ヘラクレスの栄光

The Snap-Story 〜動き出した神々〜 

© 1992 DATA EAST CORP

■ストーリー

冥界の王【ハデス】に捕らわれの身となった女神【ビーナス】は 
【ヘラクレス】の活躍により救い出され 世界も平和を取り戻した。

【ゼウス】を王とする オリンポスの神々は その働きを認め
【ヘラクレス】を天界の住人として迎え入れた。

【ヘラクレス】が天界の住人となって 数日が経ったある日 
――地上の世界では 数百年が過ぎた頃 
――異変に気づいた大神【ゼウス】は 【ヘラクレス】を神殿に呼び寄せた。


よくぞ 来た! 勇者ヘラクレスよ!
ハデスから ビーナスを救い出してくれたお主を 
天界で暮らせるようにしてあげたばかりなのだが 
再び 地上に降りてもらわなければならなくなった!

雲の下を見てみよ!

あれから 人々は子供を産み…育て…孫が産まれ…
そして孫が子を産み…育て…

ヘラクレスと言う名前も 伝説の節々で語られる程の 
長く平和な年月が 地上では過ぎ去った!
しかし その平和な人々の足元には…

見えるか? ヘラクレス!

人々の 足元には黒い影が広がり始めている。
闇の世界から蘇ろうとしているタイタン族の魔王【クロノス】の影が!

そこでだ ヘラクレスよ!

地上に降りて 魔王の復活を阻止してくるのだ!

その前に お主の名前だがヘラクレスでは目立ちすぎる!
人々を不安にさせない為にも 名前は隠した方が良いだろう。
代わりの名前は自分で決めると良い。


かってオリンポスの神々との戦いに敗れ 
闇に閉ざされたタイタン族の王【クロノス】が 闇の世界から蘇ろうとしている。

かくして【ヘラクレス】は 【ゼウス】の命により 
名前を変えて 再び地上へ降りる事となった。

【クロノス】の復活を阻止するべく 【ヘラクレス】の新たな冒険が始まりを告げる。

しかし 地上の人間は いまだ【クロノス】の名前すら知らない……。

■ソフト紹介

機種名:GB
販売額:4800円(税別)
発売元:データイースト
発売日:1992年12月27日
ジャンル:RPG

■ゲーム紹介

【ヘラクレスの栄光】シリーズのGB版 最初にして最後の作品。

物語・雰囲気的には 【1】と【2】の間。
システム的には 【3】に近い性質を持っている。

今まで 間接的にしか物語に関わらなかった オリンポスの神々達が
【ヘラクレス】の仲間 通称【ゴッド】として 共に下界で戦ってくれる唯一の物語。

【ゴッド】は 各々その性格にあった能力・アミュレット・呪文を身に付けており
【ヘラクレス】の旅を 攻撃・補助・回復とサポートしてくれる。

反面 【地上の人では傷を治す事が出来ない】と言う制約や
【ゴッズハンター】みたいに ゴッドを狙って攻撃してくる敵もいるので注意。

【1】と 【2】とで 急に様変わりした雰囲気・世界を 綺麗にまとめており
双方の物語を体験した人なら
「…ああ これは あの時の」
「…ああ あれで こうなったのか」
「…ああ この道は 何時か来た道」 と 思わせるような 内容が目白押し。

戦闘バランスは 独特のステータス設定のせいか 若干キツめ。

特に 最終決戦ではゴッド達の力を借りる事ができず
単身で死闘を繰り広げる展開となる為 かなり緊張するが そこが良かったりもする。

唯一 残念なのは シリーズ御馴染の
【敵を攻撃する時にキャラクターが発する台詞】が無い事。

主人公である 【ヘラクレス】は兎も角として
ゴッド達が どんな調子・台詞で闘ってくれるのか 見てみたかった気もする。
…特に【ハデス】とか 【ペルセポネ】とか 【トリトン】とか。