FANG TOP COLUMN Weekend (46)
2001/12/15 

ぽん太
 夕方の梅田の地下街を歩いていると、雑踏の中に太鼓の音が聞こえてきます。
 そこにはタヌキがぽつんと1頭、手に持った小さな太鼓を叩いています。 このタヌキ、名前をぽん太と言い、その通路の奥にある居酒屋の客寄せ着ぐるみのようです。
地下街との境界で手に持った太鼓を叩く着ぐるみのぽん太
トントトン、トントトン、…♪
 タヌキの着ぐるみのぽん太は、毎夕方、居酒屋ぽん太のある梅田第一生命ビルの地下通路と、地下街のディアモール大阪との境界線ギリギリの定位置から、地下街を行き交う人たちに向って、手に持った小さな太鼓を打ち鳴らして、その存在をアピールしています。

 本当はこんな通路の奥からでなく、もっと前方の地下街のメイン通り寄りで行ったほうが目立つんだろうけど、居酒屋ぽん太は地下街の商店ではなく、隣接するビルのテナントなので、地下街の敷地内でのPR活動ができないからだと思われます。

 ですから、この境界線がタヌキのぽん太の縄張り的な限界の定位置なのです。
着ぐるみぽん太
 地下街を続々と行き交う人たちは、ぽん太の叩く太鼓の音に一度は目にするが、立ち止まる事無く通り過ぎて行く。
 その後姿には哀愁さえ感じられる。
 しかし、時には興味を持って近付いてくれたりすると嬉しいのかも。 しかもご機嫌がイイと?ポーズを付けてくれたり、一緒に記念撮影に応じてくれたりもします。
 ぽん太は今夜も地下街を急ぎ足で行き交う人たちに向って、小さな太鼓を打ち鳴らし続けています。

( 梅田第一生命ビル地下連絡通路/阪神梅田駅西第2改札口からディアモール大阪へ徒歩1分 )