父子４代天皇賞制覇のかかるホクトスルタンに期待していたのだが、新潟に出走予定のミッキーペトラが直前で急遽春天に出走することにしたためホクトスルタンは出走できなくなった。オープン特別すら勝てない馬が出走しているのにＧII勝ちのある実績馬が出れないのはおかしいよな。ミッキーペトラ陣営が悪いのではなくて制度や賞金体系に欠陥があると思うのだが。興行的に考えてもマイナー馬が１０着手当狙いで出てくるよりも実績・知名度のあるスターホースが出てきた方が盛り上がると思うのだが。

　さて春の天皇賞は昔は堅いというイメージがあったのだが、最近は荒れ気味なレースとなっている。02年以降で１番人気が連対したのはディープインパクトだけ。ディープインパクトの様な次元の違う馬が出てくると堅く収まるのだが、今年は確たる有力馬が不在でそれなりに荒れるレースとなるだろう。しかし、穴馬を適当に狙っていればいいというものではなく、過去の連対馬を見ると長距離適性のありそうな馬ばかりが並んでいる。3200mという日本の平地最長距離のＧＩだけに距離適性は重視しよう。

　本命は昨年の覇者マイネルキッツ。昨年は人気薄だが、さすがに今年は人気になる模様。昨年の春天予想でもカイタノだが、母父サッカーボーイというのは長距離向きである。父がサッカーボーイの馬が菊花賞や春天で大活躍しているので母父に入ってもそのスタミナは発揮されるだろう。父のチーフベアハートは短距離から長距離、障害までこなす万能種牡馬。母がスタミナタイプだと長距離向きに出るだろう。昨年は日経賞２着からの春天制覇だったが、今年はその日経賞も昨年より2kg重い斤量で征している。調子は昨年よりも上と見て良い。しかも今年の春天はメンバー的に昨年よりも格が落ちる。昨年よりも勝つ確率は高いだろう。

　対抗は阪神大賞典で３年ぶりに重賞を制覇したトウカイトリック。高齢というのがネックだが阪神大賞典での勝利を見ていると衰えはない。２，３着には僅差だったが斤量を考えると着差以上に勝っていると思っていいだろう。長距離路線で長年コンスタントに実績を残してきた馬だし、阪神大賞典の上位馬は春天でも好走する傾向にあるので狙ってみよう。

　本線は上記２頭だが、押さえとして長距離適性のありそうな馬に流しておくこととしよう。フォゲッタブル、トーセンクラウン、テイエムアンコール、ジャガーメイル、ジャミール、メイショウベルーガ、エアシェイディあたりが狙い目。