[直腸癌2]

[多数の肝転移のある直腸癌で手術を受けたが肝転移に対する治療方法は?]
[直腸癌手術(人工肛門)と肝転移の切除術を受けたが再発・転移した]

[直腸癌に胃癌や転移もあり痛みが著しくRH(-)、治療と予後は?]

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[多数の肝転移のある直腸癌で手術を受けたが肝転移に対する治療方法は?]

(相談)2000.2.6
数野先生のホームページを拝見し、初めてお便りいたします。○○と申します。福岡在住の35歳・男性です。私自身の治療に関する相談です。私の治療概要は、以下です。
・平成10年08月・・・直腸癌の切除手術、肝動脈塞栓術(既に、肝臓転移あり)
・平成10年12月・・・転移肝癌(腫瘍数:12)の開腹マイクロ焼灼治療
・平成11年01月・・・リザーバ留置(以降、シスプラチンと5-FUを1回/週注入)
・平成11年06月・・・転移肝癌の再発の疑い
・平成11年11月・・・肝動脈閉塞でリザーバ動注不可となり、1回/週の点滴へ切り替え(シスプラチンと5-FUのまま)。
・平成12年01月・・・MRI検査では、焼灼後の周囲に腫瘍数2個(約3〜4センチ)。CEAは、9.1(9月:3.3、11月:5.8、12月:7.9)。LDHは、1242(9月:512、11月:632、12月:746)。GOT/GPTは正常値。
現在、担当医師より、「入院して血管造影を行い、新しい肝動脈ルートからのリザーバ動注が可能かどうかを検査したい。また同時に、集中的に(5日注射・2日休みの3クール)、量を増やした抗がん剤治療を行ったほうが良い。ただ、抗がん剤では完治させるのは難しく、腫瘍の増大を止めるか遅らせるかの治療となる。」 と言われている状況です。私は、病院での治療以外に、食事療法(玄米・菜食を基本にした食事)、アガリクスの煎じ汁・レンチンプラス(アラビノキシラン)・ビワの種の粉などの免疫力を高める食品の飲用を手術後続けてきています。今悩んでいるのは、今後、抗がん剤治療を続けていくべきなのか、それとも自己免疫力をあげることによる自然治癒をめざすべきかです。いろいろな方の話を聞いて、自分で選択するしかない問題だと思っています。数野先生、以下の点についてご教示ください。

(1)当初転移肝癌の個数の多さを考えると、腫瘍の再発個数が2個でスピードも遅いことから、「マイクロ焼灼 + 抗がん剤のリザーバ動注」で治療効果がでており、抗がん剤は効いている、と考えられるのでしょうか?(担当医には、マイクロ焼灼などの治療をしていなければ既にこの世にいないだろうし、今集中的に抗がん剤治療をしないと1年以上寿命を持たせる自信はないと言われていますが)

(2)リザーバ動注や点滴による抗がん剤治療の、副作用と免疫力の低下が非常に心配です。シスプラチンは転移肝癌へは認可されていないが良く効くからということで使っていますが、副作用と効果を天秤にかけた場合、私のケースでは量を増やして続けるべきなのでしょうか?

(3)免疫療法にも興味があったので、インターネット上で探していたら、移入免疫療法(他人の分離採取したリンパ球を注入して自己のリンパ球を活性化させる)というものがあり効果がありそうに思えるのですが、こうした免疫療法には本当に副作用がなく、完治するケースはあるのでしょうか?また、移入免疫療法以外にも、効果的な免疫療法があれば教えてください。

お忙しいところ申し訳ありませんが、ご返事をお待ちしております。突然のメールで失礼いたしました。− 以上 −

(答え)2000.2.6
お答えします。

(1)マイクロ波治療の効果だと思います。今ある腫瘍はおそらく最初の時点ですでに転移していたものが大きくなったのだと思います。(九州がんセンターの才津先生は名手と聴いていて、当方からも患者さんをお願いしています)

