何かにとりつかれたように人をつき動かすものがあるとすれば・・・それはショック!。 この映画 では冒頭のシーンで、ドッカーンと観客にショックを与えることにとても成功している と思った。最大のショックは死。しかもこの映画では、ただの死ではなくてエロチック な死が引き金となっている。王しか触れてはいけない女。艶めかしく美しい女。 でもその女は掟を破って別の男を 愛する。僧侶の最高位につく人、しかも呪術を扱う人。嫉妬に狂った王が、密会を している女のもとにやってくる。「その肌を誰が触れたのか?」と・・・。 彼女はナイフを王に斬りつける。後ろからは密会の相手である男が剣をふるう。 凄まじい形相で床に倒れる王・・・・・王の異変を感じとった衛兵が扉を突き抜けて二人の ところに押し寄せてくる。二人の激しいが短いやりとりの後、女は男にいう 「後で、必ず甦らせて!」と。そしてお付きの僧侶たちと共に男を逃がして、自分は 衛兵をむかえ入れて、彼らの目の前で、剣を胸に貫いて自害する。・・・エロスは残酷。 あらゆる愛、あらゆる発想、あらゆる衝動の根源でありがなら、時として殺し破壊し 奈落のそこに突き落とす。しかもその多くはエロスが勝利した瞬間に・・・