〔観劇日〕 2001/2/8(木) 〔脚本〕 GINGUIS FARM 〔演出〕 宮崎 忠 〔出演〕 伊藤高史/佐野賢一/海老原敬介/山下和敏/平尾良樹/石塚透/川瀬忠行/小山弘訓/大村美樹/菊田由美子/小森薫/川渕良和(劇団方南ぐみ)
【あらすじ】
気が付いた木戸は、1881年7月11日のウエスタン・バーにタイムスリップしていた。そこには、お尋ね者のビリー・ザ・キッドの張り紙がある。バーのオーナーから保安官までみんな木戸の医者仲間の顔ぶれで木戸は混乱。 バーテンこそが、ビリー・ザ・キッドだと言う事がわかり、キッドも未来からタイムスリップしてきた木戸のことを理解してくれる。知らぬ間に木戸のチック症状は取れていた。そんなストレスのない1881年。しかし、木戸は気が付く。 1881年7月13日はビリー・ザ・キッドがパットという男に背後から撃たれて死ぬということを・・・。木戸は、史実を変えてしまうのか?
【感 想】
この、劇団ジンギスファームは、NTV「進め!電波少年」でチューヤンとヒッチハイクをした伊藤高史さん、CX「らぶ・ちゃっと」で宇崎慧さんと共演していた佐野賢一さんがいる劇団です。伊藤高史さんが昨年出演した
「オーファンズ」を観て、けっこう頑張ってるなぁ。と思っていたので、今回のこの劇団の公演はまた別の伊藤高史さんを見ることができて良かったです。佐野さんは、普通にしていると佐野さんなのに(なんのこっちゃ!)、
演技入るとどことなく今田耕治に見えてしまう。TV(らぶ・ちゃっと)のときからそう思ってたんだけれど。舞台では、最初から汗かいて頑張っておりました。
一番気になったのは、現代でのウエスタン・バーのオーナー役と1881年のキッドのお兄さん役をしていた平尾良樹さんです。上背もあり顔もまあまあで二枚目で通る役者さんですが、バーのオーナー役ではコミカルな味を出し、
キッドのお兄さん役では、カッコ良さを前に出してるにもかかわらず、しゃべりかたは一緒(笑)。あの声といい、しゃべり方といい、いつもああなんだろうか? 素敵すぎる。この素敵というのは、複雑な意味が混ざり合った
ステキなのです。声は口の中から出てきますよね。すっとんきょうな声を出す人の声ってよく頭のてっぺんから出るような表現のされ方をしますよね。平尾さんの声は、耳の後ろあたりから出てくるような声なんです。
ん〜。実際に聞きに行ってみてください。声質は二枚目なのですが、音が三枚目。と表現すればいいのでしょうか? 平尾さんの別な芝居を見てみたくなりました。劇団チェックというより、平尾さんをチェックというところでしょうか
新郎の原医師の役の海老原敬介さんの声は、洋画の吹き替えにぴったりの声でした。芝居自体がウエスタンでしたから、ふっと洋画に置き換えて見ている瞬間がありました。声って面白いですね。
その他では、ちょっと、うるさ過ぎる言葉の繰り返しがあったので、二回差っ引いたらどうだろうか?と思いました。そして、ほかで使い古している台詞をそのまま持ってきていたのが一箇所あったけれど、
あれはわざと入れていたのかな?。故意に入れているのなら、その後それなりの突っ込みをいれて欲しかったなぁ。
エンディングもひねった事によって、かえって中途半端な終わり方になってしまったように感じました。木戸を素直に過去の世界に受け入れておしまい。と、したほうが良かったと思うけれど、過去に居てはいけない人だから
拳銃で撃って消してしまおう。としたかったのですよね。それは、私の読みすぎなのかな? とにかく、あらら?という終わり方には改善の余地ありです。 |