテーブルにヒレステーキが出されていました。赤ワインもちゃんとついています。元気になるためには、腕のよいコックが消化のいいようにミディアムレアに焼いた赤身のヒレステーキが必.要だ、という考えからです。ほうれん草のくたくた煮じゃなくてね(笑)。

日本では、あれもダメ、これもダメと、入院したとたんになにも許されなくなってしまいます。それって変だと思いませんか。アメリカの例では、糖尿病の患者に病院でチョコレートも出ますよ。日本の病院ではチョコレートなんて考えられません。ところが「人を癒す」ということを考えたら、チョコレートもときには必要なのではないでしょうか。そういった「癒しの環境」が充分に整ってこそ、人間は心から笑うことができ、自然治癒能力が高まります。「癒しの環境」こそ人が元気になるための条件であり、それによって生きる力を与える医療が実現するのです。

人間に特有な「海馬・前頭葉の笑い」

では、笑いにはどんなものがあるのでしょうか。まず「快の笑い」があります。サルも同じ笑いをしますが、たとえば毒のある葉っぱを口に含んだときに自然の状態と違うぞという驚きでワッと息をのんで、その後ハッと吐き出します。ハッハッと吐き出す。これが「ワッハッハ。毒を食べずにすんでよかった」という笑いです。それは、おいしいものを食べたときにこみ上げる快さといっしょです。これが「快の笑い」です。

次に「社交上の笑い」があります。再びサルを例にとりますと、ある集団で食べ物がたくさんあったときに、ヒラのサルがボスにその食べ物を差し出すときに「へつらいの笑い」をします。そしてボスもヒラザルに対して、さげすみの笑いを浮かべるそうです。この「さげすみの笑い」と「へつらいの笑い」のことを「社交上の笑い」と呼んでいます。日本人は特にこの「社交上の笑い」が多いですね。

人間に特有な笑いとして、「海馬・前頭葉の笑い」があります。海馬というのは、脳の中に記憶を保存しておく場所です。昔こんなことをしたとか、こんなおいしいものを食べたとか、過去のことを思い出すことによって生まれる笑いです。一方、前頭葉というのは、さまざまな感性をみがくところです。ユーモアを解して笑うのは海馬の記憶や前頭葉の働きがあってこそなのです。たとえば落語を聞く場合には、江戸の時代背景とか、熊さんと八つあんがどんな暮らしをしているのか、あらかじめ理解しておかないと笑えません。「快の笑い」はそういうものがなくても本能的に出てくる笑いです。「海馬・前頭葉の笑い」は、過去の記憶を引っ.張り出し、比較・検討・分析、その他もろもろのプロセスを瞬時に脳の中で行なったのちに初めて出てくる笑いです。

自分の存在にかかわる「スピリチュアルの笑い」

このほか、私がとてもたいせつだと思っている笑いに「スピリチュアルの笑い」というものがあります。たとえばオリンピックでヤワラちゃんが、相手を倒したときにヤッターって笑いますね。北島康介選手が1着でゴールしたあと、ガッツポーズをして笑う。あれは、今までの経験や自分自身の存在すべてが出てきて表現される「スピリチュアルの笑い」なのです。また亡くなるときに、とてもいいお顔をされるかたがいらっしゃいます。自分の人生を悔いなくまっとうできたことに心から感謝してあの世に旅立つときの面立ち。それこそが究極の「スピリチュアルの笑い」といえます。オリンピックほどの舞台ではなくても、日常のことを一生懸命やって、一つの達成感を得るのも「スピリチュアルの笑い」です。私たちはとかく「社交」の笑い」に終始しがちですが、この「スピリチュアルの笑い」をもっと出していきたいものですね。

お笑いビデオでNK細胞が活性化

笑うのは人間にとっていいことだらけです。笑うとリンパ球が増えて免疫が高まりますが、それはNK細胞活性を測定することによって明らかになっています。私が行なった実験では、閉塞した環境である実験室になにもせずにじっと人ってもらったグループは、中に1時間人っているだけでNK細胞の活性が下がりました。つまり免疫が落ちたのです。一方、実験室内でお笑いのビデオを見て笑ったグループは、免疫がぐんと上がりました。普通の元気な人が閉塞環境に入っただけで免疫能は落ちるのですが、そういう場所でも笑えば免疫が上がることが明らかになっています。笑いが免疫力を高めることはわかっているのですから、「社交上の笑い」を「快の笑い」や「海馬・前頭葉の笑い」に変えれば、自己治癒力を高めることになります。さらに「スピリチュアルの笑い」にまで高めると、病気そのものを忘れてしまう。私はそう考えています。

