小さな箱




例えばこんなきれいな夕焼けを、例えばいつの間にか咲いた可愛い花を
 誰かと見たいと思うけれど、そんなときに限っていつも誰もいない。
 それもそのはず、いきなり思うのだから。電話しようかなと考える。
 でもしたことはない。心で感じたことをうまく伝えるのは本当に難しい
 から。例えば、あるドラマのなかで、「人生とは小さな箱を開けるような
もの。 箱を開けるとそこにはまた小さな箱があって、開けても開けても
 そこには箱があるだけ。本当は箱の中には何もないのかもしれないけれど、
 あきらめて箱を開けるのを止めてしまったものは、決して、箱の中身を
 知ることはないだろう。」という言葉があって、私はとても素敵な言葉だと
 思ったのだけれど、でもそれをある人に話したら、意表をついて「箱を
 どんどん開けていくとどんどん小さくなって、終いには手で開けられなく
 なってしまうじゃないか」と言われてしまいました(><)。     
 箱を開けるのを止めてしまった者というのは、向上心をなくしてしまった
 人のこと。誰でも向上心があるかぎりきっと箱を開け続けるのだと思う。
 それにしても、箱の中身っていったい何なのでしょうね。






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