ゆっくり走ろう青森県

 2年半ぶりにエッセイ復活である。しかし、いつになくしょうもないネタだ。このエッセイにはまじめなお堅いのもあれば、しょうもない雑談ネタもあることをご了承いただきたい。2年半ぶりがこんなのでいいのかって感じもするが。

 さて、今回はある歌を紹介する。その昔(80年台前半あたりかな?)RAB(青森県の放送局)の土曜日の朝に放送していた「あなたのサタデー」という番組で、吉幾三が歌っていた歌で交通安全キャンペーンといものがある。次のような歌だ。  

ゆっくり走ろう青森県
早ぐはけても秋田県
急いではけても岩手県
のめくてまるぞ地獄行き

そんなに急いで何になる
そんなに急げば事故になる
ゆっくり走ろう青森県
ゆっくり走ろう青森県

赤(あが)になったら まいねぇまいねぇ
青になったら よし行くぞ〜

 当時小学生だった私は何気なく聞いていたが、今聞くと(いい意味で)馬鹿馬鹿しい歌だ。

 高校の修学旅行の時、京都のホテルで同級生(すべて青森県人)とテレビ探偵団を見ていたら吉幾三がゲスト出演していて、その時にこの歌のシーンが流れた。京都という青森県外にいたことも手伝ってか「青森県人にとっては懐かしいけども、他の県の人が見たら馬鹿だよな」とかと、やたら盛り上がった。交通安全を啓蒙する歌だが、完全にお笑いである。お堅い内容よりもこういう馬鹿な歌のほうが人に聞いてもらえると言う効果もあるが。どうでもいいが、この曲は秋田県や岩手県にとって失礼な歌かも知れない。隣の県なので県境の近くでは電波が流れていた筈なのだが。青森県ローカルな歌では最大のヒット曲である。少なくとも私は吉幾三と言えば「おら東京さ行ぐだ」や「雪国」や「♪おらはいながのプレスリー(題名失念)」よりも、「交通安全キャンペーン」を思い出す。

<方言解説>
のめくてまるぞ:のめってしまうぞ
まいねぇ:ダメ


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