カオスエンジェルズ

© 1988 (PC88)
© 1989 (MSX)
H.Komatsu
K.Ueno(Graphics)
M.Harada(Music)
ASCII

■物語:説明書

昔 この国の北に 栄華を極めた王国があった

正式には何と言う国であったのか 今では誰も知る者は無く
ただ 「北の国」 とだけ歴史書に名を残している

国のあったと言われる辺りは 見渡す限りの砂漠になっており
王国の名残を留めるものは 何も無い

或る日 貴方は酒場で不思議な老人と出会った

「ウロボロスの塔 を知っているか?」

ウロボロスとは伝説の蛇の名だ
生命の神秘 時を司ると言われ
この蛇を象った装飾品は 永遠の命の象徴とされる

老人は 貴方に古ぼけた地図と 1つの鍵を渡した

「これは塔の一部じゃ そして これは鍵・・・・・・」

老人との出会いが 貴方を壮大な時の魔術へ導いたのだった・・・・・・

■物語:本編

貴方は長い旅の末 北の砂漠にたどり着きました。

「ウロボロスの塔の伝説を知っておるか?
最上階を究めた者は 人の求める色と欲の全てを 手にする事が出来るという
あの塔じゃ」

「全てはあの老人との出会いから始まった・・・」
貴方は回想します。

「北の砂漠の彼方に かの塔はあるという。
沢山の勇者が 塔に挑むべく砂漠に入ったが
その多くは 塔の姿さえも見る事は出来なかった。
それもそのはず この塔は月が真上にある時しか この世に現れないのじゃ」

砂漠の旅は苦しい。
しかし 貴方は信念に燃えて進みます。

「50年前 わしは幸運にもかの塔を発見する事が出来た。
しかし 魔法のかけられたその扉を開ける事は ついに叶わなかったのじゃ。
以来 わしは扉を開ける方法を求めてさ迷った。
そして 遂にどんな扉も開けずに通れる この魔法の鍵を手に入れたのじゃが・・・
わしは既に老いた。
もう 色にも欲にも 興味はない」

砂漠に入って何日目だったでしょうか。
突然 砂嵐が貴方を襲いました!

「若者よ!
お主は若い頃のわしによく似た(スケベそうな)目つきをしておる。
この鍵をやろう。
塔の在処は この地図に記した・・・」

「行け わしの代わりに・・・!」
嵐に倒れ 砂に埋もれた貴方の脳裏に 老人の言葉が木霊します・・・
何時の間にか嵐はやみ 砂漠の澄んだ月が 真上から貴方を照らしていました。

その時です。
一筋の光が 貴方を照らしました!

砂漠の中に 幻の様に浮かび上がる伝説の塔を 貴方は見ました!

■追悼

この 「カオスエンジェルズ」の シナリオライター 及び プログラマーである
小松浩章氏 は 若くして亡くなられてしまった との事です
謹んで 御冥福を お祈り致します