「あれ!目まいかな?」そう思って、お顔剃りを中断してカミソリを離した瞬間でした。グラグラグラ!っと突き上げるような揺れが、湧き上がってきたんです。居眠りをしていたお客様も目を覚ましてしまいました。
 新潟中越地震が野田に到達した瞬間でした。震度4です。地震慣れしている私も驚きました。なにしろ手にはカミソリ、刃先はお客様の顔を進行中でしたから。気付かずにお顔剃りを続けていたら?もっと大きな地震だったら?そんなことを考えながらテレビをつけてみました。震度6弱!?とてもじゃないが想像もつかない規模の地震であったことが報道されていました。阪神淡路大震災の時のことを思い出し、被災された方々の大変さに思いをめぐらせました。あの時は友人が被災しています。また、以前勤めていたお店には、息子さん夫婦を頼って習志野に越していらした方や、仕事を失ったため、千葉で仕事をする為にこられた人などがお客様としてご来店され、その辛さをうかがっていました。特に仮設住宅を作る為にいらした方は「自分が仮設を作っているが、家族は抽選に当たらないのでまだ避難所にいるのは情けない」とおっしゃっていたのが心に残りました。一日も早く状況が改善すれば、と思いますが連日の報道を見る限り、被災された方も行政も先が見えない状況のようです。
 地震大国といわれ、地震対策は先進国と言われている日本ですが、先の阪神淡路同様に震災直後の対応は後手後手に回ってしまうようです。特にライフラインの水や電気、ガス、通信といったものの復興は一日も早く、と思います。あれだけ地盤が傷んでしまうと地中を通る水道菅、ガス菅はすぐに改修は難しいのでしょう。また電気も電柱が倒れてしまえば寸断され、すぐ繋ぐわけには行かないでしょう。構造の問題を今語っても仕方がないのですが・・・。重ねて一日も早い回復をお祈りいたします。
 今回の地震報道の映像を見て考えさせられたことがあります。被災地の消防団員の方々です(私も消防団員なので)。地震直後、消防車で巡回したり、避難の誘導、避難所でも半纏をきたまま食料配布をされている方もいらっしゃいました。おそらくご家族の方もいるでしょう。それでも地域の為の活動をされていたのは非常に頭の下がる思いです。自分にはできるでしょうか?恥ずかしながら、私には自信がありません。単純に「消防団だからやる」という訳には行かないのです。消防団は職業ではなく、それぞれ皆さんが他の職業を持ち、生計を立てています。組織だった大きなボランティア団体と言うこともできると思います。活動費として行政や地域からいただいておりますが、個人に支払われることもないですし。(この辺を誤解されている面がありますが・・・)もしも、地元が災害にあった場合には、消防団活動に参加する意識は持っております。が、もしも実際にそうなった時に自分がどう動けるか、断言が難しいところです。家族や自分の家を先に考えてしまうかもしれません(地元に災害が起きることを期待しているわけではありません)。時節柄、非常に不謹慎な話とは思いますが、考えさせられました。そして、現在も懸命に活動されております消防団関係者の方々、消防、警察、行政関係者や工事関係者の方々には、ケガやアクシデントが無い様お気をつけ下さい。
 また、中越地震で報道が少なくなりましたが、台風による水害等も今年は多発しております。最近では兵庫県の豊岡市や京都府でも被害が出ております。そちらの被災者の方たちにも一日も早い回復をお祈りいたします。
 復興へのご協力として自分にできることを考えながら今回の月記を書きました。とりあえず思いついたことを行動に移したいと思います。
(2004/10/26)
10月11日に行われました、野田理容組合主催「BARBER`S BURANCH チャリティーフェスティバル」にご協力ありがとうございました。福祉協議会への募金額は¥52,779となりました。重ねて感謝申し上げます。次回(あるかな?)はもっと、もっと盛り上がりたいと思います。
2004/10
理容ホソカワトップへ