人間の尊厳を守っていつまでも成長を

しかし人間の尊厳が守られていなければ、また愛し愛されることが実感できなければ、人間は心から笑うことはできません。今までの認知症(痴呆症)患者のリハビリといえば、患者さんを子ども扱いしたり、単純な反復活動をさせたりということばかり行なわれてきました。しかし、脳がイキイキするためには、今まで知らなかったことを知り、新しいものを創り出すという知的な活動が必要です。そのために重要なことは、1番目が創造、2番目が文化、3番目がコミュニケーション、4番目が楽しむこと、そして5番目が生きがいだと思います。この5つの要素を兼ね備えた活動をすることによって、人々が元気になって、認知症も治るというのが私の仮説なのです。

105歳まで生きた小倉遊亀さんという有名な日本画家がいらっしゃいました。彼女は96歳のときに寝たきりになってしまって、絵も描けなくなってしまいました。けれども、小倉さんの尊厳を守り、きちんとケアのできる介護士がついたところ、みごとに彼女はよみがえったのです。驚くべきことに、101歳、102歳、103歳と年齢を重ねるごとに、認知症になる以前よりももっとみごとな絵が描けるようになりました。きれいな絵を描いて、納得いく作品ができた、という達成感、そこには「スピリチュアルの笑いが伴っていたはずです。いくつになっても人間としての尊厳をたいせつにし、「スピリチュアルの笑い」を増やすことによって、100歳になっても人間は成長することができます。100歳になった人って、実生活ではよく笑っているのではないでしょうか。いつも笑っていなければ、100歳までは生きられませんから。

笑いの処方箋で奇跡が起こった!

私は「一日5回笑って、5回感動して!」という笑いの処方箋を作り、人にお渡ししています。私の友人に、川村明彦先生という小児科医がいらっしゃいます。2年前にこの先生から、体内に悪性リンパ腫が発見されたという手紙をいただき、さっそくこの笑いの処方箋をお送りしました。処方箋には「自然治癒力で治るものは治る、死ぬまで元気に生きる。この2つが私の信条なの。うんといい言葉を使い、おおいに笑って脳内モルヒネをばんばん出しまくりましょう、このホルモンをじょうずに働かせて自然治癒力を育て、健全な細胞の分裂や分化を促進させましょう」というメッセージを添えました。とにかく笑って、笑って、という私の励ましにこたえ、田村先生は一生懸命笑ってがんと闘いました。1年後、先生から1通の手紙が届きました。「悪性リンパ腫なし」と記されたMR検査報告書に、「奇跡は本物でした。一日5回感謝して笑っています」と書き添えられていたのです。パッチ・アダムス(172ページ参照)をまねて、赤いピエロの鼻をつけた元気な先生の写真とともに。1年前は生存率25%といわれていた人が、笑うことで生きる力を得て、みごとに元気になったのです。笑いって本当にすばらしいですね。

笑いで人を癒す笑い療法士を認定

このすばらしい笑いによってもっと多くの人を癒すために、私が代表を務める「癒しの環境研究会」では、「笑いで病気を治そう、笑いは人類を救う」をテーマに「笑い療法士」の認定を始めました。「笑い療法士」とは、笑いで患者の自己治癒力を高めることをサポートし、また発病を予防する人のことです。患者さんに対して実際に笑いを提供する人を「笑い療法士」と認定し、病院じゅうを明るくしようという画期的的な武みです。また、福祉施設や学校あるいは家庭でまわりの人々をワッハッハと笑わせ、「いるだけで空気が変わる人、社会が楽しくなる人」も対象としています、どうですか、なんだか楽しくなってきますでしょう?今年の10月には第1回の認定発表会が行なわれますので、自薦他薦を問わず皆さんどんどん応募してくださいね。

