「魔の桜花賞ペース」という言葉があるように、ハイペースになりがちで逃げ先行馬には不利なレースである。今年はサクセスビューティが逃げ宣言。同厩舎のアローキャリーは控えて番手をいくだろう。阪神1600mコースはスタートしてすぐにカーブがあるため、逃げ馬にとって外枠は不利だが、逃げる予定のサクセスビューティは大外枠。前走のように楽に逃げ切りとはいかないだろう。また、アローキャリーは逃げてなんぼの馬なので控えると思われる今回は消し。

　混戦模様だが、差し馬を狙ってみる。前残りの展開となったチューリップ賞で勝ち馬ヘルスウォールに0.1秒差まで攻め寄ったチャペルコンサートが本命。サクセスビューティーが逃げ切ったフィリーズレビューで出遅れながらも0.4秒差の４着だったブルーリッジリバーが対抗である。これら２頭は先行馬が軒並み上位にくる展開の重賞で後ろからいって好走しているのだから、ペースが速くなる桜花賞ではそれらの前哨戦の勝ち馬よりも有利だろう。

　同じようなパターンなので阪神ＪＦで前残りの展開の中で差して勝ったタムロチェリー。前走１２着と惨敗なところが気がかりだが、この馬は新馬戦と２ヶ月以上の休み明けが２桁着順、それ以外は３着以内とはっきりした叩き良化型の馬である。もともと穴っぽい馬であるし、前走の惨敗で人気を下げるようなので今回は狙い目である。

　更に先行馬としては前走アネモネＳでアローキャリーとの激しいハナ争いを演じながら制したサンターナズソングもバテない強みがあるので差し馬が差しきれない場合のことを考えて押さえておく。

　人気のシャイニンルビーはフジキセキの近親という血統で人気になるが、フジキセキと血統的に違うところは母父にノーザンテーストの血が入っていることである。父サンデーサイレンス、母父ノーザンテーストという血統は勝負弱い馬になりやすくＧIIまではどうにかなる馬もいるがＧIでは苦戦することの多い血統である。岡部騎手の８大競走全制覇が懸かっているので人気にならなかったら買おうと思ったが１番人気だと買えない。配当的な妙味がないし、そのわりにいまいちな着順で終わりそうな気がする。