ブリザード・ミュージック

演劇集団キャラメルボックス

〔観劇日〕 2001/12/4(火) 、12/6(木)
〔脚本〕    成井豊
〔演出〕    成井豊
〔出演〕    西川浩幸、小川江利子、細見大輔、岡田達也、篠田剛、岡田さつき、大森美紀子、坂口理恵、中村亮子、 佐藤仁志/畑中智行(W-Cast)、前田綾/岡内美喜子(W-Cast)、藤岡宏美/大木初枝(W-Cast)、工藤順矢(TEAM発砲・B・ZIN)

【あらすじ】
  90歳になる梅原清吉おじいちゃんが、劇場を一週間借り切って芝居公演をするという。家族はほとんどが賛成で 協力も惜しまない気持ちでいるが、息子の清一郎は大反対だ。
清吉おじいちゃんが70年前の大学生のころ、自分が好きだった人のために芝居をしたかったという思いを今に なって実現させたい。と言うのだ。その好きな人の名前は、ミハルさん。半年前、心臓病で入院した病院で担当 してくれた看護婦さんがミハルさんと良い、70年前を思い出してしまったのだ。

オーディションで集まった演劇をやりたい5人は、最初はばかばかしい年寄りの妄想だと言っていたが、協力する ことになる。清吉おじいちゃんが70年前に芝居をするまでに至った話で舞台は進む。
宮沢賢治が書いた未発表の原稿を大学の友人が宮沢賢治から借りてきたという。それを読んだ清吉おじいちゃんは ミハルさんのために芝居にしようと考えたのだが・・・。

【12/4の感想】
  最初のシーンは、あゆみ、やすよ、ふなひこと言う清吉おじいちゃんの孫が劇場を見にやってきたところからでした。 今日は、GREENのキャスト。長女あゆみ役の岡内美喜子のいつもの我なり立てる台詞の言い方。声の出し方が全然成長していない。 三人のはしゃいだやりとりが聞いていて疲れてしまう。岡内さんの台詞を聞く度に耳が疲れてしまうので、彼女が出てくる シーンは苦手です。岡内さんごめんね。でも、こうすこし発声練習をしてみましょう。無理して後方の客席まで届くように 声を張り上げるのではなく、先輩方の声の出し方を勉強しましょう。
同じ我なり立てるのでも篠田っちのは、あれが個性になってしまっているから許せるところもあるのだけれど、私としては 面白さとして取るかと言えば「No!」かもしれない。

西川さんの清吉おじいちゃんは、やっぱり変なおじいちゃんになっているから可笑しい。少し痩せたのかしら? 学生服の せいなのかしら?
大森さんは、お母さん役がぴったりになってきてますね。コミカルな感じと温かさのある素敵なお母さんになっていました。
達也くんと理恵さんのヘアスタイルどうにかならないのか? まあ、見慣れれば・・・という話もあるが(笑) やはり(変)へ〜〜ん。 理恵さんの衣装も最初出てきた時から、モコモコでもう少しすっきり見せる衣装にしてみたらどうだろうか? 野暮ったい 小学校回りの劇団員を表わしたかったのかな??
小川江利子ちゃんは、成長してます。まだまだ、キンキン声の高すぎる箇所はあるけれど、ラストシーンのところで 70年前のミハルになっているときの台詞の言い方は、愛のある説得力のあるものでした。若かりし清吉おじいちゃんが ミハルさんに告白をしようとすると列車の轟音で声はかき消されてしまっていました。そのとき、ミハルは、「吹雪の中で 大声を出しても届かない。小さな声でも耳元で言えば伝わる」と。清吉さんは、ミハルの側に近づいて「君が好きだ」と 言うが「もっと近くで・・・」とミハルさんが言うのですが、その「もっと近くで・・・」という言い方に成長したなぁ と感じたのです。役柄にもよるのでしょうが、高音でキャンキャンする声の出し方をもうすこし押さえるとさらに良くなると 思いました。

【12/6の感想】
  今日は、RED のキャストなので、GREEN キャストと比較してしまう。あゆみ役は、前田綾ちゃんのキャラとして書かれて いるようで、すんなりはまっている。こういうキャラは、やはり綾ちゃんのほうが安心して観ていられる。
RED と GREEN では、三人の台詞も変えていて、楽しめる部分でした。

工藤さんを招いているのだから、もうすこし絡んでくれてもよかったのになぁ・・・と。でも盛り沢山になってしまって 贅沢でしょうかね?

全体的には、12/4より面白かったかなぁ。耳が疲れない分楽しめたのかもしれない。キャラメルの舞台は、大袈裟な芝居に 笑えて楽しめて、そして涙腺も刺激して。という満足感をどれだけえられるかで、「面白かった度」が決まってしまう。 クリスマスツアーにしては、いまいちだったように思いました。今年のキャラメルの一番は「風を継ぐ者」ですね。



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