2000年12月24日(日) 6回中山8日目
9R 第45回有馬記念
 4歳以上・オープン・G1(馬齢) (混)(指定) 芝 2500m

特 集 号

 毎年恒例の有馬記念特集。言わずとしれた国民的行事有馬記念(グランプリ)の予想を毎日随時更新していきます。

 オグリキャップのラストラン、トウカイテイオーの奇蹟の復活等数々のドラマを生んできた今世紀の有馬記念。今世紀最後の記念すべき有馬記念ではどのようなドラマが待っているのだろう。

4歳のブライアンズタイム産駒は勝つ
 ここ6年間で3勝。ナリタブライアン、マヤノトップガンに続いてシルクジャスティスまでが勝った。
 一般的に4歳馬は有馬では活躍する傾向にある。4歳馬は古馬と比べて斤量に差をつけられている。秋の初め頃は4歳と古馬の実力差があるが、有馬ぐらいになると4歳馬も成長し、古馬との実力差が無くなってくる。あと1〜2週間で5歳なのだから。それでいながら依然として5歳馬と2kgの斤量差があるのだから4歳馬にとっては有利である。
 更にブライアンズタイム産駒は4歳秋に急成長する。菊花賞を勝ったエアシャカールもダービー馬アグネスフライトもJC惨敗したので今年の4歳馬はレベルが低いと言われているが、サンデーサイレンス産駒ならともかくブライアンズタイム産駒は成長力もあり、使われつつ良くなる馬が多いので、菊でエアシャカールに肉薄したトーホウシデンはかなりの狙い目である。「4歳馬は弱い」というイメージが先行している為、実力の割には人気にならないだろう。単勝で勝負するにも値する。
シルクジャスティスの時も菊を勝ったのがマチカネフクキタルだったのだから、菊の勝ち馬の強さ云々は度外視してもいい。

JC激走馬は消し
 普通中3週だとゆとりのあるローテーションだといわれる。しかし、JCに限って言えばそれは当てはまらない。
 それだけ激しいレースなので疲れがなかなか抜けないからであろう。過去の例を見ても、ファビラスラフイン以下、ヒシアマゾン、レガシーワールド、トウカイテイオーなどJCで連にからむほどの強豪が人気を背負いながらことごとく散っている(テイオーは有馬を勝ったが、それはJCに出ていない年であり、JCを勝った年は惨敗している)。
 ここ3年ぐらいはエアグルーヴが掲示板に載ったり、スペシャルウィークが連に絡んだりしているので必ずしもそうとはいえなくなっているかもしれない。しかし、今年のJCは上位3頭が激戦であり、消耗も著しいだろう。テイエムオペラオーメイショウドトウは共に疲労が心配だ。天皇賞に出ていないならともかく出ているのだから危険なローテーションである。人気にもなるだろうし。

話題のナリタトップロード
 鞍上が渡辺から的場へと大幅強化された。今年は鞍上の駄乗も手伝ってか、未勝利に終わっている。「遅すぎる乗り替わり」といわれているが、同じく有馬でそういわれたヒシアマゾン(中舘→河内)は6歳での乗り替わり。5歳での乗り替わりのトップロードはまだいいだろう。
 今年からG1レースへの出走条件が変わり(有馬はファン投票で出られるものの)1年以上勝っていない馬はG1には出してもらえない可能性が高くなった。JCに出られずに苦い思いをしたのだろう。沖調教師も義理堅く自厩舎の騎手を使い続けてきたが、さすがに勝てなければしょうがないと思って、乗れる騎手を起用してきた。勝負がかりだろう。
 ステイヤーズSの敗因は騎手だけではない。この馬は菊花賞を勝ったせいでステイヤーというイメージがあるが、実は3600mは距離が長すぎる。サッカーボーイ産駒なのだから極端に長いところは苦手なはず。2500mの今回は距離も前より合ってる。
 今年はグラスワンダーを降ろされた的場騎手。今度の2月で引退である。ここで勝てば有馬記念3連覇という大記録達成というドラマが待っている。

その他の馬では
 穴を開けるとしたら逃げ・先行タイプ。2000年最初の重賞である中山金杯を制したジョービッグバン。2000年最後の重賞レースではどのような結果となるだろうか?宝塚記念ではテイエムオペラオーやメイショウドトウとほとんど差のない競馬をした。ジョービッグバンはこの秋2戦目であり、ローテーション的にはその2頭よりも有利である。前走の惨敗したマイルCSは距離から考えて明らかに勝つためではなく叩き台にするために出てきたのだし、今回は期待できるのではないだろうか?
 それからステイヤーズSの覇者である上がり馬ホットシークレットも期待できる。有力馬が後ろのほうで牽制しあえば、漁夫の利で浮上の可能性あり。テイエムオペラオーを見ずに競馬ができるというところが強み。

