〔観劇日〕 2001/10/05(金) 〔作〕 アントン・チェーホフ 〔翻訳〕 岩松了 〔演出〕 岩松了 〔出演〕 田口浩正、広岡百合子、杉嶋美智子、室井滋、緒川たまき、朝比奈尚行、 國村隼、清田正浩、手塚とおる、吉見一豊、渋谷拓生、松崎剛也、岩松了、神津はづき 【あらすじ】 11年前、砲兵中隊旅団長に任じられた父親とともに、この地に移り住んだオーリガ、マーシャ、イリーナの三姉妹は、 父親が亡くなってからは、ただひたすらモスクワへ帰ることを夢見ながら退屈な日々をおくっていた。
【感 想】
この作品を、日本のチェーホフと言われているらしい岩松了が演出をしている。今回は、翻訳までやって
のける力の入れ様だとか。どんなさん姉妹になるのか興味があり出掛けて行った。もちろん出演者にも多
いに気持ちが動いたからだ。
岩松さんの顔を見る度に、ひと癖もふた癖もありそうな人だと思い、この人の演出だからどんな視点から
演出するのだろうかと確かめたくなるのだ。彼の演出する芝居は難解なものが多いが、何故か女性の描き
方は細かい気持ちの動きまで表わせていて、岩松さんが女性を好きなのがわかる(笑)
本人と分らないくらい役になっていたのが、高津はづきだった。老婆のお手伝いとして三姉妹の家におい
てもらっているのだ。最初「誰?」と思ったくらいでした。この老婆の悲喜が混ざった立場を上手く出し
ていました。見る側に一番分かりやすい役だったかもしれない。
舞台の設定が地下道ということで、いままでにない三姉妹の背景で斬新だったけれど、ずっと暗い空気が
漂っていて中だるみの箇所もあり、眠くなってしまった。私としては暗いままであまり好きな演出ではなかった。
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