このレースは秋華賞の裏で行なわれる重賞である。つまり京都では秋華賞が行なわれているのである。騎手としては乗り馬が居たら秋華賞の方で乗りたいであろう。この日東京にいる騎手、特に栗東所属の騎手は秋華賞で乗り馬がいない、秋華賞を捨てても乗りたい馬が府中のレースに出走するかのどちらかである。

　というわけでリーディングジョッキー岩田康誠が騎乗するアドマイヤキッスを本命とする。栗東所属のリーディングジョッキーがわざわざ関西でＧＩがあるときに府中に遠征に来ているのだから、よっぽど勝負がかりなのだろう。前走のクイーンＳは休養明けで４着だったが一叩きした効果も見込め、しかも今回はわざわざ鞍上を岩田にスイッチしているところを見ると勝負がかりと見ていい。仮に厩舎サイドの思惑がそうではなかったとしても、岩田が秋華賞に出れなくて悔しいから頑張るといった効果が見込まれる。本命はアドマイヤキッスで決まりである。

　対抗はその岩田が降りたディアデラノビア。やたらと３着が多い馬で昨年は５戦連続３着ということもあった。鞍上は２着の多い横山典。頭で狙うのは難しいが、２着、３着付けには打ってつけの馬である。

　ちなみに栗東所属の騎手というと藤田がいるが、藤田は最近は関東で乗ることが多い。内田博と同じエージェントを使っているので、ウチパクが中央で乗るときは藤田は関西、乗らないときは藤田は関東と棲み分けを行なっていて、今週はウチパクが中央で乗らないので東京にいるだけである。なお、同エージェントで普段はローカル担当の中舘はこの日は京都で騎乗する。

　買い目の方はアドマイヤキッスが頭でディアデラノビアが２，３着の３連単で手広く流す。