(2)私だったら抗癌剤は遠慮させてもらいます。

(3)現在ある免疫療法は理論的にも有効率は20数パーセントです。副作用がなく、効果が期待できると思います。東京女子医大第二病院外科の小川先生が自己活性化リンパ球移入療法をしていますが、毎週1回の治療費が20万円です。北九州市八幡西区黒崎1-5-7の岡村クリニックの岡村先生が免疫療法の権威です。ではまたいつでもメイルをください。

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[直腸癌手術(人工肛門)と肝転移の切除術を受けたが再発・転移した]

(相談)1999.6.2
はじめまして。突然のメールで失礼申し上げます。私(30歳/女)の母(57歳)のことでご相談いたします。昨年10月に大腸ガンの診断を受け、11月に手術をいたしましたが、4月にまた再発してしまったことがわかりました。今までの経過、現在の状況のなかで、把握しきれていない部分や疑問点があります。主治医の先生に伺うべき点も多いのですが、先生の見解もお聞きしたくお願い申し上げます。

経過報告
1998年10月、太股の裏あたりの痛みが気になり整形外科の診察を受けるが異常なし。ガンその他の病気により痛みが生じることもある(母の友人に、足の痛みが肺ガンからの転移であった人がいた)ということと、血便の自覚症状もあって家の近くの病院で腸の検査を受ける。(血便の自覚症状は1998年3月頃から度々あったとのこと。しかし、その他特に体調も悪くなく、痔か何かであると自己診断をしていたようです。)結果、ポリープがあり、ガン化する可能性があるので精密検査を受けた方がいいとの診断。但し、同行した弟のみに、実はガンであるとの報告があり。しかし私たち家族は「早期発見である」という勝手な憶測と、「大腸ガンは切除すれば治りやすい」という安易な認識で、さほど心配しませんでした。本人の希望により、父が診ていただいたことのある病院へ行くことに。この時点で本人もガンではないかと感じていた様子。父が診ていただいたことのある先生は、はっきりものを申される印象であり、そのことを母は好意的に感じ、その病院に行くことを希望したようです。その病院で再診を受ける。「直腸ガン」の告知を受ける。「昨日今日にできたものではありません」といわれたが、それがどの程度進行した状況であるのか分からず、ただただ不安を感じた。精密検査を受け、手術をすることに。ガンの位置が肛門に極めて近く、「人工肛門」になる確率が30パーセントともいわれる。どちらかというと「ガン」そのものの告知よりもそのことの方のショックが大きかったよう。入院し、各種精密検査を受ける。手術の直前になり「肝臓への転移の疑いがみられる」とのことで、さらに精密検査を受ける。手術前の先生からの説明で、肝臓への転移の疑いがかなり強いことの報告を受ける。「人工肛門」の件も、その可能性が50パーセントという表現に変わってきた。手術前の本人の不安な気持ちを案じての心遣いであったと感じたが、ほぼ100パーセント肝臓へ転移しており、人工肛門になってしまうであろうと思った。
1999年11月、手術。肝臓の切除、直腸ガンの切除、人工肛門の造設で、8時間にも及ぶ手術であった。術後先生より、かなり進行した「進行性癌であった」こと、現時点での肝臓への転移は1点であり切除できたので「治癒切除」であるが、今後「再発の可能性はかなり高い」との報告を受ける。「進行癌であることはご本人にはお伝えするつもりはありません」という先生の言葉から、ことの重大さにはじめて気 づいた次第でした。術後本人は、大手術の身体的ダメージに加えて、「人工肛門」の件にものすごい精神的なショックを受けてしまい、「肝臓への転移」のことも不安がっていましたが、とても一度に全てのことを乗り越えてはいけそうにない感じだったので、とりあえず肝臓の件は「小さくて判断できなかったが、疑いがあるので切除した」と伝え、明確に「転移であった」と伝えることは避けました。それでも、手術前の先生の説明や(「開けてみれば、ガンかどうかは確実に分かります」と、おっしゃられていた)その他客観的にみて、徐々に自分で受け入れて行くだろう・・・と思っていましたが、再発がわかるまで「明確な転移ではない」といことに何かしらの希望をもとうとしていたようで、後悔しました。
1998年12月、退院。退院前の先生とのお話では、今後の治療としては、抗ガン剤その他の治療含め特に説明はなかった。「人工肛門」の件があるので、毎月1回「ストーマ外来」を受けるということと、3ヶ月に1回くらいのタイミングで検査をして経過をみていきましょう、ということだけであった。
1999年1月〜3月、手術の傷が上手く付かず、何度か外来診察を受ける。また、月に1度は「ストーマ外来」を受けていたが、その間先生の方からは、次の検査の話などもまったく出ないとのこと。4月の外来時に先生にお伺いしてみるように母に伝える。
1999年4月、先生は「3ヶ月毎に血液検査、6ヶ月毎にCT検査を受けるのが望ましい」とおっしゃったとのこと。既に術後6ヶ月が経っているので、血液検査とCT検査を受けることになる。結果「肝臓に影がある」との報告を受け、さらにMRIによる精密検査を受けることになる。連休前であったため、検査は連休後とのことで2週間以上後になる。
1999年5月、MRIの結果報告に伺うと、今度は「肺に影がみられる」とのことでさらに肺の精密検査を受けることに。まったく予想もしていなかった展開に驚くとともに、何故1度にまとめて検査をしてくれないのかと怒りも感じた。「結果は2日後に出るので、すぐに報告の為の時間をとります」という先生の言葉に、「そんなに切羽詰まった状況なのか?」という不安と、「何故今日までこんなにのんびりしていたのか?」という怒りを感じてしまう。結果、やはり肝臓と肺の両方に転移したということであった。しかも肺は両肺に、5mm弱程度のものが複数できているという。肝臓と肺の両方を手術で切除することはできないので、今回は薬物療法を採用するとのこと。月に5日間入院し、抗ガン剤治療を受けるという。「薬はよく効くもので、効果を期待している」、「抗ガン剤は副作用を抑える薬と併用して投与するため、そんなにきつくはない」という話であった。今月より、抗ガン剤治療を受けることになる。