馬券的狙い
 ワイド馬券が中央競馬で売られるようになって1年。このワイドというものはこういう場面でこそ、うまく使えるのではないのだろうか?
 1頭テイエムオペラオーという連に絡む可能性が高そうな馬がいる。しかし、それ以上に人気になり、また、死角がないわけではないので期待値を考えると買いづらい。
 そこで、オペラオー以外の馬のワイドを本線とするのが賢いだろう。これだとオペラオーが来ても、3つの馬券対象枠の残りの2つを狙った馬がとれば馬券は当たるわけだし、オペラオーが4着以下に敗退すると、オッズが高いほうにぶれるのでおいしい配当にありつける。
 馬連も押さえるがテイエムを外すならワイドも押さえておこう。


B枠馬 印 馬名 性齢 騎手 斤量 1 1 ツルマルツヨシ   牡6 藤田伸二 56 昨年は三強に次ぐ4着。さて今年は? 1 2 $マチカネキンノホシ 牡5 岡部幸雄 57 2500mは得意。マチカネ2頭目のG1馬になるか? B2 3 △ ホットシークレット セ5 *横山典弘 57 ステイヤーズS勝ち馬。無欲の逃げ残りに期待! 2 4 ○ ナリタトップロード 牡5 *的場均  57 鞍上強化でここが勝負!実力発揮だ! 3 5 ▲ ジョービッグバン  牡6 山田和広 56 無欲で乗れば先行して粘れる。宝塚3着馬。 3 6 ◎ トーホウシデン   牡4 田中勝春 55 BT産駒の成長力に期待! 4 7 テイエムオペラオー 牡5 和田竜二 57 年度代表馬はほぼ確定。歴戦の疲れが心配。 4 8 ユーセイトップラン 牡8 *中舘英二 56 距離がもうちょっと長ければ…。中舘の追込馬。 5 9 ゴーイングスズカ  牡8 芹沢純一 56 ローカルで頑張っているが高齢だけにここでは? 5 10 キングヘイロー   牡6 柴田善臣 56 短距離で素質開花。ここでは? 6 11 ステイゴールド   牡7 後藤浩輝 56 善戦マン&叩き良化馬の一発があるか? B6 12 ダイワテキサス   牡8 蛯名正義 56 一発がありそうだが…。2500mはちょっと長いか。 7 13 $メイショウドトウ  牡5 安田康彦 57 オペラオーとほぼ同じローテーション。疲れが心配。 7 14 アドマイヤボス   牡4 *武豊   55 兄も母も早熟だっただけにあまり押せない。 8 15 $アメリカンボス   牡6 江田照男 56 最近人気が先行しがち。 8 16 メイショウオウドウ 牡6 *河内洋  56 河内に乗り替わり。2500mは初経験。
結論
[馬連]
ボックス[ 3, 4, 5, 6] ・・・ 500pts x 6点 = 3000pts
[ワイド]
ボックス[ 3, 4, 5] ・・・ 1000pts x 3点 = 3000pts
3- 6 ・・・ 1000pts
4- 6 ・・・ 2000pts
5- 6 ・・・ 1000pts
[単勝]
6 ・・・ 2000pts

レース後のコメント
 結局勝ったのは、またこの馬テイエムオペラオー。今年に入って古馬中長距離のG1を全勝。負け無しの8連勝。2周目4コーナーでは馬群のごちゃついた所にいたが、馬群を縫うように抜け出して、鼻差の勝利。4コーナーでの位置取りが不利に見えたが、それでも抜け出せるほどの器用さをも持った馬だったのだ、オペラオーは。

 2着はまたしてもメイショウドトウ。宝塚、秋天、JC、有馬と1着2着がすべて同じ組み合わせ。

 馬券的には非常につまらない。配当が付かないし。テイエムの馬主が競馬ブックで「海外遠征したらファンがこの馬の馬券を買えなくなるので、ファンのことを考えて海外には遠征しない」と書いていたが、ファンのことを考えるのなら海外遠征してもらいたいものだ。馬券はつまらなくなるし、馬券抜きに考えても1頭だけ力の抜けた馬がいつも弱い物いじめをしているのを見ても面白くないだろう。レベルの高い海外にいってこそ、この馬の力が試されるのではないだろうか。もっとも、馬主さんからみたら競馬はビジネスかもしれないので、そのオーナーを非難するつもりは全くないが。ただ、素直に「日本のほうが賞金が高いので日本で走らせる」と言って欲しかった。

