有馬記念は国民的行事のようなものであり、普段競馬を観ていない人や競馬をよく知らない人も馬券を買うレースである。そういう人はどのような馬券を買うのだろうか？馬や騎手のことをよく知らないので、誕生日やラッキーナンバー、語呂合わせなど、馬の強さや競走結果に影響を与える要素以外で馬券を買うことが多いだろう。その様な馬券が普段よりも多く売れるのが有馬記念である。そして、そのような馬券はすべての買い目にほぼ均等に投入される。ということは、パリミュチュエル方式でオッズを決めている以上、人気サイドの期待値が高くなる。人気サイドの馬券を狙うとおいしい配当が付くレースが有馬記念である。

　しかし、今年の有馬記念はかなりの混戦模様。単勝４倍を切る馬がおらず、人気が割れている。イクイノックスが出てきていれば中心になったのだろうが、そのような中心となる馬は不在。それでも上位人気馬を中心に狙えば良いのだろうが、どのような買い方をするかが鍵になる。上位６頭ぐらいの馬連ボックスを買っておけばかなりの確率で当たるのだろうが、儲からない。

　有力馬が何頭もいて迷ったが、軸はタイトルホルダーにしよう。有馬記念が行われる中山芝2500mはコーナーが多く息を入れやすいため先行馬が有利なコースある。また、スタートしてすぐにカーブとなっており、特に先行馬にとっては内枠が有利だ。この有利な条件に合致するのがタイトルホルダーである。同コースで行われた日経賞を連覇しており、もともとこのコースは得意だ。昨年のこのレースでは９着だったが、13番枠と枠順に恵まれていなかった。また、昨年は凱旋門賞にも挑戦していたので海外帰りの影響もあったのだろう。今年は国内に専念していて昨年よりは楽なローテーションであり、さらに内の方の４枠を引き当てたのでチャンスである。得意の中山芝2500mで昨年の雪辱を果たしてもらいたい。

　相手筆頭はジャスティンパレス。昨年のこのレースは７着だったが、今年に入って覚醒し、春天１着、宝塚３着、秋天２着とＧＩ戦線で健闘している。この秋はぶっつけで天皇賞・秋に出走して、ＪＣはパスして有馬記念に出走とローテーションに余裕があり、明らかに有馬記念に照準を合わせて来ている。万全の仕上げでここに臨んでくるだろう。

　その他の馬では有馬記念と相性が良い皐月賞を勝って三冠すべてで馬券になっている３歳馬ソールオリエンス、実績の割には人気がないシャフリヤール、距離はもっと長いほうが良さそうなイメージがあるが一昨年のこのレースで２着のディープボンド、枠が外なのが気になるが三冠全て連対している今年のダービー馬タスティエーラ、ＧＩ勝ちこそないが凱旋門賞で４着に健闘したスルーセブンシーズ、デビュー以来馬券圏内を外しておらずＧＩでも６戦連続馬券圏内のスターズオンアースを押さえておこう。

　有力馬の多くが外枠になったので、内枠の方からは穴っぽい馬も相手に入れておいた。タイトルホルダーからそれらの馬に流そう。