人形




子供の頃、人形とかぬいぐるみで遊ぶのがとても好きでした。でもからくり 仕掛けの人形や動く人形はあまり好きではなかったような気がします。面白 いのだけれどもそこには想像の余地がないんですもの。繰り返される日常も そう。そこには想像の余地がないからつまらなかったり・・・。そういう 意味では非日常的な世界の広がりは魅力的です。インターネットの世界も そういう要素はいっぱいあるけど、でもときどき現実に不意打ちを食らったり します。                               

大人になってから関わり合いをもつ人形は部屋やクルマに飾られる置物。愛撫 したりするオトコの人は当然変なヒトと思われる(笑)。でもね。知っていますか? 自分の作った彫刻に恋をしてしまう男のハナシ。アンティークドールとかを みると人形の生命って感じる。感情を持っていても不思議じゃないような表情 している。白雪姫や眠れる森の美女も動かないという点では人形的。屍に恋を する男たち・・・気がしれない・・・と思うけど・・・。

幼い頃、私は、眠れる 森の美女よりも白雪姫のほうを好んで読んでいたような気がします。なぜかというと、 馬鹿で美人になると素敵な王子様が現れて ハッピーになれると思っていたから・・・。ですが、ぜんぜん現れなくて、気がついたら 「美女と野獣」に?なっておりました(謎)。今になって思うんですけれど、あの時、白雪姫 ではなくて、眠れる森の美女を愛読書にすべきでした。眠れる…のほうは、100年間 じっと理想の王子様が現れるのを待ちつづけていたのでしょうね。それまでにも、きっと いろんな人が訪れていたはず。その度にちらっと薄めを開けて、「あら、私のタイプ ではないわ。」と死んだふりをしていた???実はとっても賢いお姫さまだったりするのです。 だけどね、考えてみると、あんな綺麗な絶世の美女のお姫様でさえ、理想の王子様があらわれるのに 100年もかかったんですよ。・・・ということは、暗に、理想の王子様なんて、 100年かかっても現れない奇跡だというメッセジーがこめられているのかもしれません ね。




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