た行

 たか 一般

もちろん鷹。しかしこの時代鷹はすでに絶滅に近い状況らしく、その為か鷹を見ることは吉兆とされている。ちなみにファン・ガンマ・ビゼンと行動を共にする鷹の名はルファ。かなり賢く様々な役割を担っている。

タッキング たっきんぐ 船舶

船が風に向かって返針する手段の一つ。詳しくは上手廻し(うわてまわし)参照。ヂャイブ・ウェアリングとともに基本的な操船法の一つ。

ダマル だまる 人名

クアラの首都ルイチに向かう際、カザル・シェイ・ロンと共にいた従者。港町ハジで海賊に襲われ死亡。

ダンドーの耳 だんどーのみみ 一般

闇の魔人衆イベルグエンの下人、カストとルグスが持っていた道具で離れていても互いに声が聞こえるというもの。耳の上につける装飾具のようなもので、今でいうマイクとスピーカーを一緒にしたトランシーバーのような道具。

このダンドーの耳やルドランの眼などの道具は、おそらく魔道師アナハラムが彼らイベルグエンに渡したものだろう。

便利そうな道具です、デザインも結構かっこいいし。

ダンマ・ウズキ だんま・うずき 人名

ウォルハンで代々大臣を務める一族の長、国内の4割を占める反ロンのウズキ派の筆頭。赤い傭兵ラマタザルゥを雇い、カザル・シェイ・ロンを殺して国の実験を握ろうと画策していた(前ロンの急死もダンマの策謀と噂される)。

隣国のクアラ王に国土を半分譲り、興武王の代から続くロンの称号を譲る事で和平を得ようとするが、帰ってきたカザルによって斬られる。

ヂャイブ ぢゃいぶ 船舶

風を後方より受けている状態(ランニングフリー)で帆の開きを変える事。タッキング・ウェアリングとともに基本的な操船法の一つ。

チャダ ちゃだ 人名

放浪の大軍師。ガルハサンの王に任官を請われた際に「我の10倍の才」といって唯一の秘蔵弟子アル・レオニス・ウル・グルラを推薦した。

土武者 つちむしゃ 一般

大陸西域の神話で天神ヴェラリが土から造りだし、ラドゥーディという悪魔を倒したといわれる神兵のこと。だが聖地エル・グリハラの深部に存在している物体、テラトーの森守と呼ばれる物体…戦闘用ロボットのような姿の物体も同じく土武者という。

聖地エル・グリハラで出会ったイルアンジャと呼ばれていた男が言うには、「エル・グリハラに存在している土武者は遥か昔カガクによって作られたもので、それがそのまま神話になったとも言えるし、神話のものは全く別の空想の産物かもしれない」という。つまり本編でファンたちが見た不思議な物体は便宜上、土武者と呼ばれているに過ぎず、双方の正確な関係は不明である。

イルアンジャと呼ばれた男と魔道師アナハラムは、イルアンジャにあるモンジュの扉を壊すことのできる土武者を探すため、東方の辺境グリハラまで来ていたのだった。10年探し続け、聖地エル・グリハラでようやく見つけた土武者は…その活動を停止していた。

しかしドルドルーヴォの火で長き眠りから目覚めたその姿…自在に動く長い腕、剣でも切れない硬い身体、口から発する焼け尽く閃光…神話のものは別として、聖地エル・グリハラでファン達の前に現われた土武者の姿は、まさにロボットそのものだった。

だがファンからニホントウを借りうけたトゥバンの一刀によってその活動を停止することになる。魔獣といわれたテラトーの森守を退け、大陸一の兵法者という評を受けているトゥバン曰く、エル・グリハラの土武者はテラトーのそれよりも強くない…という。

確かに「完全な土武者として動いているテラトーの森守には万の軍を持ってしても勝てない」と言われていた通り、トゥバンの回想にシルエットとして現われたテラトーの森守の姿は明らかにグリハラのそれとは違っていた。頭の突起物に肩の形状、閃光の威力と発射元の口の形状…なにより疾く、トゥバン程の使い手でも剣が傷つくほど当てられなかったという。

カガクの究極形態、テラトーの森守、モンジュの扉、古代の話、神話との関係…魔道師アナハラムが追い求めている事からもわかる通り、海皇紀において非常に重要な位置を占める存在である。他にも動く土武者があるのだろうか?

ディアブラス でぃあぶらす 人名

ロナルディア海軍オンブルワ・ゼ・フォレスト指揮軍艦の海兵隊長。大きな体躯に長髪をなびかせ重い長剣を軽々と振り回すその姿は、伝説の兵法者トゥバン・サノオにも引けを取らない“強さ”の象徴とも言える。圧倒的な戦闘能力と戦局を冷静に分析する眼に加え、副長カンタァクを筆頭とする部下からの絶対的な信頼をも兼ね備えている。

 

グリハラ沖において海都に向かう途中の影船8番艦と交戦、その際艦に乗りこんできた影船艦長ファン・ガンマ・ビゼンとの一騎打ちに敗北してしまう。

ロナルディア上層部からオンブルワ・ゼ・フォレスト守護の命を受けていた。

毎日海また海、本当は船は好きではなかった。

はっきり言うとトゥバン・サノオよりもかっこいい(笑)トゥバンを孤高の武芸者とするならば、ディアブラスは数々の伝説的なエピソードを持つ歴戦の名将。圧倒的なカリスマ性を誇るこのディアブラスはおそらく現段階では最強の海兵であり、味方にすれば頼もしいが絶対敵に廻したくない相手の一人。

