カレイドスター

放送開始  2003年 4月


#1  「初めての!すごい!ステージ」    ★★★★★

  日韓共同制作だとか。ホリプロが関わってるとか。しかも放送時間が中途半端な木曜17:25。全く期待してなかったんですけど…ビックリ。カレイドスターというサーカス(厳密には違うけれど)で主人公が公演を通じて成長していくお話…と思ったらラストに出て来たのは謎の妖精こと子安武人(逆か)。キャラがよく動くし何だか不思議でもう面白すぎ。特に公演のシーンなんかは僕の言葉では表現不可能です。少しでも気になった方は是非一見を。
  全般的にベテランも多く結構気合が入っていると思うんですが、主役の広橋涼@灰羽ラッカがかなりいい感じです。どことなく壊れやすいようでいて芯の強い声、というか。あとは謎の妖精こと子安武人大先生ですな、もう子安先生っていうだけでこれから楽しみですよ!
  心配なのは作画のクオリティ。#1とは言わないまでも、何とか質をキープしてくれれば…必ずしも外注が悪い訳ではない、と証明できると思うんですが。

 

#2  「孤独な すごい チャレンジ」    ★★★★★

  やっぱりいい。すごい。すごくいい。困難な演技や厳しいレッスンといった様々な苦難にも負けず、前向きな主人公が努力と仲間達の友情によって舞台で成功を収める…よくいえば王道、悪くいえばありきたりの展開。けれどもしっかりと作りこんだ王道こそが下手な小細工を凌駕するのもまた事実。“苦難”という言葉が絶えて久しい昨今ですが、決して視聴者を甘やかさずに主人公の成長を描いてくれるはず。期待してます。
  とまあ堅苦しい話は抜きにして。少し心配だった作画クオリティも高く出演声優も豪華、制作側の気合の入り具合が感じられます。絶妙なステージの妖精こと子安武人、くるくる回る島田敏と僕の琴線に触れまくりの出演陣。とはいえやっぱり広橋涼が1番ですが(笑)内容的には「認めてもらわなくちゃ!」という主人公の一言で満足。ゴールデンフェニックスの失敗も必要ですし、脇役を紹介しながらカレイドステージの厳しさを見事に描く所もさすが。

 

#3  「遠い すごい ステージ」    ★★★★★

  今回もステージの厳しさを突きつけられ、自らの過ちに気付きそれを乗り越えていく主人公の前向きさが光ってます。ドキドキしながらも主人公の成功を願わずにはいられない。だからこそラストで感動する訳で。まさにすごいという一言に尽きます。「ステージに選ばれた者だけに見える」というステージの精ですが、励ますくらいで助けてくれない所がまた素敵。毎回ながら広橋涼の演技が見事。次回予告のひたむきっぷりが最高です。

 

#4  「がんばれば すごい チャンス」    ★★★★★

  「サーカスでもミュージカルでもない総合エンターテイメントショー」との触れこみのカレイドステージですが、それ故に微妙にイメージできていないのもまた事実。さらにトリプルイリュージョンとくるともう何だか判らない…んですが、そこを厳しい練習と見事な作画で説得させるのはさすが。そんな中でもそらの「悔しい…!」という台詞が印象に残る1話でした。


#5  「いつも すごい 遠い家族」    ★★★★★

  毎度ながら一時的な成功は収めるものの、そうそう甘くないカレイドステージ。厳しい場所には違いないんですが、レイラさんもオーナーことカロス(呼び捨て)もただ失敗を怒鳴るだけでは無く、優しくもなく冷たくもなく常に観客を意識させる辺りにプロのこだわりを感じます。育ててくれた父親に想いを吐露しながら、少しずつ涙声になっていくそら…もう広橋涼最高。違う意味で子安最高。

 

#6  「小さくて すごい オットセイ」    ★★★★★

  アザラシではなくオットセイ。カレイドスタ夫ではなくジョナサン…それはそれとして、妖精子安との絡みが絶妙でもう面白すぎ(笑)「とりあえず占ってみたり」とかやってる場合じゃありません。番組前半で浮かれまくるそらもいいんですが、絵的にもジョナサンを抱えて部屋に急ぐ所なんか無駄に力が入っていていい感じ。

 

#7  「笑わない すごい 少女」    ★★★★★

  「何だか判らないけど すごい ディアボロ」ってなわけで。ディアボロが世界でどれだけメジャーかは判らないんですが、それをクライマックスで見事に説得してくれるすごい番組。綺麗とかカッコイイとか可愛いとか、そういう言葉では簡単に表現できないものを「すごい」と言ってるんだと思いますが…とにかく「すごい」の一言。にしても天才少女ロゼッタ@水橋かおり、一週だけのゲストにするには惜しい。実に惜しい。まあ、一緒にいると色々問題がありそうなんですけど(笑)