以上が、今までの経過と現在の状況です。具体的な診断のデータがないために判断しかねるところもあるかと存じますが、いくつかの点につきまして先生の見解をお伺いしたく、お願い申し上げます。
1. 「肝臓と両肺に転移」「手術はできない」ということは、どういう段階であると認識すべきでしょうか?「末期ガン」ということでしょか?
2. 「抗ガン剤治療」は「治療」を目的にしているものでしょうか?「延命」を目的にしているものでしょうか?
3. 術後の治療に「抗ガン剤治療」を採用しなかったのは、どのような判断であったと思われますか?
4. 検査や治療の進め方について、やや疑問や不信感を感じずにいられません。素人判断、また希望的観測から、「術後、抗ガン剤治療をしていれば再発は防げたのではないか?」とか「もっと早くに検査をしていれば、肺にまで転移をする前に治療できたのではないか?」などと思ってしまいます。また、今回の検査でも、4月の中旬より「血液検査、CT検査(肝臓)」→「MRI検査(肝臓)」→「肺のレンゲン撮影」と、何回も検査をして、5月の末にやっと結果が報告されました。素人考えではその間にもどんどん進行してしまうのではないか?などと、イライラしてしまいます。ケースバイケースだとは思いますが、特別不適当な対処というわけではないのでしょうか?

