第16話 「カスミ、新聞を作る」
カスミンハイライト
第16話感想 |
IT革命という言葉が古臭く感じられるようになり、小学校でもパソコンの授業が導入されつつある昨今。時代が移り変わっていく中で人間の暮らしもまた変わっていく…その時代には時代の暮らし方があり、そう考えると当然パソコンの前はワープロでありタイプライター。扱う人間は変わらなくても扱われる道具が変わっていく。ヘナモンは人間では無く道具が変化したもの、そこには大きな差異があるわけで…という第16話。 今回は何といっても“ひらがなのタイプライター”というヘナモンに尽きると思います。開発当時は各方面からちやほやされ箱入り娘としてわがままに育てられた彼女も、結局一般に広まることなく人間に見切りをつけられ残るはプライドと物珍しさのみ。科学技術の進歩によって人は幸せになるけれど、古いモノにも良い所があって…というテーマを判りやすく描き切っているのは見事としか。 でもやっぱり使いにくそうなタイプライター(笑)ヘナモンを操作する際に、目がこちらを向いているのが何ともはや。しかも文書校正やらを勝手にしてしまうという…とはいえ、互いの意志疎通が完全に取れていればこれほど素晴らしいものは無いんですけどね。 カスミン的には今回も色々な見所がありましたが…やっぱりハイライトは恋の話に頬を赤らめる所でしょうか、若かりし頃のMsタイプも綺麗でしたし。あとはタイトルにもなっているカスミ新聞。どんな新聞を作るのかと思いきや、野菜のリサイクルやバーゲン情報とは!生活の知恵満載の新聞を作る小学生、さすがというかなんというか(笑) 相変わらずノートパソコンを軽やかに扱うカスミですが、当然パソコン操作に慣れていない小学生の方が多いわけで。シカオくんにとっては大したことでもなく、カスミの新聞と比べれば稚拙な出来映えですが…勇気を振り絞ってシカオくんに声をかけ、精一杯頑張ったユリちゃんの姿もまた素晴らしいひとつの形。ユリちゃんとシカオくん、今回のような微妙な交流がこれからも続いていくのでしょう。 しかしヘナモンなのに…堂々と新聞に出ていいんでしょうか?まあヘナモンだと判っていたのはシカオくんだけなんですけど。でも「奇妙な帽子を被っているお婆さんのロマンス話」だとすれば何の問題もないのかな?奇妙な風体と名前だけで相手がヘナモンになるんだったら、シモダカゲキとかコバヤシサチコっていう名前のヘナモンがいても可笑しくないですし(笑) |