デプリ・ソム でぷり・そむ 人名

海の一族で現影船八番艦の搭乗員、トーマの父親。以前は影船八番艦に搭乗しておりその後は長老部として海都に務めていたが、新しく海王となったカノープ・カフ・セイリオスによって辺境のハンダン諸島に飛ばされてしまう。

テラトーの森 てらとーのもり 地名

西方の小国オンタナにある森。古来から森守と呼ばれる魔獣が存在し、この森に近付く者を恐るべき力で阻んできた。それゆえいつからかオンタナの国王は塁を築き守護の兵を置き、一般の者が入れぬよう…一種聖地として森に手を触れぬようにしていた。現在となってはたまに腕自慢の兵法者が森守に挑むくらいだという。

この森に何があるのか、何故森守がいるのかは不明。

テラトーの森守 てらとーのもりもり 一般

テラトーの森を守る土武者。このテラトーの森守は完全体として動いている土武者で、例え万の軍をもってしてもかなわないとされている。

過去、腕自慢の兵法者や軍隊などがこの森守を倒そうとしたがすべからく返り討ちにあっている。唯一森守と戦って帰ってきたトゥバン・サノオが大陸一の兵法者として賞賛される程、その力は凄まじい。

聖地エル・グリハラにてトゥバンは森守の眷属…別の土武者に勝利するが、同じ土武者でも森守の強さはグリハラのそれを遥かに凌駕していると思われる。トゥバンですら剣が傷つくほど当てられなかったという疾さ、かわしたつもりでも肌を焼き衣を焦がす…直撃すれば大地が沸騰し累壁が溶けるという閃光。

何故ここに土武者がいるのか、何故この森を守っているのか、ここに一体何があるのかは不明。

カガクの産物、土武者の完全体。一体テラトーに何があるのか、何故完全体の土武者がここにいるのか、トゥバン・サノオとの戦いは…?いずれまた戦うんでしょうね、トゥバン様が。

天測 てんそく 一般

船乗りが自船の位置を知るためにする行為。空に幾つか存在する動かない小さな星の方位と角度を測ることで、自らの正確な位置を知ることが出来る。影船8番艦では対外ハルじいが行っていた。

この動かない星、太古に人が打ち上げた…という伝説もある。

トーマ とーま 人名

影船8番艦の乗組員。正確には分からないが船の中では操船担当。他にもボート漕ぎや止め綱打ちにその姿を確認することが出来る。

マイアがヴェダイにさらわれた時、5人の海兵の指揮を取っていた。しかしルドランの眼をつけていたヴェダイの前に敗北。

トゥバン・サノオ とぅばん・さのお 人名

北方の小国エンノロイア出身、マイア・スアルと共にカガクを求めイルアンジャを探す男。8年前魔獣といわれるテラトーの森守を撃退したことにより、オンタナ王族に客分として迎えられ、世間から大陸一の兵法者の評を受けている。

その強さは凄まじく、船1隻どころか2隻相手にしても軽がると制圧してのける程である。兵法者といわれるだけあって腕力だけの人物ではなく、常に平常心を保ち続けているあたり、さすがである。

怠け者であるファン・ガンマ・ビゼンと違い、直接的な戦闘方法をとることが多いトゥバン。クアラ海軍やガルディアンとの戦闘をみる限り、大陸一という評価は間違いではない。それでいて森守を倒す為にもっと強くなりたい”という飢えに似た感情を持ち、マイアとともにカガクを探す旅に出たのも一重にはこの飢えを満たす為である。

カガクを探す道中、東方の辺境ウォルハンの港町ハジにてファン・ガンマ・ビゼンと出会い、影船に乗りこむ。途中クアラとの交戦などを経て、聖地エル・グリハラで土武者に勝利。イルアンジャの手掛かりを求めて海の都を目指す途中に遭遇したロナルディア海軍戦ではドルドルーヴォの火で負傷。

純粋に強さを求めているトゥバン。いつかファンとも戦うことになるのだろうか?ロナルディア、そして森守との再戦…ここまで戦いに染まっているキャラも珍しい。
兵法者という点で宮本武蔵、飢えを見せる従者という点で武蔵坊弁慶がモデルかな(修羅の刻を見ましょう)

トップスル とっぷする 船舶

詳しくはまた今度。

 とも 船舶

“艫”と書く。船の後方、船尾のこと。詳しくはまた今度。

取舵 とりかじ 船舶

舵を左に取る、つまり船首を左に向けること。スタアボードとも言う。詳しくはまた今度。

ドルドルーヴォの火 どるどるーヴぉのひ 地名

西方の小国オンタナを攻めたロナルディアが用いた魔道の業。精強の誉れ高いオンタナの聖騎士団を1日で破り、堅牢無比とうたわれたウィンロウの城をわずか2日で落としたという。

聖地エル・グリハラでもこのドルドルーヴォの火が使われる。導火線を用いて爆発を起こすその様をみる限り、これは恐ろしい破壊力を持つ爆弾のような武器だと思われる。

ファンの影船がグリハラ沖で遭遇したロナルディア海軍もカノンとこのドルドルーヴォの火という魔道の技を使っている。

これこそまさに時代を変えるカガクの脅威的な力。これからの戦がどのように変わっていくのか、このドルドルーヴォの火が握っているというのもあながち言い過ぎでは無い。カガクを知らないカザルが時代の流れに逆行しながら、どうやって覇王たる素質を見せるのかが楽しみ。

 

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