泉鏡花の婦系図


〔観劇日〕 2001/07/07(土)
〔原  作〕     泉鏡花
〔脚本・演出〕 加納幸和
〔出  演〕     各務立基/植本 潤/水下きよし/森川理文/八代進一/桂 憲一/北沢洋/溝口健二/中脇樹人/ 横道 毅/嶋倉雷象/大井靖彦/山下禎啓/原川浩則/秋葉陽司/杉本大樹/清水博之/松原綾央/加納幸和/

【あらすじ】
  泉鏡花の代表作「婦系図」。
主税が芸者お蔦と所帯を持ってはいたが、主税の恩師は主税のことが心配なあまりに「自分をとるか女をとるか」と決断を迫られて、お蔦と 別れることになるのだ。

「別れろ 切れろ は、芸者のときに言うせりふ」という有名なお蔦の言葉があるが、泣く泣く別れたお蔦は病にかかり、最後は主税と 会えないまま命は消えるのだ。この間には、主税の恩師の娘の縁談が絡み、縁談先の姉妹に惚れられ、その姉妹も最後には命を絶つという 義理と人情と悲恋の代表のような作品。

【感 想】
  舞台セットは、まるで遊園地のメリーゴーランドを思わせるような作りで、円形のセットが回って場所移動する仕組みになっている。

主税に、各務さん、お蔦に植本さん。植本さんのきれいさにびっくり。初日だったせいか、セリフもちょっと噛むところ有り。 加納さんの女形は、立ち姿がきれい。「ひざを少し曲げ、背筋を伸ばし、斜に構えて顔は正面」これが基本?

1幕と2幕の間に、「湯島の境内」でのお蔦・主税の映像が入る。主税に加納さん、お蔦に山下さんが無声映画時代の映像の作りで熱演(?) そして、原川さんが弁士役で舞台上を動き回りながらの、これも熱弁でした。長い時間でしたから、幕間に映像が入ったので、続けて 見ることが出来たように思う。
1幕は、だらだらと長い感じがあって、もう少しコンパクトにならなかったのなぁ。と。セリフの多さで説明されているようにも思える部分 もあったりで、お尻の痛さを我慢するのが辛かったかな。
映像以降、2幕は、芝居の流れの空気に慣れたのか、テンポが良くなったのか、飽きずに見られた。有名な作品だけに、内容も十分わかって いるから(私の場合は(笑))、よけいに辛かったのかな? 若者たちには、新鮮に見えたのかしら?



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