母の主治医の先生は、色々な専門の方に相談したりしながら診断をし、治療の方針を決められているようで、技術的にも人格的にも決して問題のある先生であるとは思っていません。「告知」に関しても、基本的には全てのことを患者と共有し、共通の理解の元に進めていこうというお考えであるようです。ただし、患者さんや家族それぞれの考え方や希望があるので、その辺を考慮され、説明の仕方や言葉を選ばれているのかもしれません。私自身は日頃から、私自身のことについては全て正しく知り、理解したいと考えているので、母への先生の説明に少し物足りなさを感じてしまうのかもしれません。私が質問したいことが、母が知りたいことなのかがわからないので、その場での質問をできずにいることが、今現在の私のストレスです。本当は主治医の先生にお伺いすべきことであり、折りをみてお聞きしてみるつもりでいますが、今現在それをできる状況ではないので、先生のご意見を先にお伺いできたら・・・と思い、メールさせていただきました。長々と書き連ねてしまいましたが、長いばかりで要領を得ていないかもしれません。もし、この情報でわかることがありましたら、教えていただきたくお願い申し上げます。よろしくお願い申し上げます。

(答え)1999.6.3
お答えします。大変ご心配のことと思います。
1.「肝臓と両肺に転移」「手術はできない」ということは、どういう段階であると認識すべきでしょうか?「末期ガン」ということでしょうか?
末期癌というのは、治療の方法がなく、余命が3ケ月から6ケ月の癌の状態を言います。母上の場合は、化学療法(抗癌剤治療)ができて、まだ手術のできる可能性もあると思いますので、末期癌状態とは言えないと思いますが、治療の効果がなければ余命は6ケ月から1年位の可能性があります。
2.「抗ガン剤治療」は「治療」を目的にしているものでしょうか?「延命」を目的にしているものでしょうか?
もちろん治ることを期待しての治療ですが、多くの場合は少しでも延命できれば効果があったとしますし、延命の効果も無い場合もあります。治療してみないと分かりません。
3.術後の治療に「抗ガン剤治療」を採用しなかったのは、どのような判断であったと思われますか?
担当医が必要ないと考えたのかどうかは分かりません。一般論で言えば、体力的に無理と判断したのではないでしょうか。
4.検査や治療の進め方について、やや疑問や不信感を感じずにいられません。「術後、抗ガン剤治療をしていれば再発は防げたのではないか?」
まず、手術の時点ですでに肝臓に転移があったということは、その他の肝臓の部分や肺やリンパ節や全身に転移がある可能性が高いと考えます。しかし、大腸癌の場合には、目に見える癌を取り除いておけば、稀ですが幸運にも他に転移がなくて治る人がいますし、他に転移があっても目に見えるようになるまで、そしてさらに大きくなるまでには時間がかかりますので、その分延命できることになりますので、転移に対しても積極的に手術をします。母上の場合は時間的に見ても、「再発」というよりはすでに手術の時にあった癌の転移が成長して、目に見えるようになったということだと思います。残念ながら結果的には手術で大腸、肝臓、肺にあった癌の一部しか取ることができなかったということです。ではまたいつでもメイルください。

(相談)2000.1.11
前略、3度目のメールをさせていただきます。以前に2度、私の母の癌の件でご相談させていただきました○(旧姓○○)と申します。母は、1998年11月に直腸癌の診断を受け、その時点で肝臓への転移も認められ、直腸・肝臓両方の切除と人工肛門の造設の手術を受けました。(先生のHPにも事例として挙げていただいております。)術後は徐々に体力も回復し、日常生活には支障なく元気でおりましたが、1999年4月の検査で肝臓への再発、加えて両肺への転移が認められ、6月より12月まで毎月1回、1週間の入院による抗癌剤治療を計6回受けました。「ここで1回評価をする」ということで、先月腹部のCT検査を受け、その結果を先週伺いに行きました。しかし、母本人は、現実を直視することに耐えられぬ思いがあるようで、「抗癌剤の効果が(多少なりとも)あったといえるかどうか」や「癌の進行状況」についてきちんとした説明を受けようとしません。それを察してか、主治医の先生のお話もどう理解してよいのかわからない曖昧なものでした。先生がおっしゃられたことは、「(CTを見て)こんなものかなぁ・・・という感じです」「(肝臓に)影はありますが細胞が死んでも後は残りますのでなんともいえません」「血液検査の結果では、若干貧血傾向にあることと、肝臓の状態を表す数値が正常の範囲を少し越えて荒れています(通常では450前後のものが470程度とのこと)」「抗癌剤治療も辛いでしょうし、体調も良いようなので、このまま少し様子をみようかと思いますがどうですか?」とのことでした。