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「癒しの環境研究会」活動中
SCOPE通巻450号特集 SCOPE Vol.38:14-15, 1999

癒しの環境研究会世話人代表 高柳和江先生(日本医科大学医療管理学助教授)のプロフィール

1970年神戸大学医学部卒。順天堂大学、徳島大学を経て、1977〜1987年クウェート国市サバー、イブンシナ病院に勤務。亀田総合病院小児科医長・院長補佐、アイオワ大学大学院を経て、1992年より現職 

小児外科医としてクウェートの病院に10年間勤務ののち日本に戻り、医療環境の落差にショックを受けたことが、高柳先生が5年前に「癒しの環境研究会」を設立したきっかけだそうです。この研究会はあらゆる職種の人の英知を集めなから、医療環境の向上のため、ユニークな活動を行なっています。

■「癒しの環境研究会」とは、どんな会ですか:
患者さんが病院に一歩踏み入れただけで、安心する、気分がよくなる、病気に打ち勝つ勇気が湧いてくるような「癒しの環境」を考えていこうと、1994年12月に発足した会です。会員は、いま350名ほどです。医師、看護婦だけでなく、コ・メディカル、清掃の方、栄養士など、病院で働くすべての職種の方が会員にいらっしゃいます。それから、病院建築家、インテリアデザイナー、アーティスト、評論家もいますし、一般市民の方も患者さんの視点から参加してくださっています。そうしたさまざまな職種の人が、それぞれの立場から「癒しの環境」について考え、建設的な意見を出す会です。不平不満なら誰でも言えるけれど、もっと前向きに、日本の病院の環境の何を変えていったらいいのかを勉強する会です。年に3回定例会を開き、グループディスカッションをして、専門家に意見を聞きながら、みんなで検討を重ねています。また、国内外への病院見学会や視察旅行も積極的に行なっています。参加者は、北海道から九州、四国など、全国各地から集まってくださっています。

■高柳先生か考える「癒しの環境」とは、どのような環境ですか:
癒しの環境には、ハードとソフトがあると思います。ハードとは、施設や設備などの環境です。窓から見える緑、ゆっくりとくつろげるロビー、細やかに配慮された照明、プライバシーが守られる病室などです。ソフトの中心的存在は、医師や看護婦をはじめとする、病院内で働いているすべての医療提供者です。穏やかな笑顔、やさしい言葉、頼もしい態度、患者さんの心理をよく知り、個人としての人間性を守る姿勢、この人たちに任せれば安心できると患者が感じ取れる雰囲気のことです。そして、ハードとソフトの間をつなぐものとして、アートがあると思います。私の好きなヒーリング・アーティストがいるのですが、彼は放射線室に、少しだけ開いた窓の絵を描くんです。開きかけた窓がいらっしゃいと外に誘っている、呼びかけているような絵です。透視台でしばらく横になってから、患者さんの気持になって描いたそうです。そういう意識が、癒しの環境をつくるために大切だと思います。

■「癒しの環境研究会」の研究成果をこ紹介ください:
健常な大学生をICUに3泊4日入院させて、精神心理的にどのような変化が起こるかを調べました。いわゆる患者体験実験です。健康な人間でもICUにいるだけで活動性が下がり、鬱傾向になることがわかりました。これはいまの日本の医療環境を考える上で、とても重要なデータだと思います。それから患者さんに、病院や医療に対する意識調査を何回かしました。どういうものをアメニティと感じるのかを調べると、個室や個人専用のトイレなど、外国の人が必要(necessity)と思っていることが、日本人にとっては贅沢(luxury)だったりするんです。それから、約15%の人が、「病院だから仕方ない」と言うのです。現状に我慢しているというか、あきらめてしまっているんですね。その15%という数字が、私にはとてもショックでした。ある病院の新築にあたって、とにかく患者さんの声を聞くべきだと、何人かの患者さんに諮問機関に入ってもらいました。でも患者さんは「何がいい病院なのかわからない」と言うんです。私がこんな例もある、こんな例もあると紹介すると、へえ一と驚くばかり。見たことがない、経験したことがないからわからないわけです。こうした患者さんの病院に対する固定概念を打破してゆくことも、これからの課題の一つだと思います。

