「滝に打たれて修行するのもいいが、人に打たれて修行するのも悪くない」

 とかく若いときには、場所を変えて精神を鍛え直したいと思うときがあるようです、かくいう私もそうでした。なんとなく自分がいやになって、山奥にこもって精神を鍛えなおそうと思った時期がありました。しかし現実を考えると、そんな時間もないし、生活を支える仕事もあり、守るべき家庭もある。

 そんな時でした、ラジオからこの言葉が流れてきたのです。

 いま自分が修行すべきところ、修行すべきものは目の前にあるもの全てだ、逃げてはいけない、「滝に打たれて修行するのもいいが、人に打たれて修行するのも悪くない」

 これって「ここはこの世の極楽や」と考えようによっては意味が似ている気がします。