母は一般的にみて、抗癌剤の副作用が比較的少なくさほど辛くもない様子で、そのこともあって「元気なうちに、出来る限りのことをしてみよう」との思いからか「結果を先延ばしにしたい現実逃避」なのかは定かではありませんが、継続的な抗癌剤治療を受けることを希望し、主治医の先生も了解されました。患者である私の母自身が「きちんと現状を把握し、その上で適切な治療を受ける」ことを希望していない以上、とりあえずもう少しこのような治療を受けてみるしかないのでしょうけれど、実際のところ、このまま引き続き数回の抗癌剤治療を受けることに、わずかながらでも治療・延命の期待が持てるものなのか疑問です。「ちょっと様子をみてみようかと思います」とおっしゃられた主治医の先生の「本意」はいかがなものであったのか、気になります。なによりも「母の現在の病状」が気になります。以前にも増して、何のデータもないような状況でお聞きすることではないかもしれませんが、先生はこのようなやりとり、状況から、どのような状態であると思われますか?本当は主治医の先生に直接伺ってみたいのですが、家族との話し合いで「とりあえず今は、母の気のすむようにさせてあげ、そっと見守っていてあげよう」ということになっています。抗癌剤の治療の効果がみられ、少しでも元気に生きてくれたら・・・との願いはもちろんですが、以前先生にご相談させていただいた折りに「抗癌剤の治療の効果がなければ、余命半年〜1年の可能性もあり得る」とのお話も伺っており、このまま半年〜1年の間に病状があらわれ進行していく可能性もあるのでしょうか?もし、癌が進行していった場合には、どのような症状から徐々にあらわれてくると思われますか?一度、先生のご意見をお伺いしたく、ご連絡させていただきました。何かお返事いただけるようなことがありそうでしたら、また返信いただきたくお願い申し上げます。取り急ぎ、ご相談のご連絡まで。

(答え)2000.1.17
お答えします。留守にしていて返事が遅くなりました。

「もし、癌が進行していった場合には、どのような症状から徐々にあらわれてくると思われますか?」

食欲がなくなり、痩せてきて、徐々に衰弱してくると思います。腹水がたまったり、黄疸が出ることもあります。腹膜に広がってくると腸閉塞の症状が出ることもあります。

治療方法については、こうすれば必ずこうなるとか、こうしなければいけないというようなことは言えません。どの方法でもやってみなければわかりません。本人の選択に任せるのが良いと思います。生き方の問題だと思います。できれば前向きの生き方ができれば良いとは思いますが、本人の性格とか考え方によると思います。ではまたいつでもメイルをください。

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[直腸癌に胃癌や転移もあり痛みが著しくRH(-)、治療と予後は?]