 

#8   「つらくても すごい スター」    ★★★★★

  スーツ姿のカロスには最早言うこと無し。アンナのスーツはどうかと思いますが(笑)パーティーでいきなりジャグリングをしてみたり、ハッピーバースデイしてみたりと前向きな勢い全開のそらが相変わらずいい感じ。映画>カレイドステージという位置付けが今後意味を持つのかは判りませんが、レイラさんこと(いい意味での)ステージ馬鹿が映画に出たらどうなるのかは気になるところ。「私のカレイドスター」という父親のコメントからして出ないと思いますけど。

 

#9   「主役への すごい 挑戦」    ★★★★

  まさにウルトラCでそらを助けたユーリに対し、自分の責任と無力さを感じたケン。空中ブランコに恐怖を抱いてしまったそらを再び飛び立たせる為に、ケンは「僕を信じて」と必死にサポートする…のなら、カンフーマスターは必要無いのでは。確かに絵的には面白いんですけど。絵といえばカロス!カロスが馬!馬だなんて!

 

#10   「主役への すごい 壁」    ★★★★★

  カレイドステージ、今回の演目は人魚姫。毎度ながら演劇とサーカスの要素を見事に融合しているので、見ていて非常に新鮮です。そらの初主演作(短期間の特別上演)という面でも重要な演目なんですが…カロスやレイラさんよりも、何よりも大切なお客さんが評価してくれない、と。確かにこれが1番厳しいかも。
  「主役をやるキャストなら誰でもぶち当たる壁」とケンが言えば、そらは「中途半端にやるより、私なりの人魚姫を」と前向き推進力全開。泡になって消えてしまう悲しい人魚姫より、ハッピーエンドの人魚姫を…と文章で書くと非常にチープなんですが、これをそらの魅力とカレイドステージで見事に説得してくれました。スポ根の強引さというかパワーというか、これが本作最大の魅力ですな。

#11   「アンナの すごくない お父さん」    ★★★★★

  互いに素直になれない父親とアンナ。2人がステージ上で初めて本音を語りあうシーンに、腐ってもプロの心意気と親子の絆が伝わってきて…いい感じでした。あとはやっぱり広橋涼、泣きながら感情が溢れ出す所なんかもう最高。

 

#12   「熱い すごい 新作」    ★★★★
#13   「嵐を呼ぶ すごい 共演」
    ★★★★★

  100万ドルの微笑み…が微妙な作画の#12ですが、動かすべき所はしっかり動かす心意気。熱い新作は揺れる船上での綱渡り、相変わらず無茶な苗木野さんはディアボロまで取り出して「ウス!」とスポ根風情。しかしレイラさんは思った以上に努力家で思った以上にクレイジー。伊達に普段から光っている訳ではないようです(笑)
  基本的に1話完結なので毎回話の流れは同じなんですが…カレイドステージを起点に日々刻々と変わっていく環境、そしてクライマックスで見せてくれるアクション。でもって変態妖精フール。色々気を使ってくれてるので見ていて飽きませぬ。特に#13での嵐の中の特訓はもう素晴らしいの一言。

 

#14 「怪しい すごい サーカス」    ★★★★★

  OPが米倉涼子、EDがソフィアに変更。もしかして1クールごとに変更するSEED方式?とまあどうでもいい話は置いといて、フールの扱いが意外にいいのに驚き。いまだもって何の役にも立ってないムッツリスケベ妖精なのに。ちなみにポリスさんの扱いも結構よかったり。
  台本通りのカレイドステージに対し、リハーサルも無くお客の反応が直に伝わるシアトリカルキャンプ。役立たず?のムチ男の助言を受けてここでも輝く苗木野さんですが、パメラさんの言う通りカレイドステージでも好き勝手やってる…のではないかと(笑)「僕が育ててみせます」と決意を語ったケンの今後に期待…って、しっかりマネージャーやってましたけど。

 

#15 「歌姫の すごい 愛」  ★★★★★

  もはや歌姫というより変人寮長サラさん。そのサラさんがまともに歌っているだけでも驚きですが、まさか恋の話だなんて!しかもカロス!がマジシャン?カロス!に惚れてる!?というわけで色々ショッキングな#15。
  苗木野さんの抱くカロスのイメージが何とも。っていうか言い過ぎ。カロスが抱く苗木野さんのイメージもアレなんでお互い様ですが(笑)しかし相変わらず全力疾走ド直球の苗木野さん。ついにカロスまで陥落させるとは。さすがはマジカルラビット。いいなあこの無駄なエネルギー、厳密には無駄じゃないんですけど…いい意味で無駄な。

 

