某データ本に「前走海外ＧＩだった馬は[3,0,0,0]」と書いてある。その本では過去10年を集計対象としているのだが、過去10年の勝ち馬で前走海外ＧＩの馬は２頭しかいない。おそらくその部分に関しては2006年のシックスセンスも入れて集計しているのだろう。昨年版をコピペしたら11年前も加えた数字になってたという感じで。とにかく前走海外ＧＩの馬はこのレースでは無敵の強さを誇るのだが、過去11年で前走海外ＧＩだった馬は全て香港のレースへの出走馬である。

　今年は前走海外ＧＩの馬が３頭出走している。マカヒキ（凱旋門賞）、サトノクラウン、スマートレイアー（ともに香港ヴァーズ）である。３頭いるということは勝てない馬が２頭はいるわけで、「前走海外ＧＩ出走馬無敗伝説」は今年で終わることになる。「前走海外ＧＩ」が強いというよりは「前走香港カップデーのＧＩ出走馬」が強いのかもしれない。ローテーション的に適度な間隔であり、また、地理的に日本から近い香港だと馬への負担も小さい。

　というわけで、前走香港ヴァーズで優勝したサトノクラウンを本命とする。過去３頭の前走香港ＧＩ馬は香港では勝てていないが、サトノクラウンは堂々の勝利を挙げた。ただ出るだけでも京都記念を勝てるのだから、そこで勝って京都記念に出走するとより勝算が高いといえる。まして、サトノクラウンは昨年のこのレースを３馬身差で圧勝した馬である。適性も十分だ。昨年と同じデムーロ騎手が騎乗するので連覇に期待しよう。

　相手筆頭は前述のマカヒキを狙おう。凱旋門賞は惨敗だったがそのステップのニエル賞は（５頭立てと少頭数だったものの）無難に勝っており、何と言っても昨年のダービー馬だ。まだ燃え尽きるわけにはいかない。

　その他の馬では日経新春杯を勝って勢いに乗る４歳馬ミッキーロケットと、前走香港ヴァーズ５着で安定性のあるスマートレイアーを相手として押さえる。

　馬連だと配当が安い（特にマカヒキが相手の場合）し、本命サトノクラウンがかなり期待できるので馬単で勝負しよう。