(相談)1999.5.18
初めまして 宜しくお願いします。3月14日に友人が検査を受けたところ、最悪の結果でした。進行性の直腸癌、同じく胃癌、その他の臓器にも転移しているらしいです。本人は、ショックが大きくて告知内容をあまり覚えていないとのことです。手術が成功したとしても余命3年と言われたそうです。まだ、28才なんです。その他にも慢性すい炎、結核のため片方の肺を摘出、同時にこう丸炎になり精子を造る機能をなくし精管もとったと聞いています1年前に小腸が切れて出血しつなぐ手術をうけたとのことです。体調が悪くなりだしたのがこの頃からで、現在は、24時間痛みが続き、のたうちままわっている状況です。病院嫌いと進行しているのを知るのがこわいようで入院するのをいやがります。何とか今月末に検査入院することは納得してくれたのですが一人で行って結果も教えてくれないと言っています。病院の名前はわかっています。私は家族ではありませんが一応婚約しています。後日私が受付に行ったら検査結果を教えてもらうことは可能なのでしょうか また、助かる方法はありますでしょうか 彼はとても子供好きで何とかして二人の子供がもてる方法はないものかと必死で探しています。彼は一卵性双生児で去年の暮れに弟が癌て゛亡くなっています両親は健在です。とても大切な人なんです。なにか治療法はありませんか 私にできることならなんでもします生活面で注意する事などありますでしょうか 大阪に住んでいるのですが良い病院をご存じでしたら教えてください。機能性食品など、どんなことでもいいですたとえ小さなことでもかまいません教えて頂ければありがたいです。また、メールでは言えないことが一つあります。その病院の治療内容で気になることを耳にしました。私も沢山の癌に関する本を読みましたがこんなことはあっていいのかと思うことです。ご相談できればと思います私の連絡先です。どうか宜しくお願い致しす。

(答え)1999.5.19
お答えします。大変ご心配のことと思います。28歳で、進行性の直腸癌、同じく胃癌、その他の臓器に転移。その他にも慢性すい炎、結核のため片方の肺を摘出、こう丸炎になり精子を造る機能をなくし精管もとった、1年前に小腸が切れて出血しつなぐ手術。現在は、24時間痛みが続き、今月末に検査入院、ということですね。

「後日私が受付に行ったら検査結果を教えてもらうことは可能なのでしょうか」婚約者ということを話せば、教えてくれるかも知れません。
「助かる方法はありますでしょうか」
あなたのメイルの内容から判断すれば、可能性は低いと思いますが、医者が見放した癌を自分で治した人もいますので、諦めずに、少しでも治そうと自分で努力することです。「奇跡は奇跡的にして起きるのではない」という言葉があります。先のことは誰にも分かりません。前向きの心の持ち方と、前向きの生き方ができれば、奇跡も起きるかもしれません。
「何とかして二人の子供がもてる方法はないものかと必死で探しています。」最近は、医学が発達していますので、これも可能性が無いとはいえません。
「なにか治療法はありませんか、生活面で注意する事などありますでしょうか」病院での治療は、手術と化学療法(抗癌剤治療)と放射線療法ですが、病院以外での治療は沢山あります。ただ、どれがよいとか、悪いとか言うことができません。どれも、きっと良くなった人がいるわけですが、その人にどれが効くかということは、やってみなければ分かりません。治ると信じて、自分でこれと決めたものを続ければ、きっと効果があると思います。まず治ると信じて、治そうとする気持ちがなければ、治りません。諦めたときに、すでにその人は死んでいます。癌も自分で作った病気です。病気の原因を反省し、食べ物、生活週間などを改める必要があります。何もせずには治りません。

「 大阪に住んでいるのですが良い病院をご存じでしたら教えてください。」一応、沢山の手術をしている専門的な病院での治療が良いとは思いますが、本人次第です。小さな病院でも、自分が自分の主治医のつもりで、医師と良い信頼関係を作れば、良い結果が得られると思います。病気の治療は、医師との二人三脚です。ではまたいつでもメイルをください。

(相談)1999.5.19
返信ありがとうございます。24時間痛みが続いているのでみていられません。仕事もあって通院するのが難しくて困っています。モルヒネの静注は病院でなければできないのでしょうか。友人に看護婦がいます。私も看護婦をめざしていたことがあるので静注はできますが糖尿病の方とちがって自宅で注射するのはできないのでしょうか。MSコンチンは一日2回だそうですが胃があれたり肝臓通過障害がおこると本で読みました。肝臓も悪いので望ましくないと思います。アンペック座薬やインダシン座薬なら大丈夫のようですが鎮痛効果はどのくらいなのでしょうか。耐性がつくともきいています。そんな場合には向精神薬がよいと読みましたまたモルヒネの合わない人にはフェンタール「フェンタニル」というのがかわりに使われるともありました。こういう薬は漢方薬局や普通の薬局で手にいれることはできないのでしょうか。薬剤師の友人もいるのですが病名を知られるのがいやと言っています。

