牝馬限定戦いえば実力差のはっきりしたメンバー構成となって堅いといったイメージがあるが、この中山牝馬Ｓはそのイメージとは異なり荒れるレースである。メンバーの揃う中央場所での開催でなおかつハンデ戦だからであろう。

　さて、本命は昨年のヴィクトリアマイルで３着に好走したショウナンラノビア。２頭出し音無厩舎の２頭（ザレマ、ブラボーデイジー）が牝馬ながら56kgを背負わされているのに対し、54kgで出走できるのは有利だ。前走の京都牝馬Ｓは14着と敗退しているが、同じ1800mの牝馬限定重賞でも京都と中山はコース形態がかなり異なるため、その結果とは連動しない場合が多い。特にショウナンラノビアの京都牝馬Ｓは休み明け初戦であり、今回は叩いた効果で上積みが見込めるだろう。そもそも京都牝馬Ｓ中山でのハンデを軽くするために敢えて負けた可能性もある。ステップレースで惨敗してハンデ戦に出てくる時のは厩舎サイドも勝負を賭けている場合が多く期待できる。京都牝馬Ｓではハナを切れずに中団からのレースとなったが、本来は逃げ馬である。うまくハナを切れれば逃げ・先行馬が有利な中山芝1800mコースだけに期待できるだろう。

　相手はとにかく荒れるレースだけにほぼ全ての馬に流す。ただし、サンレイジャスパーだけは高齢で上積みは見込めない上に、近走成績を見ても惨敗続きである。ハンデが軽くても掲示板にすら乗れないといった状況なので今回は軽ハンデとは言え馬券対象から外すことにする。