ミスタームーンライト

演劇集団キャラメルボックス

〔観劇日〕 2001/09/01(土)
〔脚本〕    成井豊
〔演出〕    成井豊
〔出演〕    上川隆也/細見大輔/岡田達也/大内厚雄/西川浩幸/篠田剛/岡田さつき/大森美紀子/坂口理恵/中村亮子/佐藤仁志/前田綾・小川江利子(W Cast)/岡内美喜子

【あらすじ】
  結城(大内)の妹のかすみが鹿島(上川)の身体を借りて、結城家に表われる。身体は鹿島だから、当然精神的に おかしな男と思われ、警察に通報される。鹿島は図書館に勤めているが、最近自分の記憶がないときがあることに 気付く。
かすみは、友人たちとドライブに出掛けた先で交通事故で亡くなっていたのだった。何故、鹿島のからだを借りて までこの世に表われたのだろう。何を言いたくて表われたのだろう。その謎がだんだんに解けていくが、最後には かすみの兄が今でも許してない古河に復讐の刃が向けられる。という悲しい結末。古河は、ドライブのときにハン ドルをにぎっていた男だったのだ。結城に古河は悪くないのだということを分ってもらいたくて、かすみが表れた のだ。

【感 想】
  今回は、キャラメル初体験の友人を連れて行った。見終わった感想は、こういう種類の芝居を観るのは初めてで、 とても良かった。ということだった。人間の中にある強さ・弱さ・怖さ・優しさなどが二時間の中にしっかりと 入っていて、見ごたえがあり堪能したようだった。上川さんの出演が二年ぶりのこともあって、チケットを取る のがひと苦労だったから、観て満足してもらえて良かった。

鹿島(上川さん)は、図書館で働いている中で小さい子ども達に絵本を読んで聞かせることもしているという想定。 客席に向かって、実際に子供に話し掛けるように絵本を読んでくれるのが、適当なアドリブも入って楽しかった。 キャラメルに戻って来るとキャラメルの上川さんになっている感じが嬉しい。

大内さんは、大切な妹が事故で亡くなってしまい、その時に運転していた妹の友人を恨んでいるという精神の 冷たい役でした。大内さんは、本当に成長しています。いろんな役柄ができるキャラメルにはなくなてならない 存在になってきています。

今回の舞台は、キャラメルらしい舞台だった。という声と、この前の公演の「風を継ぐもの」が良かったから、 それと比べると今一つだった。という声と両方聞いた。インパクトから言うと確かに「風を〜」の出来が良いから 私も物足りなさは感じたが、これまでにキャラメルが表現してきた舞台の作り方だったと思う。まあ、上川さん が出演されていたから、満足できたのかもしれない。



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