主人公の剣士は、当ての無い旅を続けていた。
通りすぎる国々は魔物達の攻撃によって荒廃していた。
何処の国にも魔物と戦おうとする人々はいたが、
彼等は容赦ない攻撃を魔物から受け、多くの国が滅んでいった。
と、同時に、多くの美しい乙女達が魔物の世界に連れ去られていった。
砂漠を越えてきた主人公は、古い時代に作られた石の要塞に囲まれた都市に通りかかり、
そこで剣士は一人の年老いた老人に出会うのであった。
その老人はやつれてはいたが、
かっては大きな国を治める「アムカイノ」と言う名の国王だった。
ある時、魔物達が彼の国を襲い、国を滅ぼしてしまったと言う。
国王の孫娘「アリューシャ」は、その時、魔物達にさらわれてしまったと言う。
老人は王家の血を継ぐ孫娘を探して、長い旅を続けていた…。
…伝説や神話が未だ現実だった時代、幾多の魔物達が世界の国々に住んでいた。
ある魔物は人里離れた山の洞窟に、ある者は冷たい水の底に、
そして、ある者は廃墟となった城の中に潜み、陰謀と支配を企み続けていたのであった。
魔物の中には、弱い人間を守ろうとする者もいたが、それはほんの一握りにすぎなかった。
殆どの魔物達は人間の世界に争いや破壊をもたらしていた。
魔物達の世紀が終焉を迎え、人間の時代が始まるには、
勇気有る若者の登場を待たなければならなかった。
しかし、かって只一人の剣士が魔物達を倒したと言う、
その剣士の名を「イシス」と言う。
その手には、大昔から数多くの剣士達が手にいれる事を夢見た伝説の剣…、
…地上最強の剣 ”Ｌａｄｙ-Ｓｗｏｒｄ”が握られていた。
「イシス」は次々に魔物を倒し、
遂に、魔物達の神である「暗黒神」に戦いを挑んだ…。
…老人は主人公の運命を大きく変えることになる数百年も前に書かれた古びた皮の巻物を手にしていた。
その巻物には、連れ去られた美しい乙女達が、魔物達の本拠地の一つである、
古代遺跡「ファウヌスの塔」に集められている事が古代の文字で記されていた。
国王だった老人の話によると、大きな力を秘めた剣 ”Ｌａｄｙ-Ｓｗｏｒｄ”も、
「ファウヌスの塔」の奥に隠されたと言う。
老人は「ファウヌスの塔」までの地図だと言って、剣士にその古い巻物を手渡した。
「ファウヌスの塔」は、魔の力によって守られ数々の罠によってここに入る者を拒み続け、
危険と謎に満ちていた。
それにもかかわらず、連れ去られた乙女達を救い出し、
伝説の剣、”Ｌａｄｙ-Ｓｗｏｒｄ”を手に入れる為に、「ファウヌスの塔」に向かう剣士達は後を絶たない、
と巻物には記されていた。
主人公は、自分の勇気を奮い立たせて古文書に書き記された地図を頼りに、
「ファウヌスの塔」へと向かった。
そして、ある日、遂に剣士の目の前に「ファウヌスの塔」がその異様な姿を現した。
剣士が塔の門前に立つと、石を厳重に組んで作られた重い扉がゆっくりと開いた。
その塔の中は何層にも渡って石壁で遮られた迷路が張り巡らされていた。
後に戻る事のできない戦いが静かに始まった。
販売額：9800円（税別）
発売元：GAME EXPRESS（ハッカーインターナショナル）
ジャンル：RPG
３Ｄ-ＲＰＧではあるが、
オートマッピング機能により移動中何時でも２Ｄマップが見られる親切設計。
また、ＲＰＧで面倒な作業となっていた「レベルアップの為の経験値稼ぎ」を撤廃し、
プレイヤーがダンジョンのマップやストーリーの謎解きを優先的に行えるようにしたと言う意欲作。
操作方法も簡単にまとめ、
大まかな操作方法はゲーム中に覚えられるように、キャラクターのメッセージとして表示、
初心者でも、説明書を読まなくても、直にプレイ出来る様になっている。
そのキャラクター達自身も、人数こそ少ないが個性的で一癖も二癖もあり、油断が出来ない。
正直な話、ある地点での無謀なエンカウント率や、妙に苛烈な戦闘バランス、
そして、何よりも有難味の無い「１５禁要素」（通称・ギャルズメモリー機能）さえ無ければ、
ＰＣエンジンのゲーム内では、システム・グラフィック・音楽、共に高水準に属すると思われる。
個人的には、戦闘音楽（特に階ボス）がお気に入り。