春のマイル王決定戦。東京1600mコースはスタートしてからの直線が長く、スピードだけではなくある程度スタミナも要求されるレースである。トロットスターやブラックホークのようなスプリントが中心の短距離馬よりも1800m以上のレースで実績のある馬を中心に考えたほうがよいだろう。

　という前書きを書いたものの、やはり本命はフェアリーキングプローン。香港からやって来て、昨年このレースを征した。オリエンタルエクスプレス（安田記念）やインディジェナス（ＪＣ）のように香港のアラン調教師は日本に遠征するときは本気で狙ってくるので好走することが多い。ただし、オリエンタルエクスプレスは１年目は２着だったが２年目は全然ダメだったのだが。しかし、フェアリーキングプローンは昨年安田記念を勝った後も短距離路線で大活躍していて、ドバイＤＦでも２着に来ている。今年も期待したい。

　対抗はマイル路線に転向したジョウテンブレーヴ。1800mの重賞で２勝２着２回なのでスタミナ面でも問題はないと思う。マイラーズカップを見事に征し、ここに駒を進めてきた。1800m以下の距離では成績が安定しているので、Ｇ１のここでも期待できる。

　単穴はマチカネキンノホシ。長いところばかり使われていてマイル経験があまりないが、マイルは朝日杯、ＮＨＫマイルＣともに４着と不向きなわけではない。古馬になってからの成長を考えるとここでも勝負になると思う。父シアトルスルーはタイキブリザードと同じ。そのタイキブリザードは長距離路線で善戦するもＧ１にはなかなか手が届かず、結局安田記念でＧ１を征した。距離に融通が利くが、マイルが特に得意なのかもしれない。

　その他では京王杯ＳＣは敗れたが今回は初めてブリンカーをつけて臨むテスタロッサ、1800m巧者のアメリカンボスが狙い目。スティンガーは京王杯は見事な勝利だったが、結局はトライアルに強いトライアル馬のような気がするので見送り。人気がなかったら買うのだが人気なら期待値が低そう。そもそも安田記念は人気の牝馬は敗れる傾向にあるし。