■いま多くの病院に求めたいものは何ですか:
日本の病院は、診療所が大きくなったもので、継ぎ足しの建物が多い。もしくは箱を一つポンと建てて、それを適当に仕切ったものだったりします。大切なのは、患者のためだという理念をもってハードを構築してゆくことだと思います。最近少しずつ、そうした病院が出てきましたけど、それでもまだまだ少ないですね。そして患者中心とは言いながら、まだ医療提供者中心の施設が多い。看護婦さんの動線を短くすることを第一優先にするあまり、患者さんが建物の外壁沿いを遠回りに歩かなければならない外来も見受けます。例えばスウェーデンのある病院では、看護婦さんが地下通路を、スケーターに乗って移動するんです。賢いですよね。広くて、寒い環境だからこそのアイデアだと思いますが、そういった新しい発想をどんどん提案してゆきたいと思っています。いま欧米の病院では、患者中心というよりは、「患者と家族中心」になっています。小児病棟には、初めから親のベッドが入っています。家族と一緒にいることが、子どものために一番いいから、一家族一室が当たり前なのです。アメリカには、プレイントリー運動といって、患者さんにすべての情報を公開しましょう、という運動があります。病棟の真ん中に、大きな図書室があって、医学全集から疾患別のビデオまで揃っている。患者さんが、病気について自分で勉強できるようになっているんです。インターネットも完備されている。司書に依頼すれば、その疾患の治療を含めた最新情報を引き出してくれる。日本の病院には患者向けの図書室はあっても、医学書はめったに置いてありません。でも、仮に私が患者だったら、やはり自分の病気のことは何でも知りたい、調べたいと思います。

■癒しの環境をつくることと、経費とのバランスは:
確かに快適な環境をつくるためにはお金がかかります。しかし快適な癒しの環境にすれば、早く回復して早く退院でき、総医療費は安くなると思うのです。在院日数の短縮は、社会的入院の排除だけで達成されるものではないでしょう。これから研究をすすめて証明してゆきたいですね。現在の出来高払いのシステムでは難しい面もありますが、これから包括医療が進んでくると、癒しの環境の効果が重視されるようになってくると思います。

■今後の活動の抱負を教えてください:
「癒しの環境研究会」は、今年で設立5周年を迎え、三つの新しい目標を掲げました。一つは、何が癒しになるのかを科学的に実証してゆくこと。二つ目は、実際にモデル病院をつくりたい。そして三つ目は、地方展開してゆきたい、ということです。これからは高齢者が増えてゆきますから、いかに個々のQOLを高めてゆくかが医療の中心課題になってくると思います。そして死=敗北ではなくて、一生懸命生きてきた最後の場面をいかに豊かに生きるか、それをサポートする包括的な医療が大切になってくると思います。

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米国癒しの環境視察研修日程(2000年1月8日〜1月16日)

1月8目(土) 全目空機で成田からロサンゼルスを経てネバダ州ラスベガス着。
        宿泊したホテル・モンテカルロで夕食会。
1月9日(日) ラスベガスで自由行動。夜は水のサーカス「O」を見学。
1月10日(月) ラスベガスからオンタリオ空港着。
        ロマリンダ大学病院見学。菜食の講義。
        宿泊はサンディゴのホリディ・イン・オン・ザ・ベイ。
1月11日(火) 午前は老人施設シークレスト・ビレッジ訪問。
        午後は代替医療施設チョプラ・センターとカイザー外来医療センターを見学。
1月12日(水) 午前はサンディエゴ小児病院見学。
        午後はサンディエゴで自由行動。
1月13日(木) 午前は老人施設クリスチャン・ヘリテージ・ガーデンズ訪問。
        午後は老人施設ブロードウェイ・ナーシングセンター訪問。
        宿泊はロサンゼルスのヒルトン・ビバリー・ヒルズ。
1月14日(金) パシフィック・デザイン・センターに立ち寄った後、ロサンゼルスで
        自由行動。夜、日本料理店で修了証書授与。
1月15日(土) ロサンゼルスから全日空機で離陸。
1月16日(日) 成田着。

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