かくいうわけで、私の夏休みは「合ってないもの」になったわけだが、そんなことで貴重な休みを楽しまずに居ては勿体無いので、お盆の時期を利用して、「3・3・SUNフリーきっぷ」というものを利用して2日間、関西方面へ旅行をしてきた。1日目は、とにかく西へ向かうため、近鉄・南海を乗り継いで、和歌山港へ。港に接岸していた、徳島行きフェリーを眺め、思わず「この船に乗って(担任の)呪縛から逃れたいなぁ・・」などと考えてしまった。
その後、大阪まで戻り、淀屋橋から別払いで京阪電車に乗車。理由は「京和紙」についてどこかで調べられないかなぁ・・・という魂胆だったのだが、テレビカーに乗車しているうちに億劫になり(なにせ事前に下調べもしていなかったので・・・)、出町柳駅に到着して早々、京都市バスで京都駅に向かい、早々に近鉄京都線に乗車、さっさと奈良方面へ向かい、しっかり旅に徹したのであった。
翌日は、近鉄乗り潰しに精を出すことにして、吉野方面へ。本当は吉野山に登りたかったのだが、ロープウェーが遠かったのと、意外に時間がなかったので、なくなく却下。その後、通り道の橿原神宮に参拝し(「学級展示が私の手を離れ、上手く進んでいきますように・・・」)、阿部野橋まで一直線。なんばを徘徊してから、高校生にしては贅沢にも、アーバンライナーのDXシートで名古屋まで帰ってきたのであった。
昨年同様にあった、「奉仕活動」の名目の町内清掃もそつなくこなし、時はもう8月下旬に。これから5.6日間が無駄に忙しいのである。
学校祭事前準備期間の初日、午前8時30分集合を命じられ、大人しく荷物を部室に置いてから教室に集まる私。もちろん手には、昨日にほぼ徹夜して作った詳細なレジュメがある。ちなみにこの用紙、私が教員にお願いに行くのが嫌という理由で、自宅のプリンタで印刷したのを、コンビニでコピってきたものである。さて、この日の前から散々練習してきた合唱をたまには後回しにしてもらって、今日の午前中は展示の説明会に充ててくれないかなぁ・・・。と甘い期待を寄せていたのだが、見事に打ち砕かれた。朝から12時までは、毎日合唱!なのだそうだ。勝手に決めやがって!!と心で激昂したのは言うまでもない。去年の私は、合唱の担当だったのだが、展示が遅れだしてからは、30分くらいで切り上げるようにしていたのだ(それでも学年優勝できたという、実績もある)。それを見事に覆すこの蛮行!!!合唱にも、音楽をやったことのある人間でもないのに「声を大きく!」の1点張りで、ロクな指導を一切しない(去年の担任氏は、大学時代に「フォークソングで飯を食っていこうと本気で考えた」人だから、指導の1つ1つが納得できるのである)。こんなヤツの話をまともに聞いていられるわけがない。私の心は歌いながら(ほとんど口パク)既に部活に向かっていたのであった。
さて、昼食を摂り(当然愚痴りに部室に行きましたよ、ええ)、さて気を取り直して、準備をやるか!!と思い、教室に入ったが、3人しか居ない!!!ちゃんと、合唱の後で1時に説明会しますから・・・と言ったにもかかわらず、である。しかもそこには、合唱のときには時間きっちりに現れた、にっくき宿敵、担任のヤローも居ないではないか!!!!!私、この瞬間ブチ切れました。「今日は、皆疲れた見たいだし、もう辞めようか。うん、辞め辞め、いいよ帰って。明日からはちゃんとやるからね。」あくまでやさしい言葉で中止を宣言したものの、怒りは収まらない、展示の段取りを引き受けた以上、ある程度の形にはしないといけない、しかし合唱ばかり熱を上げられて、この状況が続くようでは崩壊するのは目に見えている・・・。気が付いたときには、担任のヤローの住処「社会科標本室」の前にいた。 私は、今日の様子を懸命に訴えた。午後の時点での人数のこと、合唱に熱を入れるのは一向に構わないが、あなたにも展示のことを考えていただきたいということ、何より、合唱練習と展示準備の時間を、交互にしてくれないか、という願い。私がしっかり綿密に作ったレジュメも交え、私は既に資料も持っているし、必要なコピーもある。私1人でも既に展示のうち、読ませる・考えさせるコーナーは出来るが、それでは「学級展示」にならない。だから皆でやろうとしているのに、この状況ではもうその気もなくなりつつあること・・・。およそ20分にわたって刻々と説明した。私の窮状を知ってほしかった。
しかし、担任のヤローから出てきた言葉は 「合唱は俺の命だ。手は抜かん。展示の準備に人がこなかったのは、お前ら(顔を真っ赤にして歩いていった私を心配して、展示の相方、室長がついて来てくれていたのだ)の案内の仕方が悪い。そんなことは知ったこっちゃないが、今日の話に免じて、明日の合唱終了後、俺からも一言言ってやろう。ただ、その後ちゃんとできるかどうかは、お前ら次第だぞ。俺は基本的に、展示には関与しないから」という、明らかに「展示蔑視」な返答であった。
その後、物理室で荒れましたとも荒れましたとも!!椅子を蹴り、竹刀で床をたたき、上履きスリッパを廊下かなたに投げましたよ。 まぁ、そんなことばかりもやっていられないので、部活のほうの作業をその日はこなして、科学班の方も偵察をし(まじめに作業進行中。う、羨ましい・・・)、ゲーセンで「ワニワニパニック」を3回やって、帰宅の路についたのであった。