・・・という確執を重ね、私の、対学校進路指導部(と担任)のミゾは深まるばかりとなった。多分ヨソのクラスでも、こういう確執はあっただろうが、少なくとも担任の威圧的な問答はなかったと思っている。もっとも、うちの担任は、その出すオーラそのものが威圧的でイヤラしいヤツだったが。
第4期考査の後にある3者面談で、一応ウチの両親(の片一方)と私と、アホ担任の3人で進路について確定をする席があり、私は、あの担任に威圧的に話を進めて貰わないと、私独りでは私文に押し込まれるとの危惧を訴え、父親を仕事先から召還することに決定。とりあえず五月蠅いことを担任に(父親の前で)言われないためにも、大人しく(?)勉強することにする。ただ、毎日のように進路の問題を他の先生(特に数学の教員と英語の教員)からまでネチネチ言われ、試験前に正直ヘコんだことは言うまでもない。
さて、第4期考査は合計5日間。文系の人間は科目数が少ない(理科が生物1科目。理系は物理(女子と医学志望者は生物)と化学の2科目)ので、その分勉強する科目が少ないのは楽であったが、私の場合、理系の友人達と帰宅することが多かった上、その友人等と自転車でフラフラ散歩していたので、帰宅するのは学校が終わってから3時間近く経ってからとなっていたのであった(それでも私以外の友人は、私より成績が良いというから、なんだかなあ)。
まあ、そんなこんなで4期考査はとりあえず、赤点を1つも取ることもなく、また順位も全科目で↑することが出来たので、とりあえず親にも担任のヤローにも、文句を言われない成績であり、これで三者面談に挑む環境を作ることに成功。さてこれであとは父親と口裏合わせて国文をゴリ押しすれば、まあ担任も文句はいわねーだろう・・・という、我が家の一大作戦を決行することになったその日。我が(自称)進学校では、三者面談のあるその日も、2年生の補習授業は行い、面談の時間になったら各自が勝手に補習を抜け出して、面談場所に行くことになっている。
とりあえず4限の正規授業を終え、昼食を摂ることになるわけだが、ここで私が朝、駅前のローソンで買ってきたスティックパン(175円也)が鞄から盗られていることが発覚!まったく、こんなもん盗んでどうするってんだ。仕方がないから購買のパンを買おうとしたら「(予約なしでパンを販売するには)生徒指導部の許可が要る」とのこと。それでまたもや渋々、生徒指導部の担任のヤローの元へ。かくかくしかじかにつき、証明を出して欲しい、と言うと、
オレのパンをくれてやる、とのこと。
・・・いや、あなたのパンではなく、購買のパンが良いのですが・・・
とはとても言えないので、とりあえず貰っておくことに。しかしこのパン、賞味期限が1日前できれているという代物。・・・いったいどうやってこんなパンを仕入れたんだろうか。ヤツに対する謎が深まった一件であった。
学校へ初めてくることになる父親を迎えに行くため、普通の人より早めに補習教室を抜け出し、学校の玄関に移動。やってくる車を待つことに・・・。当時、父親の職場(=作業現場)は春日井の高蔵寺ニュータウン。やっぱり遠い分だけ遅れてるんだなあ・・・と思っていたその時、玄関にやってきたのは、確か朝は宿酔で潰れていた母親ではないか!!話を聞くと、どうやら父親の仕事中に事故が発生し、抜け出すどころの騒ぎではなくなったとのこと。それで、二日酔いで頭がガンガン割れるように痛い母親が、気分の悪いのを押して、気分の悪くなるような話を聞きに学校まで来たとのこと。
仕方がない。プッシュする力は弱いかも知れないが、まあ私文になったらなったでラクだし良いかなあ・・・と思う気持ちが半分と、万が一私文に決定すると、去年の流れから言っても間違いなく来年の担任はコイツになってしまう。それだけは(例え勉強がツラくなろうとも)避けねばなるまい!!と焦る気持ちが半分と、微妙に揺れる心で、面談を受けることになった。
定時に始まった面談は、物理地学室(通称「ぶっち室」)。方向音痴の母親は最初、モノの見事に迷ったそうな。そこで面と向かって話が始まった。まずは今期考査の成績表を見せられる。もちろん文句など出るわけもなく、「まあ、この調子でやっていくように」だと。その後、問題の進路指導の話になり、「どーされますか?」と母親に尋ね、「とりあえず、今の段階から私立一本にする気はない」と言うと「ああそーですか」と気のない返事。それでもこの一件はそれで終わったようだ。その後、普段の生活面の話になり、どういう訳か先ほどのパンの一件を持ち出し、「私の分を彼にあげましたから」と宣うヤツ。・・・だから賞味期限切れだったんだってば。喰ったけど。
とりあえずその場はそれで終わり、母親に「あんなヒトに借り作っちゃダメよ。早くお金置いてらっしゃい」と言われた。もちろん、私はその点ぬかりなく、頂いたパンの合計金額をきっちり職員室の机上に(言われる前に)置いておいたのである。その後、このカネが帰ってこなかったのは言うまでもない。
とりあえずそれで、その場は収まり、今は私文コースに押し込まれてるけど、親のごり押しによって、国文コースへの転身をするにコトに。それがいつから引っ越しすればいいのかは、はたまたそれが認められなかったのか、結果は一向に知らされないまま、1月某日、突然数学の担当教員から呼び出しを喰らうことに。
「オメー、国文コースに入ったくせにいつまでも補習をサボるとは何事だぁ!!」
と、身に覚えが半分ない言いがかりを?をつけられてしまったのである。
まあ、確かにこっちから進路を変更しておきながら連絡をロクにとらず、のうのうと呼ばれるのを待っていた私が悪い。悪いから平謝りをし続けること3日間。やっとの事でお許しを頂き、1月20日過ぎから合流することになったの(もちろん、遅れて入った分、私の数学的頭脳では処理することの出来ないくらい大量の課題を科せられたが)だが、それにしても担任のヤツの優しさ、というか、丁寧な指導のなさにはほとほと呆れてしまった。
だいたい、3者面談の時には「では、親御さんの意向をもとに、進路検討会に諮らせて頂きます」と言ったのである。つまり私的には「進路検討会で『No!』と言われるかもしれない」という選択肢をが、頭の片隅にあったのである。それをロクに結果を教えることなく、勝手にコースを変えたわ、その連絡を一言たりともよこさないとは、何という怠慢!!
3年の担任が、コイツでないことを祈らずにはいられなかった・・・。