#16 「黒い すごい 噂」  ★★★★

  絶好調の苗木野さんの元に突然の訪問者、「…そらが後悔してるとこ、見に来たんだ」とマナミさん。しかもカレイドステージは25人が退団し講演不可能という大ピンチ。苗木野さんは苗木野さんで「ついて来てくれるよね…カレイドステージを辞めて」とユーリさんに迫られる始末。
  そう考えると、人間味溢れるレイラさんに比べ、ユーリさんの描写がいまひとつだったのも納得。たとえ島田敏がクルクル回りながら「ユーリなら何でも許しちゃうわ」と言ったとて、僕は騙されませんよ!苗木野さんだってカレイドステージに残るって。「後悔しない。それがわたしの夢だったから」って言ってるじゃないですか!
  で、今回の教訓。人生万事塞翁が馬、ホームページは作っておこう。

 

#17 「燃えろ! すごい ミア」  ★★★★★

  父親の復讐を胸に抱くユーリ・キリアン。新たに13人が退団し、残りは10人ちょっとのカレイドステージ。皆の未来を背負ってるのは素人ミアさんによる脚本・演出、そしてスーパーバイザーには天才?サイモン・パーク。出来そこないのルパン3世みたいなヤツが売れっ子なんて!
  ミアさんが「諦めないで、最後まで…!」と頑張れば、苗木野さんはレイラさん直々の御指名で必死の練習。にしても布に絡まってるのはどうかと思いますが(笑)絶体絶命のピンチにも関わらず、ひとつの舞台を作り上げようとイキイキする10人ちょっと。メインテーマの効果も合間って、ジワジワと続く盛りあがりはラストそして次回へ向かって最高潮!

 

#18 「ユーリの すごい 罠」  ★★★★★

  そんなわけでFREEDOMは大成功。レイラさんにも誉められ、「カレイドステージの明日の為に、ウーッス!」といい感じで気合十分だったのに…まさかカレイドステージが解散してしまうとは。にしても経営面を攻める姑息なやり口はどうかと。ユーリさん、もっと頑張って下さい。
  有終の美を飾ろうとする苗木野さんを「カレイドステージは終わるべくして終わった…お前にはガッカリだ」と、どこまでも不器用に突き放すカロス。ここまで不器用なカロスの私生活ってどうなってるんでしょうか。「野菜を出して終わりとは、サラダも馬鹿にされたものだな」といってマヨネーズをねだったりしてるんでしょうか。どうでもいい妄想ですけど。
  FREEDOMは未来を信じる若者達の物語。はっきり言って状況は絶望的ですが、とりあえずロゼッタ再登場を夢見ながら、前向き本家の苗木野さんの御言葉を借りて次週を待ちます。
  「明日から私達のステージが始まるんだ!」

 

 

#27 「スターへの すごい プロローグ(前編)」   ★★★(総集編なので)

  当然ながら新規の視聴者の為に総集編。しかし改めて振り返ってみると、カロスがいかに自主性を重んじているか(いい加減とも言う)、苗木野さんがどれだけ無茶苦茶やってるか、レイラさんがどれだけすごい人なのか、実によく判ります。#26までがレイラさんの物語で、これからが苗木野さんの物語だとしたら、幻の大技を超える何かがあるんでしょうか。気になる所です。にしてもDVD2巻予約特典「そら&ロゼッタ ラブラブポスター」はどうかと(笑)

 

#28 「スターへの すごい プロローグ(後編)」   ★★★★(総集編)

  振り返ってみるとレイラさんというキャラクターの偉大さを感じずにはいられません。苗木野さんに優しすぎず冷たすぎず、地位や名声を得ながらもステージに執着心を抱き、才能と努力を併せ持つ。苗木野さんが目指すべき、尊敬すべき、そして越えるべき存在。レイラさんの夢を苗木野さんがどう叶えていくのか、今後への期待は膨らむばかり。

 

#29 「新しい すごい ライバル」   ★★★★★

  レイラさんの穴を埋めるため奮闘する苗木野さんですが、さすがに早々簡単にいく訳もなく。そこで返り咲いたオーナーことカロスが呼び寄せたのは、「ステージのペガサス」ことレオン・オズワルド。いきなり「私は貴方が嫌いです」と言い切る苗木野さん、体当たり主義は相変わらず。それに勝るとも劣らないのはすごい新人、ミニスカートで技名を叫びながらブランコを操るという。強烈過ぎ。今後の大筋としては…幻の大技を超える大技の開発?それとも…
今回もアイディアをふんだんに盛り込んだカレイドステージが見応え抜群でした。舞台・技つまり“動画”で視聴者を納得させよう、という姿勢が何よりも素晴らしい。

 


アニメ感想TOPへ戻る

TOPへ戻る