【感 想】トート・内野聖陽(2001/4/26(木))
今日は、2階席だけれど、オペラグラスで内野さんはしっかりキャッチしました。
27日が東京公演での内野トート千秋楽。ラス前の内野さんの喉の調子はどうだろうか? うん、ぜ〜んぜん問題ない(?)と思う(笑)
4月初旬に見にいったときより、ず〜っと良くなっていましたね。
目の使い方、口元の動かし方、首の傾げ方、それぞれが「恋焦がれる気持ち」「口惜しさ」や「胸の中の苦しみ」を見事に表現しています。
ルドルフとの「闇が広がる」のときも、トートが黄泉の国へ連れて行くためにルドルフを操っているという表現の振り付けの部分
は、こちらに迫ってくるものがありました。エリザベートを得んがために大事な家族までも黄泉の国へ連れ去るのか? これでもか・・・。というように。
オペグラスで見ていたから、気が付いたのかもしれないけれど、内野さんのメイクが去年とは少し違っていた。去年は、目の部分の上にシャドーを
多く入れていたのに、今回は、目の下にも白とブルーのシャドーが入っていました。それとも2幕目以降に足したのでしょうか? あいかわらず、満足させて
くれる演技でした。
一路真輝さんは、風邪を引いてしまったのか風邪声になっていた。そのためか、前半は、押さえ気味に歌っていたようだ。後半は、問題なく声も伸びて
いたけれど、透き通る声ではなかったかな? 歌い通しだから可哀想。
フランツ役の鈴木綜馬さんの歌い方がいまひとつ好きになれなくて、この公演に限っては影は薄いし、皇帝で尚且つエリザベートの旦那様なわけだからもう少しなんとか
ならなかったのかなぁ?と思ったのだけれど、最後の悪夢を見るシーンの中での歌や表情が良かったかなぁ。
ゾフィー役の初風 諄さんは、お疲れ気味でしょうか? 前回より元気ないように感じましたが・・・。 いつも眉間に皺をよせているメイクで憎まれ役のお姑さんになるわけだけれど、いい味出しています。宝塚出身の力を発揮していますね。
エリザベートの父親役の寺泉 憲は、今月の初旬に見たときより低音部が出るようになっていました。ただ、エリザベートと一緒に歌うときの旋律は、よほど
耳の良い人または、音楽の仕事をしている人でないと、音がとりにくくて可哀想。聞いているこちらも聞くたびに「大丈夫かなぁ。」とおもってしまうもの。
青年のルドルフ役の井上芳雄くんは、立ち姿も綺麗だし、トートとの歌も迫力があって良かったです。内野さんとの声の混ざり具合もちょうど良かったように
おもいました。
子役の子は、いまひとつでしたね。声が出てないから、「さびしいときでも、もっと元気出していいのよ」と、言ってあげたくなりました。
ストーリー展開的には、二幕からのほうが盛り上がっていくので、休憩をはさんでからが「あっ」と言う間に終わってしまう感じです。
あくまでも、人間的な心を持ってしまった内野トートが大好きです。8月の大阪公演は大変でしょうが頑張ってくださいね。もう、夏は汗かきの内野さんが心配(笑)
(2001/04/27,記)