その時、親は息子から逃げた・・・・・・ 2008年1月29日 |
今月もいろいろな相談を受けた、その中で今身近な問題を紹介させていただきます。まずは高校生の息子を持つある40代夫婦の話だ。 その息子はある理由で、高校に行きたくないと言い出し学校を休みがちになった、親はあたふた・・。そして学校側の息子に対する対処に敏感になり、学校の支持に馬鹿正直に親は従ってしまうのだ。ここで私はいろいろな事を思い出していた。 学校生活について最近の親達は、学校に対してとやかく言いすぎているのだ、それも他人からすると本当にくださらないことを、学校や先生に文句を言ったり意見をしたりしている、それがうまくいかないと、私のような人間に助けを求めてくるのである。 しかし今回の相談のように誰から見ても重い事態の時はどうかと言うと、その親は慌てふためき、学校のいうことに右往左往してしまうのだのだ、いわゆる自分の息子の思いはどこ吹く風・・・学校側のいいなりである。具体的に言うと学校側に「2週間休むと職員会議で処分が決まります」などというたかがそれだけの言葉に親は慌てふためき、その対処を肝心の学校に求めず、自分の子供にぶつけるのだ「何で学校に行かないの!!!」布団をひっぺがし父親も言うのだ、「なんで学校に行かないのだ!!!」そして最悪殴る・・・。 普段はどうでもいいことは学校に対して偉そうに文句を言っている親たちが、息子の停学や退学が現実に近付いていくと、その矛先は自分の息子へ行くのだ。 息子にしてみたらそんな親なんて役に立たないじゃないか!イザと言うときに自分の見方になってくれないそんな親・・・、普段はどうでも良い事を学校にクレームして息子の立場を悪くしているなんてことはさっぱりと忘れている。 この少年は中学のときも一時登校拒否になったのだ、しかしその時彼はギリギリで問題を回避し自分で学校に復活した、その中学時代の登校拒否の理由を実はその両親は知らない。 息子にとっては自分がいつ登校拒否になってしまうかその恐れを自分自身でいつも思っているのだ、しかしそんな事態に陥ってしまった時、親は当てにならないのだという事を中学の記憶で知ってしまっている、だから彼は、常に不安なのだそして今の状況を自分自身で克服できないでいる。 原因はもちろん両親だ、イザと言うときに彼の見方にならず、本質から目をそらし学校側に迎合しすりよる親なのだ。 昨日の新聞にも出ていたが、うつ病の中学生はある地域の統計によるとなんと全中学生の5%いるというのである。この数字もビックリだが、子供たちは常に守ってもらえていないという感じを持っているのだと思う。 自分の経験で両親から守られていると実感した事がある。 もう時効なので話しても良いと思うので紹介します。 最近ある相撲部屋が暴力事件で騒がれておりますが、実はそれに近いことは昔の中学時代、私の所属する野球部でも常日頃あったわけです。 ケツバットやピンタは当たり前、そんなことは親は知っていたとしても「別にそれがどうした?」という感じでした、先生に冷たくされても「それがどうした?」学校で気に食わないことがあっても「それがどうした?」親は学校に細かいことはお任せでした。 しかしある事件がおきたのです、1年上の上級生が我々下級生17人をグランドに正座させ、そしてお互いに「じゃんけん」をしろというのです。そしてなんと勝ったほうは負けたほうを殴れと言ったのです。私は当時から体も力も強く、私とペアを組んだチームメイトはたまりません、手加減すると先輩がチームメイトを殴るので、それも出来ない、その時に上級生に反抗してけんかをすれば多分私のほうが上級生より強かったと思うが、団体責任で後で仲間がどうなるかわからないので反抗することも出来ない。 そのじゃんけんは20分ほど続いたと思う、私は痛いというよりも悔しくて、学校からの帰り道、涙が出た。家が近付きいつものように何もなかったように落ち着いたそぶりを作った。 そして家に入った、その時だ、母親がすぐに私の顔の変化に気がついた。 「どうしたの〜その顔?」 私の顔が多分腫れていたのだろう。 私は「なんでもない」と答えた、・・・しかし母親の心配そうな顔をみたらどうしても涙がこぼれてきてしまった。母親はそれ以上私に聞かなかった。しかしその翌朝世間は凄いことになっていた! 父親と母親で中学校に怒鳴り込んでいったのだ!多分そういう両親は私の両親だけではなかったのだろう、その日中に学校中の大問題になっていた、もちろん問題を起こした先輩達にはきつい処分が下された、そしてその日のうちに「野球部は2週間のクラブ停止」という処分が下された。 私は家に帰り、「両親に余計なことするなよ!!」と怒った、しかし両親は「当たり前のことをしただけだ」とただそれだけ言った。 あの時は「本当に余計なことを両親はしてくれた!」と思った、っが35年たった今でもなんというか親の思いそしてイザと言う時には何をさておいても私のために立ち向かってくれていたんだと感謝の気持で一杯になる。私はそれ以降何かあれば親が守ってくれると言う安心感がどこかに染み付いていったのだと思う。 まぁこういうことが無ければ親の思いを感じられない私はちと心が狭いのかもい知れないが・・。 参考までにその事件が発覚したとき、先生の態度は2通りだった、「親にこんなことで援助してもらうなんて根性がない!!」としかる先生 そして「悪い伝統は断ち切れ!」と言ってくれた先生、先生もいろいろです。 話は戻り文頭の相談の件、とにかく親サイドで決めないことには何も始まらないとアドバイスしました、学校には何も決められません、とにかく責任転嫁の世界です、親がはっきりと「今月一杯休ませる」と言えるようにシッカリ話をしました。実際には様々な事情がありもちろん全部ここにはかけませんが、今は良い方向に向っています。 |