第2回:科学部物理班に入部する

 

ふてくされながらも入学した第2志望の県立高校。入学式は何事もなく済み(ちなみに前日の夜、買ったパソコンをいじりすぎて、半分寝ていた)、担任の先生の一言にも『3年間勉強漬けになりそう』というイヤな予感をひしひしと感じつつ、取りあえず終了。

 翌日、嫌々ながら自転車こいで田舎道を20分走り学校へ。当然この日は1日がかり。朝の朝礼、学年集会(生徒指導の先生から(この人は後、私の3年時の担任となる)かなり『五月蠅い』事を言われ、これも私をげんなりさせた。)、学級役員選出(なぜか私はLT委員をやらされるハメに)など、怒濤のように雑イベントを消化、運命の「部活動紹介」の時間がやってきたのである。

 そもそも私は、この高校の部活動に余り興味を抱いていなかった。理由は、あまりにも文化部が少ないからだ。前回登場の「むさくるしい」学校案内に書かれていた文化部は、 「科学・音楽・ESS・JRC・コンピュータ」 たったこれだけであったのだ!なんと少ないことか!!こんな所からも「勉強一直線」ぽさがにじみ出ているなぁ、と感心2割、あきれ8割したものだった。

 それはおいといて。そんな状況で、居眠りしながら、しかし、一生懸命各部活が「ウケ」をとろうと悪戦苦闘している雰囲気を感じつつ、でも緊張している1年生からすると、笑えるものでは到底なく、やはり、この高校の生徒は「みんな堅物だなぁ」という印象を私に与えたにすぎなかった。

 翌日以降、オナチューの仲間達とあちこちの部活を見て回った。結局みんな、中学の部活と同じ所に入部していき、そんな私も結局心のどこかで「科学部に入ろう」と決めていた。しかし、うちの学校は「科学部」が『化学班』『物理班』『生物班』に分かれていたのだ!  正直これには参った。大所帯の化学班をとるか、それとも廃班の危機に瀕した物理班にするか(生物班だけは同じく廃班の危機にあっても初めからout of眼中でしたが(謝罪))、正直迷っていたのだが、隣のクラスのコ(男ですからね。お間違えのないように)が入部すると言うので、 それに引き連られるように私は「物理班」に入部したのである。まぁ、中学時代から白黒写真やっていたし、それが出来るのがここだった、というのも一理あったけど。

 結局、その年僕らと同期で入部したのが9人(!)だった。残念ながら、最後までまともに活動したのが2人だけだったけど。ある意味これは、私の母校の部活動における宿命なのかもしれない。みんな、勉強に忙しくなってしまうから。だからみんな入部動機が「遊べそうだから」とか「親父王 (パソコンでできるシューティングゲーム、映像はショボイが未だ誰もクリアできないと言う素晴らしい(?)作品)が楽しかったから」とかなのだろう。これは、今年の物理班入部生の動機と何ら変わらない(笑)。みんな、娯楽に飢えているのね(爆笑)。