なんかこのエッセイは最近インターネットネタばかりだが、今回もインターネット関連のネタ。またしてもマイクロソフトがやらかしてくれた。
「Windows版のIE 5.5はW3C標準に未対応」とマイクロソフトがアメリカのソフトウェア開発者団体Web Standards Project(WaSP)に批判されているらしい。それに対してマイクロソフト側が反論しているが、なんだかなぁと思ってしまう。
マイクロソフトによると「我々は"Windows Internet Technorogy"の範囲内で標準を改良・拡張し続ける」そうである。この"Windows Internet Technorogy"というのがクセモノである。インターネットやWWWはもともとWindowsではなくUNIXの文化であり、それを「異なるプラットフォーム(OS等)間でも通信可能とするために」拡張されたのが今のインターネットである。すべてのインターネット上の技術がどうかはわからないが、少なくともWWWはUNIXでも見れてWindowsその他の主要なOSでも見れるということが特徴である。それをWindowsやMac上でしか動作しないかつNetscape等の標準ブラウザと互換性のないブラウザを出しているメーカーが勝手に自社製品を標準にしようというのだから呆れてしまう。
IEの特徴としては
なんだかんだいってIEとNNどちらがより標準かというと当然動作するOSの種類が多い(しかもIEが動作するOSはすべてカバーしている)NNに軍配があがるだろう。自宅にPCがなく大学の研究室等でUNIXマシンを使ってしかインターネットにアクセスできない人だっているわけだし、そういう人でも使うことができるのだから。また、シェア自体は半々かもしれないが、ある程度ちゃんとしたウェブページの作者はNNを使っている人が多いことだし。IEのシェアが多いのはMS社のOSにプリインストールされているので、初心者が騙されて使ってしまっているに過ぎない。
以前も書いたがインターネットやWWWに触れる機会は大学(研究室)や会社で使ってみてという人が多いのが現状である。もちろん最近ではそうではない人も増えてきたが、依然として多いのも事実。大学の研究室などではPCよりもUNIXワークステーションが主流である。したがってそういう人にインターネットをやるきっかけを与えてやるためにも、Netscapeで正常に表示されるものだけが標準であるべきである。
とはいうものの最近ではコンピュータ初心者がOSがプリインストールされたPCを使ってインターネットにつなぐことも多い。そういう初心者にとってはもともとコンピュータにインストールされているものをとりあえず使ってみるという場合がほとんどである。だから、Windowsを買うと勝手に入ってくるIEは普及率が高い。そしてそういう人がウェブページを作ると、まともなブラウザで正しく表示されない(場合によってはブラウザが落ちてしまう)ページを(本人に悪意があるわけではないのに)平気で作ってしまうのである。
だからIEにはせめて表示面ではNetscapeと互換性を持たせてほしい。どうしても自分たちの改造したHTMLを標準にしたいのなら、主要なOS(特にUNIX)すべてでIEを作るべきだ。
MS社のブラウザについて書いてきたが、MS社製のインターネット関連ソフトの問題はウェブブラウザだけではない。Outlook Express等のOSプリインストールメールソフトも問題がある。何せHTMLメールをデフォルトの送信設定にしているのだからたちが悪い。HTMLは対応していないメーラもあるし、メーラが対応していても重いということで評判が悪いし。初心者が最低限必要なメールサーバの設定だけをして、そのまま出してしまうからだ。特にMLに投稿する時はHTMLメールは禁止されているのに。とあるMLのページでは注意書きに「マイクロソフト社のメールソフトは使わないのが一番のおすすめです」と書いてあるし。
マイクロソフトは「どんなプラットホームでも通信ができるようにするために作られたインターネット」に後から入ってきて自社だけに都合いいようにかき回してぶち壊しにしようとしているのではないだろうか。