放射線治療のことで疑問に思うことがありますのできいていただきたいのです。私の読んだ本には同一箇所には一生に一回しか受けられないと書いてありました。エックス線やγ線強力な殺人光線とあり治療に使う単位が決まっているという部位別の線量 1照射回数 総線量が表になって表されています。彼が病院で聞いた治療の内容なのですがこうおつしゃったそうです「新しい放射線治療があります。君が受けてく良い結果がでれば入院費と治療費はいりません。考えておいてほしい。」と言われたと聞きました。苑その後ぼそっとグレイは高くして同じ所に日をかえて何度かしてみよう らしきことを言っていたらしいのです。肺が潰れてしまう放射線肺炎になったら片方しか肺がない彼の命はどうなるのかわかっているばずです。人体実験するので彼にそうしろといっているのだとしか私にはとれません。私はインターネットや本で読んだことしかわからず勉強不足なので正しいのか間違いであるのかがわかりません。教えてください。昨日の夕刊に千葉大病院の遺伝子治療が承認され秋に実施 国内5例目になり食道癌では世界で初めてと載ってありました。アメリカでは進んでいる治療法のようですがアメリカに行けばだれでも国籍問わずうけることができるのでしょうか。少しでも良い方向へいってほしいです。

先生は人間の第六感を信じますか?私はとにかく感がいいほうなんです嫌なことに霊感もあり祈祷や霊能者禅寺の和尚様からは教祖的な教えを説く力があるといわれてきました。彼と付き合いだして3ケ月程ですが心の中が手にとるようにわかり聞いてみるとあたっています。悲しいことかいいことなのか病気のこともわかってやっぱりあたっていました。この際うぬぼれて彼を治せる 治ると思い込んでみようときめました。私も胃癌と大腸癌になりやすい体質と聞いているのでもっともっと勉強したいです。これからも宜しくお願い致します。

(答え)1999.5.20
お答えします。薬についての知識が少しおありのようですので、担当医によく話して、とりあえず痛みを取ってもらうことです。薬を上手に使えば、癌の痛みはほとんど取れます。まず麻薬以外の痛み止めで試してみて、効果がなければMSコンチンやアンペック座薬を痛みが取れる量まで増やしていきます。モルヒネだけでは不十分な場合には併用薬を使用します。モルヒネの合わない人にはフェンタニルを使うこともあります。麻薬の処方は、厳しい手続きがありますので、資格のある医師でないとできません。放射線治療のことは、あなたの考えている通りだと思います。アメリカでは、希望すればほとんどどんな治療でも受けることができます。ただし、全額自己負担で、気が遠くなるような金額を要求されます。奇跡は奇跡的に起きるのではありません。とにかく前向きに、自分で治すと決心して、自分で治す努力をしなければ、奇跡はおきません。ではまたいつでもメイルをください。

(相談)1999.5.21
宜しくお願いします。とても大切なことがあります。手術の時の輸血のことなんです。彼はかなり特殊な血液型なんです。O型RH−なんです 貧血もひどいので輸血は絶対に必要だと思うのですが手術するのに十分なだけの血液を集めるのが難しいといわれています。どうすれば輸血に必要なだけの血液を集めることができるのでしょうか 血液センターは病院からお願いできるとして、新聞や雑誌などを頼ってお願いしてもかまわないものなのでしょうか教えて頂ければありがたいです。
追伸 お忙しい中とてもはやく返答を下さって有り難うございます