 JRAにしてみれば、秋天、JC、有馬を3連覇した馬に2億円のボーナスを出すことにしたらいきなりそういう馬が出て、しかもその馬のおかげで馬券売り上げが激減したのだから、商売上がったりだろうな。

 ファンタスティックライトが香港カップを勝ち、JCで激戦だった上位3頭が3頭とも12月に大活躍。一昔前のJCなら消耗が激しく、上位に来た馬で12月に活躍できる馬はいなかったが、最近はどうも傾向が変わってきているらしい。

 3着はダイワテキサス。ワイドが唯一馬券的に面白かったんじゃないかな。ワイドができてから2年連続1,2着はがちがちに堅い馬だし、ワイドをもう少し楽しんだほうがいいのか。

 私の狙い馬は4頭ボックスで最高着順がナリタトップロードの9着が最高という大惨敗。ナリタトップロードは馬場状態の悪いところが苦手なので、この時期の荒れた芝コースは苦手なんだろうか。特に今年は新潟の代替開催があったので馬場が例年以上に荒れているし。

 ホットシークレットはスタートがよくなかった。ハナを切れなかったのが最大の敗因。ジョービッグバンもハナにいってしまいペースが狂ったらしいし。◎トーホウシデンは現時点では明らかに力不足だったようだ。

 外れ カウントダウンSの馬券は当てたのだが・・・



2000年12月24日(日) 6回中山8日 天候 馬場状態
9R第45回有馬記念
4歳以上・オープン・G1(馬齢)(混)(指定) 芝2500m 16頭立

馬名性齢騎手斤量タイム着差コーナー順3F体重厩舎賞金
47 テイエムオペラオー牡5和田竜二 57 2.34.114-12-12-1136.4 1480(栗)岩元市三18000
713$メイショウドトウ 牡5安田康彦 57 2.34.1ハナ11-8-8-736.5 2512(栗)安田伊佐7200
612 ダイワテキサス  牡8蛯名正義 56 2.34.23/46-5-4-236.913484(美)増沢末夫4500
510 キングヘイロー  牡6柴田善臣 56 2.34.31/215-15-16-1336.0 9488(栗)坂口正大2700
714 アドマイヤボス  牡4武豊   55 2.34.3ハナ12-12-12-1136.6 6492(栗)橋田満 1800
815$アメリカンボス  牡6江田照男 56 2.34.721/23-3-4-237.515484(美)田子冬樹
611 ステイゴールド  牡7後藤浩輝 56 2.34.8クビ12-12-8-737.310430(栗)池江泰郎
816 メイショウオウドウ牡6河内洋  56 2.35.08-8-8-737.512468(栗)飯田明弘
24 ナリタトップロード牡5的場均  57 2.35.13/46-5-3-238.0 3488(栗)沖芳夫 
1023 ホットシークレットセ5横山典弘 57 2.35.1クビ3-3-2-138.2 8460(美)後藤由之
1148 ユーセイトップラン牡8中舘英二 56 2.35.2クビ15-15-15-1437.016482(栗)音無秀孝
1212$マチカネキンノホシ牡5岡部幸雄 57 2.36.03-5-4-638.7 7536(美)藤沢和雄
1335 ジョービッグバン 牡6山田和広 56 2.36.313/41-1-1-239.411456(栗)坪正直 
1436 トーホウシデン  牡4田中勝春 55 2.36.931/28-8-8-739.4 5426(美)田中清隆
1559 ゴーイングスズカ 牡8芹沢純一 56 2.38.5102-2-4-1541.214464(栗)橋田満 
11 ツルマルツヨシ  牡6藤田伸二 56 ------8-8-12-16---- 4508(栗)二分久男

LAP  7.2-12.0-12.5-12.2-12.3-13.0-12.7-11.9-11.3-11.8-12.3-12.2-12.7
通過 31.7-43.9-56.2-69.2  上り 72.2-60.3-49.0-37.2  平均 1F:12.33 / 3F:36.98
単勝  7 ¥170  複勝  7 ¥120 / 13 ¥170 / 12 ¥770
枠連  4-7 ¥330 (1)  馬連  07-13 ¥380 (1)
ワイド  07-13 ¥230 (1) / 07-12 ¥1730 (22) / 12-13 ¥2900 (33)

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