聖アンナと聖母子




この絵は、ダ・ビンチが「モナリザ」「洗礼者ヨハネ」とともに最後まで手元に置
いていた三枚の絵の一つ。奇妙なことに、聖アンナの足下には、よく見ないと
分からないくらいに、ごく小さく胎盤と胎児が描かれています。一見宗教画
のようにみえるこの絵の中に、彼は何を表現しようとしたかったのでしょう?。

ルネッサンスという時代のうねりの中で、彼が人間存在の核心部分で見たものは
神ではなく、自然の理そのものだったのではないのでしょうか?。そして愛もまた
自然の理の一つ。たとえ、短い命の人間でも、そのときどきの熱い思いや喜びや
悲しみは、親から子へ、子から孫へと受けつがれ、積み重ねられて、進歩と発展へと
つながっていく。永遠とはそういうもの。きっと、彼はこの絵でそういいたかった
のでは???。それにしても、絵を読むのって、難しいね(^-^;。





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