(答え)1999.5.22
お答えします。「O型RH−」の血液を手術に必要なだけ集めるとは病院がしてくれますので、心配はないと思います。参考までに言えば、RHマイナスの血液型の人の会がありますので、もし困るようでしたら、血液センターに相談してみてください。いずれにしても、まず担当医に相談することです。ではまたいつでもメイルをください。

(相談)1999.5.22
返答有り難うございます。この際はっきり知りたいことがあります。それは、彼の残された時間です。仕事は自営業なのですが請け負った仕事の代金未払いがあり結婚資金と治療費としいたお金が全部従業員や仕入れでに充当しなければならなくなりました。それでもまだ不足しています。生命保険の特約でお金がでるのですがそれを支払いと入院費にあてるから自分いで直接病院で聞く勇気がないのでメールで私から先生に聞いてほしいと言われました。こんなことを聞くのは本当は嫌なのですが悪いけど頼むと頭を目を潤ませて言うんです。私はそれが彼の望みであれば聞いてあげることしかできません。今日聞いた身体の状態は最近ずっと下痢が続いてそのたびに血がまじった鮮血便になつているらしいんです先生からみた状況はのカルテが無いのでおおよそで構いませんいままで送った内容からみてどういう状況の中にあると思われますか動揺したり悲しんだりしてる暇は全くないです。今、しっかりと強い心彼の前にいなければ余計に不安にさせてしまいます。私は絶対に奇跡を二人の元に呼べるんだから今でも強いと言われてますがそれ以上にもっともっと強く大きな心で彼とすごして癌と向かい合い戦って勝利を得ることができると決めつけていきます。ですから言葉はとても悪いですが情けというか優しさはいりません。本当ことを知りるのが一番大切だと思うのでハッキリと教えて下さい。彼には良い方向へ向かうとだけ伝えますのでお願いします手術中は体力が持ってもその後の回復が遅いか無いのに今は近いのではないかと思います。告知前から彼がいつも話していることが「自分の人生は自分で決める最期の言葉はいい人生やった。それと砂織と出会って一緒になれて幸せやった。とニッコリ最高の笑顔で死にたい。だから病院のベツトの上は何があっても絶対嫌や。大好きなハーレ(バイク)とお前がそばにいる中がいい。そうでなければ黙って誰にも気づかれないような場所にそうっと行きたいからそうさせてほしい。できるだけ周りの人に病気を知られずにその人達の前でいた自分のまま私の前にいた本当の自分のままでいたい。だから何処かに行ってと思った時はお前にしばらく旅にでるとだけ言うか手紙を書いて残して行くから頼むぞ゛誰かにこの頃アイツと一緒じゃないなとかアイツはってどうした聞かれたら最初の内は夢だったハーレでアメリカ縦断旅行に行ってるって言ってほしい つぎにまた同じこと聞かれたら死んだよあの人らしい男のいい顔をしたいい死に方やったといつてほしい。をそれ聞いてあげたいです どうか教えてくださいお願いします

(答え)1999.5.23
お答えします。あなたのメイルから分かることは、「進行性の直腸癌、同じく胃癌、その他の臓器にも転移しているらしい。手術が成功したとしても余命3年と言われた」と言うことだけですので、判断は困難です。とりあえず手術が成功して元気で退院することを目標にしてください。退院の日がスタートラインです。いくら手遅れの癌でも治る人はいます。治ると信じて治療を受け、自分で治す努力をすることです。諦めたらおしまいです。メイルからは、ご本人は死ぬことばかり考えているようですので、余命1年と考えて、すべての準備をして見て下さい。気持ちの整理と死への準備ができたら、あとは治すことだけを考えてください。今日からでもできることがあるはずです。これからは1年1年が余命だと思ってください。奇跡は奇跡的に起きるのではありません。生きようとする、治そうとする気持ちを強くもって、少しでも努力することです。ではまたいつでもメイルをください。

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